アウトレット着

 帰ってきた時は睨み合っていた2人はすぐに仲直りして車の中でイチャイチャしていた。


 子供の前でそんな砂糖吐きたくなることやめろや.......


 って前言ったら


「心は永遠の17歳だから!!17歳ならイチャイチャしても仕方ないわよね!よね!!」


 こう言われたんだよね。もう俺諦めたよ.......


 おいおいおい、母さん。高速乗ってるんだからこれ以上邪魔すんなってばぁ。危なくて怖い。


「雪奈〜もうそろそろ着くけど何か買いたいものとか行きたい店あるかぁ?」


 父さんがそう聞いてくる。


 アウトレットなんてそんなに行ってねぇから分かんねぇなぁ。


 あ、でも


「前行った時のアイスのお店行きたいかなぁ」


 あのアイス美味しかったんだよな。


「ハーゲン〇ッツの店か。WESTZONEにあるはずだぞ俺たちはあの有名な歌の香水の店に行ってみてうろちょろする予定だから何かあったら電話で呼んでくれ〜」


 そう言って父さんは鼻歌を歌い出す。


 ふーふふふふふふふー


 ちょうど話題に出たから歌いたくなったんだろうな。


「父さん。お金ちょーだい」


 あのアイス高いし機嫌良さそうだから少しくれねぇかなぁ.......


「母さん。俺の鞄の内ポケットから封筒3つくらいあるだろうから出してくれ」


 カバンの中から出てきたのはちょっとオシャレな封筒だちだった。


「ほれ、おばあちゃん達からと俺からのお年玉だ。使い切ったりはするなよ?」


 .......お年玉貰えるのは嬉しいけどそうじゃないんだよなぁ。


 というか年明けてから色々ありすぎてお年玉貰えてなかったことすら忘れてたよ。


 母さんから渡された封筒たちの中を見てみると。


 .......ゆ、諭吉様??!!


 ばあちゃん達からは3000円ずつだった。いつもは父親からも入ってて一葉先生だったのに。


 驚いて父さんの映るバックミラーを見ると目が合う。


「色々話聞いたけど頑張ったって聞いたから増やしといたぞ」


 ドヤ顔で言ってくる。


 いつもなら腹立つけど今は輝いて見える!!まじお父様最高!!


「雪奈。私にちょっとくれない?財布忘れてきちゃったの.......」


 母さんがたかってくる。あなた働いてるでしょ.......


 というか、父さんが荷物準備してるんだから忘れたとかないって。


「母さん。財布はあるだろ。今中身みて雪奈にたかろうとするなんて」


 おい母さん。財布の中身少なかったからって子供にたかるのはないぞ.......


「いくら俺が無駄遣いしないように千円札以外は抜いてきたからって」


 父さん.......ナイス判断。


「何よもうあなた。酷いわ」

「雪奈。そろそろ駐車場着くけどハー〇ンダッツの店のあるとこの近くで下ろすから用意しとけ〜」

「無視しないでよ!!」

「分かった〜」

「雪奈も何も無いように会話するのやめてよ〜」


 母さんが父さんの肩を揺らして何か言っている。


 ちょっ。高速降りたからって車運転してんだから危ないって。


 5分ほどして、何とか無事にアウトレットに着く。


「俺たちは駐車場行ってその後まわるからさっきも言ったように何かあったら電話するように。大体7時までここにいて近くの温泉行こうと思ってるからそこら辺考えながら回れよ〜」


 そう言って俺を降ろして駐車場があるであろう方向に走っていった。


 よっしゃ、ゆっくり一人で美味しいもん食べまくろ!!


 そう思って中へ入ろうとした俺の後ろを黒塗りの車が走っていくのを俺は見ていなかった。


 ―――――――――――――


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