うっししには、ほど遠い

勝利だギューちゃん

第1話

「かったるい」


それが正直な感想。


もうじき、今年も終わる。

今年は、ネズミ年だった。


昔、神様が干支を決めるとき、僕は足がおそいので、早くに出発した。

そのかいあり、一番でゴールできる・・・


そう思っていたが、ネズミの野郎が、インチキをした。


まあ、それでも12人の中に選ばれたんだから、良しとしよう。

12年に一回、僕たち牛は、えらくなれるんだ・・・


と、思っていたのも、最初だけ・・・


その年の干支を騒ぐのも、最初だけで、すぐに忘れ去られる。

それに、丑年だからって、生活は変わらない。


焼肉、ステーキ、鍋・・・

僕たちは、食される。


それも、生きていく上では仕方がない。

仕方がないが・・・


「ネズミの野郎、厄介ごとを残していきやがった」


コロナとかいう、ウィルスが猛威をふるっている。

自分の年におこったもめごとは、自分で解決してくれ。


「今度のネズミ年までに、コロナが解決してなかったら、怒るでチュー」


俺のせいかい!


でも、真面目にあり得る・・・


次の走者のトラにも言われた。


「俺の年には持ち込むな」


ごめん。

無理だから・・・

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うっししには、ほど遠い 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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