少女録
藤倉(NORA介)
プロローグ 「 」の記録
ある少女がいる。
彼女に友達はいないし、それどころか家族などいない。
母親と父親は彼女が3歳の時に交通事故で亡くなっている。
彼女は親戚に引き取られたものの、そこで虐待にあっている。
それだけじゃなく、彼女は通っている高校でイジメに遭っている。
そしてストーカー被害にも遭っているらしい。
この世界に神がいるなら何で彼女にこんな仕打ちをするのか…彼女が可哀想で仕方ない。
ある日、彼女は帰って来なかった。僕は彼女を探し回ったが、結局見つからなかった。
だが、ある日彼女が突然帰って来た。
でも…僕がそばにいても彼女は気付かなかった。
だから僕は彼女の傍に長く居られる様になった。…でも許せない。彼女から光を奪った彼奴等を必ず……
まぁ、それはともかく彼女はとっても可愛いんだよ。
黒い髪は誰よりも綺麗で、瞳も宝石の様に綺麗、肌も赤ん坊の様に柔らかい。
彼女は誰にモテても良いような心優しい美少女だ。
…だが奪われてしまった。彼女の瞳は輝いていた瞳はもう無い。
許せない…でも、そのお陰で僕は彼女と一緒に居られるんだから皮肉なものだよね。
しっかし、彼女を虐待していた彼奴等はひでぇよ。彼女が居ない間に家を出て行ってしまった。
せめて彼奴等、治療費ぐらい払って出て行けよ!…おっと、そろそろ時間だ。行かないと……──
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