第5話

 旅に出た。


 旅に出た筈なのだが、信者がうざい。


 私を先頭にズラズラと付いてくる。


 何度も付いて来ないで下さいと言っているのに、若干の距離を置いただけでやはり付いてくる。


 彼らの言い分としては1人では危険がとか、身の回りのお世話がとか言っているが、正直何度も国同士の大戦に1人で軍事介入する能力が付与されているし、自分の事は自分で出来るし一切合切必要とはしていないのが現実だ。


 なので丁重にお断りしているのにゾロゾロ付いてくる。


 こんなん行く先々で迷惑になる未来しか見えない。


 そんな折、獣の群れの襲撃にあった。

 群衆はあっという間にパニックに襲われ、何故か私に助けを求める。


 ほっとくと目覚めが悪いので軽く撃退した。

 あちらこちらで感謝されたが、私はハッキリ迷惑だと宣言し、このまま付いて来るなら何か起きてももう2度と助けないと言い放った。


 すると1人でも良いので誰かお付の者を付けさせてくれとの事をほざいてきたので、ならば自衛が出来て出身の事は自分で出来て、同年代の女性を1人ならと無理難題を押し付けた。


 残念ながらズラズラと付いてくる中には当てはまる者はいないという事で、ならば仕方がないですねと解散してもらった。


 これで自由気ままに旅が出来るそう思っていたのだけれど、気ままな旅は3ヶ月程で終了してしまった。


 何でも条件にあった女性が見つかったという。


 マジか。


 自分から言った手前断れないのが辛い。


 さよなら、私の気ままな1人旅。

 こんにちは、面倒な2人旅。


 嗚呼、願わくば狂信者ではありませんように。

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