蝶になるとしたら

ひとひらの蝶に

僕はなりたかったのだ

魂が体に縛られているのを感じながら

僕は生き続ける

神か、宇宙か、あるいは両親にもらった

この命が蝶になって

あの虹のかかった空を目指したとしたら

それは諦めに似た雨を

僕たちに降らせるだろうか

さみしく思い出される

空と虹と老人と太陽

僕は蝶になりたかった

そしてそれは叶うことはなく

僕はただ蝶になりたかった人間になった


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