第一章  君こそ、俺が求めていた人材だ

 

   ◆◆◆


「金持ち喧嘩せず」という。けれども、喧嘩をしないからといって金持ちになれるわけではない。事実、俺は金持ちでもなんでもない。


「アホにはかかわるな」という。けれども、こちらがかかわらなくても向こうから寄ってくるアホはいる。事実、俺はアホにかかわられた。


「時間が解決する」という。けれども、そんなものは嘘だ。事実、俺の中では何も解決していない。


「罪を憎んで人を憎まず」という。けれども――。いや、もういい。結論だけ言おう。


 俺は人も憎い。

 罪を犯した人間が、クズみたいなあいつらが、心から憎い。


   ◆◆◆

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