第52話金銭管理
「寒いな」
斉藤は
近藤、土方、斎藤はそれぞれ
「チヨ殿、
斉藤はチヨに現金を受け取る。別段チヨも詮索しないので斉藤も別段困る事もなかった。以前、斎藤は近藤に尋ねたことが有る。
「局長、虎徹はいかほどで売れたかご存じですか」
「いや、知らぬ。斉藤君、考えてもみたまえ。質に入れるなりなんなりは金に困った人間がする事だ。例え
近藤の意見も一理有る。刀を必要としない現代、刀は専ら観賞用に用途が限られてきた。居合や試し切りは有るだろうがそんなに高価な物は使うまい。以前斉藤は
「この刀では人は斬れぬ」
飾られた刀を見ていると店員がやって来た。
「何かお探しでしょうか」
「この作刀は誰がした」
良くわからぬ、聞いた事も無い名である。刀屋を後にして斉藤は思った。
「ふん、あのような物を腰に差せるか」
業物と言うものは必ず試し斬りが行われた。罪人の遺体を斬り、価値を決める。優れた刀は胴も骨ごと
「金は必要な時にチヨ殿から貰えばよい」
斉藤はそう思った。
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