第59話コンビニ

近藤はその店に入った。明るい店内は清潔で、所狭しと商品が並んでいる。小腹が空いているので何か間食がしたい。あれこれと目移りしてしまい、困ってしまう。二、三周して洋菓子のコーナーに立った。どうやらこれらも食べ物らしい。数点適当に買ったが会計のしかたがわからず、前にいる人を参考にした。


「袋はご入用ですか」


「お願いします」


取り敢えず勧められたことにはお願いしますと言っておけばよい。近藤は近くの公園へ向かった。早速食べてみる事にした。買ったものはシュークリーム、みたらし団子と緑茶だった。まずはシュークリームの袋を開けて食べてみる。柔らかい。一口食べてみた。


「うん、甘いが美味だ」


柔らかな生地で甘いあんを包んでいる。普段はあまり甘い物を口にしないがシュークリームは気に入った。こぼれそうになるクリームをこぼさないように慎重に食べた。次はみたらし団子だ。透明のケースを開けて食べてみた。こちらは可もなく不可もなく、と言った味だった。緑茶を飲もうとペットボトルを手にした。緑茶と書いている。


「確かこれを回せば良いのだったな」


隊士一同は日常生活においての基本的な事を祐介から聞いていた。外出にも困らないようにとの祐介の心使いだ。自動販売機での飲み物の買い方は勉強になった。おかげでそこかしらにある自動販売機の使い方を戸惑う事はなくなった。


「うむ、普通のお茶だが、何処でも飲めるのは良い塩梅あんばいだ」


みたらし団子の甘味をお茶で流し込む。今度は斉藤を同行させて買い物をしてみよう。自分が甘党になるとは思ってもみなかった。

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