#152
一台の車がバイオニクス共和国の
そのボディには真っ黒な犬が、色とりどりのアイスクリームを
つまりアイスクリームトラックだ。
「おい、ヴィクトリアとか言ったな? なんだこのふざけた車は? メディスンの
長い
「いいじゃない、アタイは好きよ。カワイイし」
「テメェの
「ま、カモフラージュっしょ。そんないちいちカリカリしないでよ、ブレイクくん」
「気安く呼んでんじゃねぇ。つーかテメェ、オレのこと知ってんのか?」
「そりゃあのハザードクラスだもん。チョー有名人なんだから知ってて当たり前っしょ」
ブレイクとヴィクトリアはこれが
当然ブレイクはヴィクトリアのことを知らなかったが、彼女のほうはブレイクのことを知っていたようだ。
それもそのはず。
ブレイクは、バイオニクス共和国から
だが彼はある事件以来、その二つ名の
そして現在は
「ねえねえ、その服さあ。めずらしいよね。どこで買ったの?」
「
「大丈夫っしょ。この車は自動ブレーキセンサー付いてるし。それよりさ、あんた一年生でしょ? アタイ、三年なんだけど」
「
「ちょっそれ
ブレイクは現在共和国の
どうやらヴィクトリアはそのことを知っていたようで、自分が上級生であることを
二人は今回、暗部組織の
だがヴィクトリアのほうは
「それよりもどこへ向かってんだよ?」
「うんとね。アタイが言われたのは、今回の任務の参加メンバーを全員
「あん? まだ合流するヤツがいんのかよ。チッ、人が多いのウゼェな」
「いいじゃんいいじゃん。なんでも人数が多いほうが楽しいっしょ」
「ふざけやがって……。任務はパーティーじゃねぇんだぞ……」
ブレイクは思う。
こんな
メディスンの話では、ビザールにいる多くの人間が止むを
しっかりと高校にも通っているようだし、どうもこの二つ結びの女はそんなふうには見えない。
「あんたは
「ああ、オレはまだ
「うん、友だちだよ。でもま、一人はあんたと入った
「ああ、
「リーディンだよ。その子も今回の任務の参加メンバーで、しかもアタイの友だち!」
「訊いてねぇことを言ってんじゃねぇ」
ブレイクは、ヴィクトリアの態度に
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