第64話インターネット

小野田家は悩んでいた。インターネットを隊士一同に教えるか。

そうすれば必ず新選組を検索するだろう。そして最期を知る。その時隊士達がどういった行動に移すかわからない。


「やはり近藤さんと土方さんに限定しようか」


祐介がそう言った。とりあえず二人に教えて、その後使いたい隊士には任意で使用させる。祐介は近藤と土方の居る自分の書斎へ向かった。


すでにご存じかもしれませんが、インターネットと言う便利な道具が有ります。インターネットを使えば世界中の情報を知る事ができます」


単刀直入に使ってみたいか二人に聞いてみた。近藤は使いたいと言ったが、土方は拒否した。土方は言う。


「世界の動きを知ってどうします。我々には必要ない物です」


「しかし歳、我々に有益な情報を得る事ができるかもしれんぞ」


「それでは局長、利用すればどうでしょうか」


土方は頑なに拒否し、近藤に勧める。


「なるほど、お二人の意見はお聞きしました。それでは近藤さん、少しずつ使えるようにしましょう」


近藤には使っていないノートパソコンを渡した。Wi-Fiを使用しているので近藤は小野田家内でどこでもネットを利用する事ができる。


「この機械で世界を知る事ができるのですね」


「そうです。最新の世界を知る事ができます」


頑固で生真面目な感じのする近藤であるが、意外と柔軟な思考の持ち主だ。変わって土方は必要無いと考えたら一切拒否する。土方の方が頑固である。


「では早速使ってみますか。まずはスタートボタンを押してみましょう」


近藤の新しい世界を知る機会の始まりである。



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