第2話 一度目のクロスケ

思った通り、子供の面倒なんか見やしない、どれだけ夜泣きしててもかまわず寝れるあんたの神経が羨ましいよ。


こっちは、毎日ろくに寝ることも出来ないんだから、休みの日ぐらい少しは寝かせて欲しいのに、


「俺だって、休日出勤なんかしたくないけど、お前と子供達のために頑張るよ」


あー、そうですか、私と子供達のために他の女とのセックス頑張るんですね、産後の私の体に無理させないようにとの気遣いですか、バッカヤロー!




……そろそろ、限界!



でも、決定的な証拠が無い。それが無いとダメだ。

その前のキャバ嬢とのやり取りだって、これから店に行くよー ♡  

二日酔い大丈夫ー ちゃんと会社行くんだよー ♡


そのメールをつきつけても、俺は店に行ってないって、 アホか!! 


小学生が、口にアイスつけたまま食べてないって言ってるのと同じレベルなんだよ。


携帯見ましたよ、それがなにか? いい訳ですが、普段は見てなかったですよ、でもね、


「お前もさ、たまには外でチューでもしてきたら?」 って、はああっ? てなりませんか?


普段は束縛が酷いほうで、私が会社の飲み会に行っても機嫌悪くなるような人がですよ?


携帯なんか見たくなかったけど、そのままにも出来なかったからね。


携帯見たって知った時は、めちゃくちゃ怒って、プライバシーの侵害だとか、お前がそんな事する奴だとは思わなかったとか、散々言ってくれたけど、浮気をしてる奴にプライバシーの侵害なんて関係ないから!!


じゃあ、怪しいと思ったまま、何もしないでやり過ごせっていうの、ふざけんな!


そんな風に自分を守る前に、まず謝れ! 心から謝罪しろ!!


……まあ、そんな気持ちなんかないから、簡単に浮気できるんですけどね。


だから、全員がとは言いませんが、男にもし、浮気をされてその事実を認めさせたいのならば、確実な証拠があったほうがいいんだよね。


それとなく匂わせて、引いてくれるようだったっら、やり直しもアリかもしれないけど、逆切れするような男に夢見るのは、やめたほうがいいと、私は思う。


だって、心から反省なんてしてないもの。



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