第27話(森の探索の再開・森の異変の変化)
ブラッディー・ベアーとの戦いを終えたイルマ達は、ポルカ村に帰った後の反省会で明らかになった自分達の短所と足りない物を補う為に森の探索を一旦中断し、鍛練をしていた。
そして、その鍛練をしていたイルマ達は疲れが溜まっていたこともあり、森の異変は気になるが万全な状態で森の探索をする為に、ポルカ村で数日間の休日を取っていた。
◆◇◆◇
「よし、行くよ皆」
「「「おう(ええ)(……)」」」
そして、その数日間の休日を終えたイルマ達は
森の探索を再開したイルマ達は森に入っていく。
森の探索を再開したイルマ達は、森に入っていてはいきなり森の奥には行かず、森の浅い所で鍛練の成果を実戦で試していた。
「ウォオォーー≪闘気≫発動!!………からの、
ダンは闘気を発動させ、その闘気を剣に纏わせてはその闘気を纏った剣を振る。
すると、そのダンが闘気を纏わした剣からまるで闘気が刃のように放たれては森の魔物に向かって闘気の刃が襲う。
「
次にシーラが森の魔物に向かって、水魔法と風魔法を習得した者が覚えることが出来る新しく習得した"氷"の魔法を放ち、そのシーラの氷魔法によって森の魔物は凍り固まった。
「"フレイム・ボム"ー炎の爆弾ー……その魔法を、≪
───これが私の新しい力、"フレイム・ロッド"!!
同じくメラがシーラの氷魔法で固まって動けなくなっている森の魔物相手に、鍛練で新しく手に入れた力である技能≪魔力付加≫を発動させては、火魔法"フレイム・ボム"を付加された魔鉄棒のに"フレイム・ロッド"を振りかぶり、技能≪棒術≫で殴り倒すのである。
「やるね、皆(僕も負けてられない………!)」
最後に皆の戦いを見ていたイルマは、皆の様子に満足そうに笑いながらも自分も目の前にいる森の魔物に対して、今まで習得した技能を使い魔物を倒す。
ただし、魔物を倒すイルマの戦い方、いや技能の使い方が今までと違った。
どう今までとはイルマの技能の使い方が違うかと言えば、今までのイルマなら魔物との戦いにおいて多彩な技能を同時に使ったり、魔法や剣を併用して魔物を倒してきたのである。
その技能を同時だけや魔法や剣を併用しての戦い方ではなく、技能と別の技能を"組み合わせて"使用することで、技能の力を何倍にも高めたり、技能を効果的に使用出来るようにしたり、また技能と別の技能を組み合わせて使用することで、新しい使い方を出来るようになったのだ。
例えば、今の目の前にいる森の魔物との戦いみたいに、イルマが戦闘系技能≪闘気≫を通常以上の出力で発動することで、イルマは魔物から自分に意識をわざと集めた後、隠密系技能である≪気配遮断≫や≪隠蔽≫を発動することで、イルマに意識を強く向けさせられていた魔物はまるで目隠し喰らったみたいに一瞬イルマの姿を見失なわせる。
そして、イルマは魔物が
そう、イルマのこの新しい戦い方は今までの能力値での力押しや手数で圧倒する戦い方とは違い、技能と技能を組み合わせて戦うことで、イルマの新しい戦い方は今回の戦いみたいに正面から戦いを行った筈なのに、魔物は不意打ちを喰らったようになるという通常では考えられない結果を生み出すことが出来るステータス以上の力を発揮出来る戦い方なのである。
鍛練で新しい力を習得した他の3人とは違い、イルマは今ある
──技能と技能の組み合わせ。これは前世の世界で例えると、ゲームで出てくる技と技のコンボ、技能コンボってとこかな?
そんな新しい自身の戦い方に、イルマは前世の世界のゲームを思い出しては技能コンボにあたると思う。
そして、
──でも、今までの僕の戦い方はキャラクターの能力値のゴリ押しや、技を状況に合わせて使っていってただけ……そんな戦い方だと、この急に格上との戦いが有るかもしれない世界だと命を簡単に失ってしまう。だからこそこの
これなら、相手に想定外の攻撃を与えることが出来たりして、格上に勝てるなくても逃げる隙位なら作ることが出来る。
この技能コンボの戦い方は、格上との急な戦いが有るかもしれないこの世界で、イルマが生き残る為にも覚えた戦い方であったのである。
◆◇◆◇
「皆、どう?新しく習得した技能や力を実戦で使った感じは?」
先程の森の魔物との戦いを終えたイルマは、同じく戦いを終えた皆に声を掛けては新しく習得した技能や力の実戦投入の具合を確かめていた。
「やっぱり、"闘気の応用技"の"闘気刃:烈"や他の技も実戦で使うのはまだ難しいな。それと、他にも問題として技の威力や精度がまだまだ低いぜ(まだまだ付け焼き刃だな。もっと鍛えないといけねぇ…)」
ダンはイルマの問いに、闘気の応用技の感想と課題を述べ、もっと鍛えないといけないと物足りなさを感じていた。
「私は、水、風の液体や気体の魔法と違い"氷魔法"は固体だから物理的に魔物に干渉出来るようになったのは大きいと感じた。新しく習得した関係でまだまだ強い氷の魔法は使えないのが課題(だけど、私もこれで………支援や守り以外で戦う力を手に入れた)」
シーラの場合は、課題よりかこれで支援や守り以外での戦う力を手に入れたことに喜びを感じていた。
「何、皆は不満が有ったの?私は満足よ?"魔力付加"のおかげで、
そんなダンとシーラの2人とは違い、メラは自分の今の力に満足していた。メラは2人と考えが異なりいきなり新しい力を使って問題や課題がないと思っていなかったからだ。
だから、メラは|新しい力魔力付加に課題が有ることにそんなに気にした様子はなく、これから数をこなして慣れていけばいいと考えていた。
そして、イルマの質問に答えたメラ達は、今度はイルマの力について話題を変えては質問していく。
「そういうイルマは、新しい戦い方はどうなんだよ?」
「"技能と技能の組み合わせ"。そんな戦い方なんて聞いたことがない」
「そうよね~、私も聞いたことないわ。でもイルマから説明を聞いて理屈はわかったけど、とても真似なんて出来ないわ。
大体、技能を同時や連続で発動するのも難しい技術で大変なのに、そこに更に技能と技能を組み合わせるなんてそんな真似、技能と技能の組み合わせが行える程の技能数を持っていて、職業練装師の器用さや、≪器用貧乏≫の技能があるイルマじゃないと出来ないわよ」
「練装師の職業の可能性、イルマはまたもや増やしてる」
「だよな。これでイルマ以外でも使える人間が出てきたら、練装師の職業はとんでもなくなるな」
イルマの
「ハハハ…(これも前世の知識で、僕が編み出した訳では無いんだけどね?)」
そんなメラ達の言葉や表情に、イルマは苦笑しながら内心前世の知識を使っただけで、自分が編み出した訳では無いと呟やいていた。
「でも、必要な力だよ。僕は皆みたいに何か
「「「そうか(ね)、その考えは分かるが(けど)。だからって、聞いたこともない技法を簡単に編み出せるか(ないわ)!!」」」
そのイルマの言葉を聞いたメラ達は、イルマのその考えは理解は出来たが、だからって毎度のことながら"聞いたこともないような新しい技法を簡単に編み出せるか!!"、と揃ってツッコミを入れていた。
そして、イルマにツッコミを入れたメラ達は、「やっぱりイルマだからなぁ~」と最終的には"イルマだから"という言葉に仕方ないと諦めるのであった。
その後もイルマ達は、新しい技能や戦い方を試し、練度とレベルを上げながら森の奥を探索するため、森の浅い所を探索を続ける。
そうして、短所や足りない物を補う為に鍛えた現在のイルマ達のステータスがこれだ。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
名前 ダン
年齢 10歳
加護 剛体の加護
職業 闘士8→9
性別 男
レベル 16→19
力強さ 115→125
体力 115→125
頑丈 145→155
敏捷 105→115
魔力 40→45
合計45up!
技能スキル
【通常】
≪体術3→4≫≪剣術6→7≫≪盾技3≫≪気配察知2→4≫≪空間認識1→3≫≪身体活性1→3≫
【希少】
≪頑強5≫≪闘気6→7≫◆(闘気刃、闘気刃:烈、闘気波、闘砲)
【耐性】
≪打撃耐性3→4≫≪苦痛耐性4≫
【魔法技能】
無し
【職業技能】
闘士技能≪闘気倍増≫
【固有技能】
≪戦気覚醒ギア・ライズ≫
能力は、発動時…全ての能力値に+100。あらゆる戦闘関係の能力を底上げする(極)。発動時、体力消費の減少
名前 メラ
年齢 10歳
加護 魔女の加護
職業 魔術師8→9
性別 女
レベル 15→19
力強さ 70→80
体力 80→90
頑丈 70→80
敏捷 90→100
魔力 195→215
合計60up!
技能スキル
【通常】
≪棒術2→3≫≪魔力感知4→5≫≪魔方陣作成2→3≫≪魔力活性1→3≫
【希少】
≪魔力覚醒5≫≪魔力消費減少5→6≫
【耐性】
≪魔法耐性3→4≫≪精神耐性1→2≫
【魔法技能】
≪風4≫≪火6≫≪水2→3≫≪土3→5≫
魔力操作6→7、魔力放出6→7、無詠唱、魔力付加new
【職業技能】
魔術師技能≪魔力爆発≫
【固有技能】
≪魔道深域マギア・レコード≫
能力は、発動時…自分の周囲の魔法の支配、強化、魔力量増幅(極)、魔力消費減少(極)、一時的な魔法レベルの上昇(魔法レベルがmaxの場合でも有効)
名前 シーラ
年齢 10歳
加護守護の御加護
職業 呪癒師8→9
性別 女
レベル 15→19
力強さ 60→70
体力 100→110
頑丈 80→90
敏捷 80→90
魔力 150→170
合計60up!
技能スキル
【通常】
≪体術1≫≪魔力感知3→4≫≪家事3≫≪短剣術3≫
【希少】
≪治癒力4≫≪魔力回復5→6≫
【耐性】
≪打撃耐性2≫≪魔法耐性2≫
【魔法技能】
≪水6→7≫≪風1→2≫≪氷1≫new
回復魔法3→5、魔力操作6→7、魔力放出6→7、無詠唱
【職業技能】
呪癒師技能≪祝福結界≫
【固有技能】
≪不浄聖鈴スピリット・ベル≫
能力は、発動時…聖なる鈴の音が、自分や仲間に祝福(回復、能力値の上昇、技能強化)を与え、自分もしくは仲間に及ぼす害になる攻撃や効果を自動で防ぐ。(限界あり)鈴の音は闇属性の存在に特攻のダメージを与えたり、結界の作成可能。
名前 イルマ
年齢 10歳
加護 冒険の加護 ≪学習の加護≫
職業 練装師9 2nd≪魔術師7→9≫、3rd≪剣士6→8≫4th≪村人10≫
性別 男
レベル 18→21
力強さ 330→370
体力 335→375
頑丈 330→370
敏捷 325→365
魔力 735→775
合計200up!
技能スキル
【通常】
≪算数5≫≪土木5≫≪画家2≫≪歌唱1≫≪工作2≫≪掃除5≫≪聞き耳8≫≪演技5≫≪剣術5→6≫≪格闘3≫≪疾走6→7≫≪射撃2→4≫≪気配察知5→6≫≪気配遮断4→6≫≪鷹の目5→6≫≪魔力感知4→5≫≪暗視2≫≪腕力強化5→6≫≪脚力強化3→4≫≪身体活性1→3≫≪空間認識1→2≫≪遠視1→2≫≪魔力活性1→2≫≪体術1≫new≪嗅覚強化1≫new
【希少】
≪成長促進5≫≪蓄積2→3≫≪隠蔽6≫≪複数職業3≫≪器用貧乏5→6≫≪罠作成1→2≫≪闘気4→5≫≪魔力視2→3≫≪限界突破1≫≪感知妨害1≫new≪変換1≫new
【耐性】
≪苦痛耐性6≫≪毒耐性2→3≫≪打撃耐性3→4≫≪魔法耐性3≫≪麻痺耐性1≫
【魔法技能】
≪風4≫≪火4≫≪水4≫≪土5≫≪木1→2≫
回復魔法3→4、無詠唱、魔力操作7、魔力放出7、生活魔法
【職業技能】
村人技能≪村人の決起≫
魔術師技能≪魔力爆発≫
剣士技能≪決死の一撃≫
練装師技能≪職業連擊≫≪練波連撃≫≪技能蓮華ジョイント・スキル≫new
【固有技能】
◆≪開示2≫≪メニュー≫≪ガチャ2≫※残り60sp(ガチャポイント)≪
(【ガチャ2】レア度解放、アイテムガチャはレア度の高いアイテムが当たりやすくなる、ステータスガチャは上昇値が+10→+20)
◆【開示2】【開示】ステータスや物の詳細が見える+隠された物をも情報を開示することが出来る。(隠す強度関係なく開示する)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
短所や足りない物を補おうとして鍛練したことで成長したイルマ達のステータス。
そのなかでもイルマは、相変わらずのステータスの伸びと新しく技能を手に入れていた。新しく手に入れた技能≪変換≫は、技能の組み合わせを行っていたら習得した新しい技能だ。
≪変換≫魔力や体力、闘気などの力を変換し、別の物にその力を変換する。
※実は、技能≪変換≫と≪限界突破≫を≪技能蓮華ジョイント・スキル≫(技能コンボという技能と技能の組み合わせる使い方が、新しい練装師の職業技能となった)を使って、ステータス以上の力を発揮した上で≪練波連撃≫≪闘魔技能剣≫等必殺技に繋げることが、実力が上の相手にも通用することが出来るイルマの新しい奥の手でもある。
そうしてこの成長した力なら、やっと森の奥に進むことが出来ると思ったイルマ達はついに森の奥に足を進めるのであった。
イルマ達は知らなかった。
イルマ達が森の奥の探索を先延ばしにして、鍛練や休息している間に森の異変は進んでいた。
そして、それは森の奥を調査している冒険者達の前に現れるのだった。
キーン! キーン! ガーン!
ドォーーーン!!!
「グハッーー!?」
「おい!大丈夫か!?」
「ねぇ!!こっちからも来てるよ!?」
「ッ!!クソーー!一旦撤退だ!!」
ーくそ!!何でこんな所に≪コイツ≫みたいな魔物が複数も出てくるんだよ!!ーー
森の奥を調査していた冒険者達は、本来出現しない魔物が複数出現し、手に負えずに撤退していった。
≪≪≪ガァーーー!!≫≫≫
撤退していく冒険者達を嘲笑うように吠える魔物達。
この魔物は?
森の異変は?
イルマ達はまだこの現状を知らず、森の奥に進んでいた。
ー今回イルマ達が新しく手に入れた技能や成長した技能ー
【ダン】
職業 闘士8→9
レベル 16→19
【通常】
≪体術3→4≫≪剣術6→7≫≪気配察知2→4≫≪空間認識1→3≫≪身体活性1→3≫
【希少】
≪闘気6→7≫※(闘気刃、闘気刃:烈、闘気波、闘砲)
【耐性】
≪打撃耐性3→4≫
※闘気を応用した技を習得。
・闘気刃→闘気を刃に纏わせ間合いと切れ味を強化する。
・闘気刃:烈→闘気刃から闘気の刃を離れた相手に飛ばす。
・闘気砲→全闘気を集め放つ技。
・闘砲→闘気を片手に集め放つ牽制用の技。
【メラ】
職業 魔術師8→9
レベル 15→19
【通常】
≪棒術2→3≫≪魔力感知4→5≫≪魔方陣作成2→3≫≪魔力活性1→3≫
【希少】
≪魔力消費減少5→6≫
【耐性】
≪魔法耐性3→4≫≪精神耐性1→2≫
【魔法技能】
≪水2→3≫≪土3→5≫
魔力操作6→7、魔力放出6→7、※魔力付加new
※様々な物に魔力や魔法を付加する
ただし、付加出来る魔力や魔法は自分が使える属性しか付加出来ず、付加に耐えれない物体や魔力量を付加すると、付加した物体が壊れる。
それに加え、魔力操作を失敗すると術者が怪我する場合もある。
【シーラ】
職業 呪癒師8→9
レベル 15→19
【通常】
≪魔力感知3→4≫
【希少】
≪魔力回復5→6≫
【魔法技能】
≪水6→7≫、≪風1→2≫、※≪氷1≫new
回復魔法3→5、魔力操作6→7、魔力放出6→7
※氷魔法
水の液体、風の気体と違ってシーラが新しく覚えた固体の魔法。(吹雪のような個体でない氷魔法もある)
氷魔法を習得するには、水と風の属性の魔法が習得していることが前提条件である。
【イルマ】
職業 ≪魔術師7→9≫≪剣士6→8≫
レベル 18→21
【通常】
≪剣術5→6≫≪疾走6→7≫≪射撃2→4≫≪気配察知5→6≫≪気配遮断4→6≫≪鷹の目5→6≫≪魔力感知4→5≫≪腕力強化5→6≫≪脚力強化3→4≫≪身体活性1→3≫≪空間認識1→2≫≪遠視1→2≫≪魔力活性1→2≫≪体術1≫new≪嗅覚強化1≫new
【希少】
≪蓄積2→3≫≪器用貧乏5→6≫≪罠作成1→2≫≪闘気4→5≫≪魔力視2→3≫≪限界突破1≫≪感知妨害1≫new、※≪変換1≫new
【耐性】
≪毒耐性2→3≫≪打撃耐性3→4≫
【魔法技能】
≪木1→2≫
回復魔法3→4
【職業技能】
練装師技能※≪技能蓮華ジョイント・スキル≫new
※技能≪変換≫
魔力や体力、闘気などの力を変換し、別の物にその力を変換する。
※≪技能蓮華≫
技能と技能の組み合わせを行い、技能の効果を高めたり、別の使い方を生み出す。
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