第1話(ステータス)

陽気な日差しと春の風が吹く季節の中、村の外にある森の近くで髪は茶髪、瞳は翠色の一人の少年が立っては考えにふけていた。


「(転生してからもう10年かぁ~)」


その少年の名前は【イルマ】

イルマは突然真っ白な空間から目覚めたら赤ん坊に転生したことに気付いてから、この≪セナリア≫という異世界で生活していたら10年の月日が経っていた。





………転生した直後は大変だった。赤ん坊なのに意識があるのに身動きが殆どとれず排泄したら、オムツを交換してもらう羞恥心に耐えながら生活し、周りの様子を確認し状況を理解していく日々を過ごしていた。



「(赤ん坊に気が付いたら転生していて驚いたけど、何が一番驚いたって、あの時モニターを操作したキャラクターになっているし、しかもこの世界は魔物は出るわ、魔法はあわ技能スキルもある世界だもんなぁ~)」


イルマは1人物思いにふけていたが、何かを確認するかのように自分の技能スキルを唱える


開示かいじせよ】


【開示せよ】と唱えたイルマの目の前には、真っ白な空間にあったようなモニターが出現してはイルマの情報が開示される。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


名前 イルマ

年齢 10歳

加護 なし

職業ジョブ 村人10、2nd≪魔術師2≫、3rd≪剣士1≫

性別 男

レベル 1

力強さ 100

体力 100

頑丈 100

敏捷 100

魔力 500


技能スキル


通常ノーマル

≪算数5≫≪土木5≫≪画家2≫≪歌唱1≫≪工作2≫≪掃除5≫≪聞き耳5≫≪演技5≫≪剣術1≫≪格闘1≫≪疾走3≫≪射撃2≫≪気配察知1≫≪気配遮断1≫≪鷹の目1≫

希少レア

≪成長促進3≫≪蓄積1≫≪隠蔽4≫


【耐性】

≪苦痛耐性4≫≪毒耐性2≫≪打撃耐性1≫


【魔法技能】

≪風1≫≪火1≫≪水1≫≪土1≫

無詠唱、魔力操作5、魔力放出5


職業ジョブ技能】

村人技能≪村人の決起≫

魔術師技能≪魔力爆発≫

剣士技能≪決死の一撃≫


固有ユニーク技能】

≪開示≫≪メニュー≫≪※ガチャ≫


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



「絶対このステータスの数値の結果は、成長促進とガチャ技能の影響だよなぁ…10歳で大人と変わらないステータスと(魔力除く)技能数って、絶対にトラブルの元になるから他人に見せられない物だろ?」



・成長促進…経験を積んで成長する際、その成長を促進させる。

(これの影響で、普通は長年鍛えたりすることで獲る通常技能をイルマは多く獲得している。)


・ガチャ…イルマの固有技能の1つで、アイテム、技能、能力値ガチャのどれかを選んだ後、対価であるガチャポイントを払うことで、選んだガチャの種類の物を得ることが出来る技能。ガチャポイントは魔物の討伐や訓練を行うことで得ることが出来る。只し、獲得出来るガチャポイントは自身と魔物との強さ加減や初めての討伐、訓練の度合いや時間もしくは期間等に応じて量が変わる。


※アイテムガチャ→ガチャポイントを使用し、ランダムで何らかのアイテムを獲得出来る。(現在の技能レベルでは入手出来るアイテムランクもランダム)


※技能ガチャ→ガチャポイントを使用し、ランダムで何らかの技能を獲得出来る。(現在の技能レベルでは入手出来る技能は希少ランク迄)


※能力値ガチャ→ガチャポイントを使用し、ランダムで何らかの能力値を獲得出来る。(現在の技能レベルでは入手出来る能力値は+3)





そして、一般的なステータスの数値はというとこうだ。


ステータス値 「 ※技能の数 」

一般人(大人)、新人兵士が大体100~300「5~8 」

兵士、新米騎士が300~500 「 8~10 」

上級冒険者、上級騎士が500~800 「 10~15」

英雄クラスが1000~2000 「15以上+希少技能複数か固有技能有り」

※耐性、魔法系技能の数は別である。


職業レベル

1~10まであり、初級職業~上級職業にクラスアップすることもある。


技能レベル

1~3初心者、4~6一人前、7~9上級者、10達人






話を戻すがイルマは転生と自分の技能に気づいた後、それから以前の世界とは違って成長が感じれる今世は楽しく、1人で身体を動くことが出来るようになってから調子に乗ってステータスを伸ばしていたら、気がつけば自分のステータスが人に見せられないことになっていた。


それからイルマは慌ててステータスを隠すため隠蔽系の技能を習得するため、タンスや物に潜み姿を隠したり物を隠したりと隠蔽系の技能を習得するための行動をする。

その為イルマの家は一時、物が見当たらないことや同時期にイルマの姿が見当たらない事件もあった。


そんなこともありイルマは何とか技能≪成長促進≫の力もあり、自分の異常なステータスが他の人間にバレる前に技能≪隠蔽≫を習得してステータスを隠蔽することが出来てホッとするのであった。

そしてイルマの家では、イルマが技能≪隠蔽≫を習得したことにより、家の物が見当たらない事件も終わりを迎える。


しかし、イルマが技能≪隠蔽≫を習得する時ついでに技能≪気配遮断≫も習得してしまったことで、イルマの家ではイルマの姿が見当たらない事件の方は終わりが来ないのであった。







◆◇◆◇


この話には続きがあり、驚くことに母親は姿が見当たらない子供イルマを見つけるそのためだけに技能≪気配察知≫を習得し、その為イルマが技能≪気配遮断≫を発動しても母親だけは気配を消しているイルマを見つけることが出来るのである。(母親ってスゲェー!!)


そしてそんなイルマの母親とは違い、イルマの父親は察知系の技能をイルマを見つけるために習得することは出来ず、未だに技能≪気配遮断≫しているイルマを見失うのであった。(………この場合は、父親が情けないのか?それとも母親が凄いのか?)


◆◇◆◇




イルマは技能≪隠蔽≫を習得する際の出来事を思い出しては「あの時は急いでステータスを隠さないとって慌てたなぁ~………後、母さんって何者?父さんが技能を習得しなかったことを思えば母さんが凄いのが分かる……僕が言うのは何だけど技能を習得するにはそんな簡単じゃあないんだけど……」とイルマは母親の凄さとその母親の力に疑問を覚える。


そしてイルマは母親の凄さと答えが出そうにない疑問は忘れ、自分のステータスの内容を他の人間から隠すために技能≪隠蔽≫を使いステータスを一部隠蔽してから村に戻っていくのであった。



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