第25話、次の町への道中2
そんな事、絶対にできるわけがないだろう!?
……いや、取り乱すのはよくないぞ。少し落ち着いて状況を整理するんだ。俺は現在17歳、つまり最も性的な事に興味があるお年頃と言ってもいい。自慰は毎日かかさず3回はやっている。だがこんな状況ではそう安安と自慰をすることができない。
俺は現在ルビサファ姉妹と一緒だ。この姉妹は美人・美少女姉妹で、姉に関してはOPPAIも結構大きい。つまりすごく性的な見た目をしているのだ。
正直二人とパーティーを組んでいるというだけでも、その辺の男にとっては勃起物だろう。まだ耐えられているが、俺もそろそろ危ない。気を緩めると一気に持っていかれるだろう。
二人と一緒に行動する、それだけでもかなり危険な状況だが、俺はこれから一週間近く二人と行動を共にしないといけない。それも一日数時間なんてちゃちな時間じゃあない。一日中ずっとを一週間だ。正直今すぐにでも処理したいところではある。
だが安易に処理するわけにもいかない。一人になって処理するとした場合、モンスターに襲われでもしたら一発でお終いだ。だが二人の前で処理するわけにもいかない。そんな事をして相手に嫌われでもしたらどうなるか。俺はその辺で野垂れ死んでしまうことになるだろう。どっちみち死は免れない。
つまり俺はこれから一週間、美人な異性と一日中一緒にいるという状況で、自分の性欲を処理することなく旅を続けないといけない。ふっ……どうやら俺の人生はここまでのようだな……短い人生だった。
「もう大分日も落ちて来てるし、そろそろ野営の準備をしないといけないわね。」
俺が一人で性欲の処理方法について真剣に考えていると、ルビーがそんな事を言ってきた。もうそんな時間か。今日は今まで生きてきた人生の中で、最大級に色々あった日だったな。ルビサファ姉妹の惨状も大概ではあったが、命の危険という点で今日以上に危なかった日はない。
◇◆◇
無事に野営の準備が終わり、その後量はそれ程多くなかったが晩飯も食べ終わった。後は寝るだけだ。
「とりあえずまずは私が先に見張りをするわ。あんたとサファイアは明日以降に備えてきっちり寝なさい。」
「分かった。」
「分かりました。」
まずはルビーが先に見張りをすることになった。かなりの疲労があるので、先に休めるのはありがたい。
「そして、その後はあんたとサファイアの二人で見張りをしてちょうだい。正直あんた一人じゃ心配だから、今晩はサファイアと二人で見張ってもらうわ。」
「分かった。」
そしてその後の見張りは俺とサファイアが一緒にする事になった。俺一人だと役に立たないだろうから、まぁ当然だな。俺が勃つのはナニだけだ。
「……二人きりになるからって、サファイアに手を出したりするんじゃないわよ。後変な事を教えたりするのも駄目だからね。」
「俺にそんな度胸はない。」
「……そう。じゃあ安心ね。まぁいいわ。今から私が見張るから、あんた達はとっとと寝なさい。交代の時間になったら起こすから。」
「はい、では先に寝かせてもらいますね。おやすみなさい、姉さん。」
「はい、おやすみ。」
◇◆◇
「二人共起きなさい。そろそろ交代の時間よ。」
俺達が寝てから数時間後、見張り交代のためにルビーが俺とサファイアを起こした。
「……もう、そんな時間か……」
「……おはようございます……姉さん……」
「ほら、これでも飲んでシャキッとしなさい。」
俺とサファイアは若干寝ぼけつつ、ルビーから手渡された水を口に含んだ。まだ眠い。一応布団のような布を下に敷いているとは言え、現代っ子の俺にとって地面で寝るというのは中々に辛い。体中バキバキだ。
「じゃあ私は寝るから。後は頼んだわよ。ただ、何かあったらすぐに起こしなさい。」
そう言うと、ルビーは速攻で寝息を立て始めた。ルビーが寝付くまでにかかった時間は、多分十秒もかかっていない。やはり冒険者ともなると、こういった早く寝付く技能のようなものも必要になるのだろうか。
「……眠いな……」
俺は眠気を必死に堪えながら見張りをする。正直俺は夜目なんかも効かないから、敵がよほど近づきでもしないと分からない。できるだけの事はやるつもりだが、多分役には立たないだろうな。
ふと隣を見てみると、もうすでに完全覚醒したサファイアが周囲を警戒していた。そして俺の視線に気が付くと、申し訳無さそうにこう述べ始めた。
「すみません、ザーメンさん。まさかこんな事になるなんて……」
「……別にお前達のせいではないだろう。どっちみちあの町にいたら、雌のオークの集団に襲われていたんだ。お前達と町の外に出ていたからこそ、俺はこうして命を繋ぎ止めていられる。むしろ感謝するくらいさ。」
……まだ頭が回っていない+初めての事続きで若干テンションがおかしくなっているせいか、いつにも増して変な事を口走った気がするな……あれ? 俺今何て言ったんだ? 口から勝手に言葉が出てしまったせいで、自分でもなんて言ったのか覚えていない。
「……ザーメンさんは優しいですね……姉さんが気にかけるのも分かる気がします。」
「……ん?」
「……いえ、何でもありません。」
俺の事を優しいと言った後、サファイアが小さい声で何か呟いた気がするのだが、俺の一般的な聴力では聞き取ることができなかった。もっと優れた五感が欲しいものだな。ついでに股間。
見張りを始めて数時間が経過したが、今の所何事もなく時間が過ぎている。まぁ一日の間に色々とバットな展開が次々と起こるなんて事、そうそうあるわけがないよな。あるわけが……
「……これは、うめき声……? まさか!? ザーメンさん、姉さんを起こしてください! モンスターがすぐ近くまで迫ってます!」
なーんて事を考えていたら、どうやら一番起こってほしくない展開になってしまったようだ。異世界半端ないな!
「おい、ルビー、起きてくれ! モンスターが迫ってきてる!」
「モンスター!?」
俺はサファイアの指示通り、急いでルビーを起こした。
「サファイア! モンスターの種類は分かる!?」
「うめき声が聞こえます! なのでおそらく、ゾンビです!」
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