幕末暗殺〜政府軍と警察特別暗殺隊鋼の戦い〜

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第1話







幕末料理人


主人公 陰那 色(かげな しき)15歳 妹と二人で三本杉の一人

陰那 音(かげな こと)15歳

緋倉 朱理(あかくら しゅり)19歳 緋倉鮮血流 三本杉の一人

木慧 鷹優(このえ たかひろ)27歳 木慧脚断流 三本杉の一人

職業 料理人兼警察特別暗殺隊「鋼」

表の顔は人気屋台の料理人、裏の顔は陰那山王流(かげなさんおうりゅう)剣術を使う暗殺者


警察特別暗殺隊「鋼」


その名の通り暗殺者を鋼の刀で捕獲することが仕事の特殊部隊だ。入隊には試験などは無いが、剣術で隊の隊長と闘い、隊長が満足するような剣術があれば入隊できる。しかし、隊長が満足できなかった場合はその場で入れ墨を腕に入れられてしまう。理由は、はるか昔に遡るが、江戸時代初期、すでにあった「鋼」は今と同じな入隊試験だった。その頃は闘いで満足させられなかった人は普通に帰ってもらうだけだった。しかし、事件は起こった。隊長を満足させられなかった人が隊長の住居に火を放ったのだ。そのせいで隊長はそのまま亡くなった。でも、火を放った犯人は特定は出来なかった。何故なら、何も特徴が無かったからだ。警察や隊員が駆けつけた時には既に犯人は逃亡していた。入隊試験を受けた人だと分かったのは刀がその場に落ちていたからだ。慌てた犯人が落としていったんだろう。入隊試験のとき、必ずその人が持っている刀をまず不正がないか確認する。その時、駆けつけた隊員は忘れていなかった。しかし名前は偽名可能だったため、特定不可能だった。そのため、今は入れ墨を入れさせて、そう言う事が起こった時に犯人を特定する一つの目印にしている。また、「鋼」には三本杉というトップの剣士がいてその剣士のみ上の政府と繋がっている。隊律は特には無いが、自分よりも上の人の言うことには必ず従わないといけない。従わなければ退隊命令が出る。そして捕まえた暗殺者の人数が多ければ多いほど隊級が上がる。そういう隊だ。


それでは始めよう。私と姉の短い人生のお話を...









プロローグ


「助けてくれ。なんでもする。お前の望みは全て叶える、だからお願いだ。俺を殺すのだけは...」

ザンッ

「ぎゃあッ」

「何が全て叶えるだ。お前は自分の立場が分からないほどの脳なしか?お前のようなプライドが高くプライドを傷つけた奴は誰だろうと殺すお前が最後に言う言葉がそれか?笑えるな」

「さようなら。フッ」

どさっ、、、


1.


「ヘイ、いらっしゃっい!」

私はお客様がいらっしゃると必ずこの言葉を言う。ここは日本、幕末時代の普通の村だ。私は姉と一緒に移動屋台で全国各地を巡っている。姉の作る料理はすっごく美味しくていつもどこへ行ってもすぐに行列ができるほどだ。お客様にお出しする料理は全て姉が作っている。私の仕事はお客様の接待や洗い物など、地味な作業ばかりだが、姉と二人で切り盛りしているこの店は猫の手も借りたいくらい忙しいから好き嫌い関係なく自動的に私に回ってくる。しかし、このお店での顔は表の顔である。

「お姉ちゃん!たった今上から指令が入った。場所はこの場所の裏の山だって」

お姉ちゃんは指令を聞き終わると急い店を閉め、刀を持って

「音、行くよ!」

と、言ってお店を飛び出して行った。私も慌ててお姉ちゃんを追いかけると、そこにはお姉ちゃんともう一人の人影があった。どうやらアイツらしい。私は構えをとる。

「陰那山王流殺人技 楽殺」

ザンッ、私はもう一人の人影に向けて刀を振るった。

「ぎゃあッ」

刀に何が当たる感覚がした後、低いうめき声が聞こえてきた。うめき声が聞こえなくなると、その人影に静かに近づいて武器を持っていないかを確認した。案の定武器を持っていた。しかもよく見たら相手は男だった。しかし私は瞬時に反応し、武器を男の手から叩き落とした。

「お姉ちゃん、お願い」

「はーい」

私はお姉ちゃんを呼んだ。すると、一秒も立たないうちに男が縄で縛られていた。

「さっすがお姉ちゃん、ありがとう」

そう、今のあの一瞬の時間で姉が縄で男を縛ったのだ。男は少しの間暴れていたが、すぐに敵わないことが分かったのか大人しくなったので話しかけてみた。

「おい、何故お前はこの場所にいる?」

私が問うと男は小さな声で

「あんたに言ってもメリットがない」

そう言って、そりっきり何も答えなくなった。これ以上この場所に居ても意味がないため、私は男をお姉ちゃんに託し、上への報告に向かった。









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