#190
ブレイクは以前にメディスンから、何故ヴィクトリアが
それは行方不明になっていた彼女の
そして、ヴィクトリアはついに目的の人物であるゼンオンを見つける。
「姉さん……ヴィクトリア姉さんなんだね……?」
「そうよゼンオン! アタイだよ! あんたのお姉さんヴィクトリアだよ!」
ヴィクトリアはそう声を張ると、
あのとき、研究施設の人間を皆殺しにして消えた弟とやっと再会できた。
これまで暗部組織――
その
「よかった……生きていてくれて……ホントによかった……」
それは、今まさにこれまでのヴィクトリアの
二人の
彼にも
大事な者を
だからといって、大手を振って
「よかったな……。これでもう……」
ブレイクは泣きながら弟の体を抱くヴィクトリアを見て思う。
これでヴィクトリアは暗部から身を引くことができる。
そうだ、こんな闇の
これからの人生で、きっと暗部に身を置いていたことが足かせになることが多いだろうが、そこはメディスンがなんとかしてくれることだろう。
あのスーツが似合わない男は、なんだかんだいっても
「そうさ……闇の世界ってのはクズだけがいればいい……。それ以外のヤツは
ポツリと
ヴィクトリアとゼンオン姉弟の姿に、彼は一体に何を思ったのか。
「待ってよブレイクッ!」
その場から去ろうと歩き出していたブレイクを、ヴィクトリアが呼び止める。
彼女は振り返ったブレイクに向かって、涙を
「やっぱりあんたスゴい。その
「あん? やっぱテメェ、頭にたい焼きの
「そんなことないよ」
ヴィクトリアはゼンオンの
それは、できることなら
「一見、
「なにをいうかと思えば、くだらねぇ……。勝手にそう思ってろ、たい焼き女が」
「うん、じゃあ勝手に思ってる。それとアタイはたい焼き女じゃなくてたい焼き女ギャルだから! そこは
「チッ、口の
「ふふん、そこがアタイの売りだからね~。今日もアタイ、ヴィクトリアは、世界をパッと明るくしてやる!」
そうやって、ヴィクトリアが両手を高々と上げた瞬間――。
彼女の
「な、なにこれ……? えッ……? なん……なの……?」
突然腹部が
ヴィクトリアが倒れると、そこに彼女の弟であるゼンオンが
「ホント来てくれて助かったよ……ヴィクトリア姉さん。これでボクは共和国最強の男……ブレイク·ベルサウンドを
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