エロゲの世界でスローライフ ~一緒に異世界転移してきたヤリサーの大学生たちに追放されたので、辺境で無敵になって真のヒロインたちとヨロシクやります~
第23話 里で振動するオモチャが流行しました その1
第23話 里で振動するオモチャが流行しました その1
さて、これで俺の嫁は3人になった。内訳を説明すると――
一人は猫耳族の族長の孫娘。
もう一人は鬼人族のお姫様。
そして最後は……森全体の王だ。
で、みんなで今後のことを色々と話をして、猫耳族と鬼人族については俺をトップとする形での自治領とするという形になった。
ナターシャとしても「異世界勇者や魔王の復活」に対する諸問題で忙しいらしく、森の防衛については中々手が回らないってことらしい。
まあ、渡りに船だと喜んでいたわけだ。
つまりは、俺が猫耳族と鬼人族の自治領を守る代わりに、見返りとしての自治を認めるってことだな。
それで鬼人王……っていうかアカネの父親は二つ返事で了解し、エリス曰く「各種兵役の義務や作物の上納もなくなるので、お祖母さまも100%納得するでしょう」ってことで、話は大体まとまった。
――いや、まあ、みんなで勝手に話をしてるだけで俺の了承とか全然なく結論が出たんだけどな。
で、具体的に俺は何すりゃ良いの?
って聞いたら、基本はニートで好きにして良いって言われた。
俺は猫耳族と鬼人族の最終決戦兵器みたいな形で、森で暴れる凶悪な害獣が出た時にだけ出陣すれば良いって話だな。
それにしてもエリスとアカネは既にSランク冒険者くらいの力はあるので、ほとんど出撃の出番もないだろうと。
あと、ナターシャが忙しい時に領内全体の治安維持に駆り出される可能性も無きにしも非ずで、そこは自治領というか森全体の同盟関係なので空気読んでくれって話らしい。
んでもって、そこについてすら……基本はエリスとアカネで何とかなるだろうと。
つまり、抱きたい時に嫁を抱いての……くっちゃ寝のニートをやってくれっていうオーダーだった。
まあ、暇そうなので色々と現代文明を伝えたり、農作業の手伝いなんかもしようと思ってるけどさ。
と、まあそんなこんなで――。
俺とエリスとアカネとナターシャは、諸々の決定事項の報告をするために猫耳族の里に向かうことになったのだった。
里に帰ると、エリスの祖母が出迎えてくれた。
「ら、羅刹鳥……」
ドン引きの表情でそう言われたんだけど、まあここはお約束だろう。
しかし、本当にこの世界の住人は大袈裟な気がするな。
すぐに気絶するし、口をパクパクさせるし……。
いや、SランクとかSSランクとかの単語がポンポン飛んでるせいで、俺の感覚がおかしくなってるのもあるんだろうけど。
あと、エロゲの世界とは言え……異世界でもあるので、その辺りはネット小説のお約束も世界設定として意識されているのかもしれないな。
そんでもって、族長にアカネとナターシャを紹介すると更に酷いことになった。
「族長。あの……色々あって嫁も二人増えました。エリスもちゃんと大事にしますので、よろしくお願いします」
「な、なんと……鬼人族の姫に……魔獣人王様となっ!?」
と、それだけ言って、族長はその場に倒れて失神したんだよな。
っていうか、この世界の人って……本当に失神しやすいな。
と、俺はその場で苦笑いせずにはいられなかった。
で、その日の晩――。
今日は久しぶりの種付け……いや、モフモフランドの日だ。
が、人数がおかしかった。
と、言うのも普段は大体10人くらいって人数が決まっているんだけど、今日は何故か50人以上が集まっている。
族長の家の離れの部屋で戦闘行動に入るのが通例なんだけど、今回は部屋に収まり切れず、ドアの外で行列が起きている始末だ。
「一体全体……これはどういうことなんだ?」
「サトル様は猫耳族と鬼人族の双方の里のトップになられたと聞いております」
「まあ、猫耳族の族長と鬼人王を統括する立場になったらしいな」
「……強き種を求める猫耳族としては、そんなことを聞いてしまえば……発情が止まらないのです」
すごく分かりやすい理由だ。
たが、ルール破りは良くないよな。
「っていうかお前等……本気で俺にこの数を相手しろってのか? 50人はいるぞ?」
「ですが、我慢ができないのです。私たち……サトル様の武勇伝の噂を聞くたびに……ワケがわかんなくなるんです」
「噂って例えば?」
「オーガキングを10も20も倒したとか」
「ふむ」
「SSランクの魔物を倒したとか」
「ふむふむ」
「魔獣人王様までを妻にした……つまりは、魔獣人王様に認められるほどの強きオスであるだとか」
「まあ、全部事実だ」
「こんなの……我慢しろというほうが無理なのです」
全部が事実なだけに、思わず俺も苦笑いしてしまった。
が、さて……どうするか。
と、俺は「はっ」と息をのんだ。
そうだよ、俺には覚醒マーラ様があるじゃないか。いや、でも――
――50対1はさすがに……多勢に無勢か?
で、一戦が始まったんだけど、やっぱり多勢に無勢だった。
女の子たちを次から次にやっつけて腰砕けにしたんだけど、さすがに30人以上からは……かなりキツかった。
「つ、つ……疲れた……」
そんな感じで最後の一人をやっつけた時には、さすがのマーラ様もヘロヘロになっていたのだった。
そうして、ベッドの上から部屋に山のように積み重なって倒れている連中を見て……俺は思うわけだ。
「毎回こんなのだと、さすがに体がもたんぞ……」
嬉しい悲鳴っていう言葉はこういう時のためにあるのかな?
と、俺は溜息をついたのだった。
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