第8話 共同戦線 ③
「
「威力がある分、巻き込まれると私たちも……」
そこにすかさず、
「使い方次第で、こうして安全に敵を倒せるって事」
「だからこの建物を選んだのか」
バケモノが集まってくる側を直上から狙える建物が必要だったわけだ。
建物によって窓は全て
また、大きな建物では正面入り口が広い、
その厳しい条件をクリアするとなればなるほど、ここまで走らされたのも
「それじゃ、みんな改めて自己紹介しましょう。これから一緒に戦う仲間だから、武器や
一階の食品エリアから
「
当たり前のように場を仕切っているが、異論を唱える者は誰もいなかった。
圧倒的なカリスマ性と発言力。
この得体の知れない状況を乗り切る為に彼女の
「私の
分かりやすい能力。
シンプル
ここに来るまでにバケモノをバターのように切り殺していた。
「いや、スキルとか意味不明なのは俺だけか? 今のこれってまさかゲームなのか?」
当然の疑問を口にしたのは
とはいえ、全員が同じ疑問を抱いていた。
「ゲームかもしれないけど、現実だよ。参加者は今日まで例のアプリを消していなかった人。みんなもそうでしょ?」
お互いの顔を見て、全員がゆっくりと頷く。
「バケモノに殺されたら、きっと私たちはそのまま死ぬ。だから、出来るだけ協力しないといけないと私は思うの。それで、私がスキルって言ったのはこういう事」
美和子は刀を携帯に戻してアプリを操作、ステータス画面を開いてみせてくれた。
「みんなもやってみて」
皆、彼女の説明の通りに操作を行い、各々のステータス画面を開く。
「それじゃ、確認しながら自己紹介の続きをどうぞ。
「俺か。
その自己紹介に、優が「中学生……」と零す。
健吾はこの中で一番背が高く、体もガッチリとしている。
顔も強面の部類で、皆が年上と思っていたのだ。
「わかってる。老け顔って言いたいんだろ。それは良いや。武器はサブマシンガンっていう銃らしい。スキルは浜辺さんと似てる。一定時間、弾丸が強化されるオーバーヒート、一定時間リロード不要になるトリガーハッピー。俺は両方を同時使用可能みたいだ。再使用までが5分、オーバーヒートの使用後30秒は弾を撃てなくなる……って書いてあるな。弱くないか、これ?」
「その隙は私たちでカバーすれば大丈夫。デメリットがある分、威力はすごいと思う。それじゃ、次は凜ちゃん」
凜はゆっくりと頷いて、スマートフォンを輪の中心に差し出す。
「私は……」
「声が小さい」
話を
美和子が「まぁまぁ」と
「あのぅ、私は
津雲フェレーデは非常に偏差値の高い私立高校で、同時に学費の高さからお嬢様校と呼ばれる事も多い。
「私の武器は
彼女の手榴弾は一般的なパイナップル型と違い、野球ボール程度のサイズで、サッカーボールに似たスリットがある。
そして、この爆弾を作り出すのは彼女の
「私の場合は、
「
美和子の
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