オーシャン・コード

リペア(純文学)

冒頭 introduction colored blue

 海、綺麗でしょ。水平線はずっと遠くて、でも足元は波に浸かって。この景色を見ていると、過去を忘れて、未来が永遠って教えてくれるの。

 目を閉じて聴いて、このさざ波の音を。



 ──私がこの街に過去に来たのはね、自分自身は間違いないって、肯定するため。否定の無い場所に行きたいって。

 そのために過去は捨てた。ここに居る私は、ただいまが連続している私。


 海はそんな私を受け入れてくれた。抱きしめてくれた。肯定してくれた。


 ギターを背負う私を、認めてくれた。


 ──Fコード

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