第91話科学なんでも質問箱
近藤はタイムリープについて調べていた。小説からの造語である事、否定する記事もあるが研究をしている科学者もいるようだ。色々と検索しているとあるホームページに辿り着いた。
「科学なんでも質問箱」
何でも質問できる質問箱だと言う。個人情報は保護されて、外部に流出する事は無い。近藤は思い切って踏み込んだ質問をしてみた。
「私は約百五十年前から来ました。どうしたら帰れますか」
メールフォームに書き込んで送信した。数日後メールが来た。
「良い質問だったので採用しました」
数日後にホームページに掲載され、ホームページのコメント欄は異様な書き込み数。
(こいつは一体何者か)
(幕末から来た時間旅行者?)
(日本版ジョン・タイターか!)
(チョンマゲで書き込み)
質問の回答はこう書いてある。
「質問について。百五十年前から来たというお話ですが現代科学では未だ確固たる証明ができていません。研究している科学者も居ます。結論として証明は出来ないという答えになります。ごめんなさい」
近藤は落胆した。そもそも顔も知らない相手にこんな話をしても通じると言うのは虫の良い話だ。この答えのように過去から来た証明など出来ない。この事を祐介に言ってみた。
「近藤さん、ちょっと」
祐介が誘っている。
「近藤さん、それはまずいです。インターネットでは世界中の人間が近藤さんの書き込みを見る事ができます。もし悪質な人間がそれを見て良からぬ事を考えるかもしれません。以後気をつけるようにしてください」
居室に戻った時、ネットで検索すると質問がブログに取り上げられていて、ちょっとした話題になっていた。そのブログは世界の不思議を取り上げるブログだった。好奇心が湧いてくるが、祐介殿の言う通り
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます