第23日目 スパイの銃声は聞こえない②

予告編が始まって五分ほどすると静かに映画が始まった。

「おお、はじまったねぇ…」

「うん」

制作会社のロゴが壮大な演出で映し出されている。ついに他人と初映画今まで家族としかシアターには来たことがないので、今更なかなかに寂しかったと思う。


映画自体は面白かったがそれよりも川本さんが主人公がピンチになって拳銃を使うたびにピクピクしていてかわいかった。最初に説明のような感じで分かったことだが、この主人公ピンチになったときにしか拳銃は使わないのだとか。だから本当に時々使う程度。なおさらびっくり。

えいがはクライマックスラストのシーンで黒幕の最後の一人を悪戦苦闘しながら仕留め、自分も倒れて終わった。主人公の二年後が描かれておりハッピーエンドでよかったと思う。

その後近場にあったカフェで感想を話すことになった


「映画面白かった~!」

「楽しんでもらえたようでよかったよ。」

「これは次回作あるな。エンディングが言ってた。」

「そんなことわかるの?」

「最後に出てきてた新聞序盤で暗号文をエージェントに送るときに使っていたやつだと思う。そして、一面は楽しそうな記事だったのに主人公は少し顔が険しかった。」

「へぇ…すごいな、全然気づかなかったよ。」

「ちなみに前作にも同じような仕掛けがあったからそう思ったの。」

これは川本さん映画も結構見てるんだな…ちょっと勉強しようかしら…


そしてしばらくシリーズ前作の話を聞いて前作にも興味を持った。

「もう、こんな時間」

気づけば19:00になろうとしていた。結構時間たったな。めちゃクチャ早かったけど。

「そろそろ出るか。」

「そうだね。」

会計を済ませて外へ出た。もちろん頼んだものは僕がすべて払った。一緒に来てもらった人にお金なんか払わせられるか。


駅についてしまった。ここでお別れだ。すごく楽しくて本当に飛ぶように時間が過ぎた。

「今日はありがとう」

「どういたしまして。誘ってくれてありがとうね!映画楽しかったよ。」

「あ、あの、また機会があったらさそっていいですか?」

「なんで敬語?、、いいよ!楽しかったし!」


成功してよかったうまくいったんだ!この作戦!

「誘ってくれてありがとうね!」この一言、ヤバい。。。

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