眠れないほど面白い『古事記』 由良弥生
自分は『古事記』を読んだことはない。
だが眠れないほど面白い『古事記』は読んだ、と何故か人に紹介したくなる一作だ。
イザナキとイザナミの段で、いきなり噴いた。
成り合わない所と成り余った所でまぐわう、表現がもう面白い。
異性が交接することを「まぐわう」というのは初めて知ったが、一度知ったら生涯使いたくなる軽妙な語感だ。
あなたも一度でいい、「まぐわう」を使ってみてくれ。作者も自作のどこかで使用してみたい。
加えて、イザナキの脱いだ装飾物から、神が雨後の筍の如く誕生していく様は、想像すると滑稽で笑いに堪えない。
だがこれも、現代人が読みやすい筆致で書かれているからこそ、可能たりえた笑いだろう。
実際の『古事記』を読んでも、文意の解釈で頭が一杯になってしまい、面白いエピソードだなぁ、などと暢気なことを言う余裕はなくなるに違いない。
自分は勉強しているわけではないのだから、原文を読む必要はない。そう思いながら、せひとも読んでみて欲しい。さて、あなたはどこでツッコミを入れるかな?
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