俺が散々「クソ」呼ばわりしたアニメの世界に実際連れて行かれました。

四拾 六

第1話

原田蒼仁 27歳


俺はとある動画サイトで動画をアップしている。

登録者数もまぁまぁ伸びて、小遣い程度だが収益も得られるようになった。

正直、始めた頃は再生数もコメントもなく、ただ淡々と動画をあげる日々だったが

ある動画を上げた事がきっかけで視聴者数も増えて正直、飛び上がるほど嬉しかったのを

良く覚えている。


それが「アニメ解説」

その中でとりわけ「駄作」として名高いアニメを直接的ではなく

「原作無視は原作者がかわいそう」とか「アニメ制作会社やスタッフがいつもの○○」「少なくともこうすれば良かったのに」

・・等々、やんわりと言葉を選び、可愛いバーチャルキャラに電子音声を充てて出来るだけ丁寧に解説していた。


最初は批判DMやコメントがバカみたいに来て怖くもあったが、次第に相手を選び丁寧に謝罪する事と

ブロックする事、無視する事で回避する事を覚えた。


本心は「こんなクソアニメ見て誰が喜ぶんだ」と、直接ダメ出しをしたかったが

さすがに炎上は困る。

俺は良識ある社会人だし、特定班に粘着されたら何かと面倒だ。


本当は批判なんかしたくない・・・

このアニメが面白い!ここが「神」!という動画を作って視聴者と共有したかった。

しかし・・この世の中何故か『批判』動画の方が再生数が伸びる。

一度味わった昂奮を忘れられなかったのは認める・・・

そして俺は、次第にその虜になりつつあった。


ほんの数年前前はアニメは深夜枠と呼ばれていて、殆どオタクという人達が見るものだった・・らしい。


それも原作漫画や小説が有名なもの、テレビオリジナルでも脚本やキャラデザインが秀逸なものが

満を持してアニメ化されていた・・らしい。


内容が面白いから?ライバルが少ないから?どういう理由かは人それぞれだが、オタク達は高額な

今でいう「円盤」を買う事をステータスとしていた時代があった・・・ようで、アニメ制作会社も随分儲かっていたようだ。


その頃はまだ、携帯ゲームもこんなに普及していなかったから、好きなものにお金をかけられたのだろう、

しかも金をかけるに値する名作揃いだったに違いない。


そのうちライトノベルと位置づけされる小説がアニメ化され、それに火がつき、ばんばんアニメ化されるブームが生まれ、

それまで少数だったアニメはどこかのチャンネルで毎日放送されるようになった。

俺の知るアニメ史はそんなイメージだ。


アニメに限らずスマホアプリも溢れに溢れ返って、そういう会社がボロ儲け出来るのかどうかはわからないが

先人に続けと、似た作風、似たデザインの作品が次々リリースされてきた。

だが数多いものには自然と優劣が付けられるものなのだ。


その優劣を面白可笑しく解説する・・特に劣っているものをきちんと理由を述べて説明すれば炎上もしないし再生数も伸びる。

動画を作るのは、実際に自分が面白くないと思うアニメをわざわざ観返す必要があるので辛い作業だが

面白くないアニメ、その理由を探して、晒すのも楽しくなっていた。

面白くないから勿論円盤も売れない。それを晒すのも。

棒読み声優を擁護しつつもけなす事も。


なんだか楽しい・・、そう思う毎日だった。



その日も俺は動画を作るためにアニメを観返し、原稿を作っていた。

今期のアニメは誰もが認める駄作揃いで腕が鳴る。

今や、以前トップの人気を誇っていたアニメさえ可もなく不可もなく、ただ絵が綺麗なだけで内容が薄いものも多い。

今度はそういう作品を円盤売り上げをリサーチして晒してみるのも面白い・・・・

目はアニメをみつつ、いい文章が浮かんだ所で一時停止をして原稿を書く、また再生して・・・と繰り返して。

すっかり深夜になってしまった。

俺は社会人で、動画の制作に時間をかけられるのは帰宅後か休日かに限られる。

動画を上げる頻度は落とさないようにしてはいるが、動画を上げる曜日などは固定していない。

編集ミスがないか確認して、台本も書いて、しっかりしたものを上げる為には縛りは少ない方がいいと思ったからだ。

最初は張り切って隔日更新などをしていたが、今はそこまで頑張らなくても視聴者数はある一定保たれているから問題ない。


「はー、しっかし・・」

俺はパソコンの画面に語り掛ける。


「お前、ある意味凄いクソアニメだな・・、背景は紙芝居みたいにペラペラだし、キャラ絵は毎週違うし、

ヒロインが8人もいるのにその中の5人は棒声優だし、脚本もクソだし、OPもEDもどこの新人かわからないけど歌下手だし、

俺じゃなくても叩かれまくってるぞお前・・10話で打ち切られるのもしょうがないよな。反省しろよ?少しは」


独り暮らしの部屋。

独り言を言うのはもう癖になっている。


「さて・・寝るかぁ・・・、」『「しょうがないじゃない!」』


いきなり声がして死ぬほど驚いた。


『「ちきゅうのへいわは、っわたし、たちが、まもるのよー」』

「何だ・・再生ボタン押しちまったか?・・何度聞いても下手くそだなこの声優・・」


俺はもう一度停止ボタンを押すためにパソコンに近づいた。


俺は今から布団に入って寝るつもりだった。

だから上下スウエットに裸足で・・・今、どこかの歩道の端に座り込んでいる。

辺りはもう朝で、制服姿の女の子達が俺の前を通り過ぎて行った。


「な、何だ?!朝か?!俺寝ぼけて寝間着のまま家出て来たのか??」

立ち上がってあたりを見回す。

「どこだよ・・ここ」景色には見覚えが無い・・・だが、既視感はある・・・


「・・何だ?この壁・・・」俺が背もたれにしていたブロック塀には奥行きも、影も無い。

ただの一枚の紙のようだった。

壁の他にも景色には違和感がありすぎた。

パースの狂った建物、絵の具で描いたような空に申し訳程度の白い雲。

そして、やがてあいつらがやってくる・・・、俺は思いだした。


道路の向こうから急にこちらに走り出して来るヒロイン1『おっはよー』はい、棒読み・・。

ヒロイン2は自分に声をかけていられるのに気づいていないのか・・・

まっすぐ前を見ながら「おはよう」と言う。はい、いつもの顔アップの静止画。

ヒロイン3.4はいつの間にか狭い歩道に集まっていて、ヒロイン5.6.7もそれに続く・・・そんなに広い歩道か?

俺が見る限りじゃ、二人で横になって歩けばいっぱいいっぱいの間隔しかないぞ?


そしてヒロイン8、いきなり曲がり角から登場『あなたたちっ、ちこくしちゃうわよっ!ほんとにもう!』・・目が死んでる目が・・・。

『いっけなーい!みんなっ、はしるわよ!』『うん!』棒読み達の大合唱だ・・・


ヒロイン全員がぎゅうぎゅうになりながら走り出す。走り方に違和感がありすぎておかしくて見てられない。

そうだな・・毎回これで・・この後OPなんだよな・・・・。


俺は夢を見ているんだ。

動画編集のし過ぎで頭おかしくなっちまったんだよな、もう寝よう、もう一回寝よう。

俺はもう一度道路に座り込むと目を閉じた。


『みんなで、せ~の!スノウ・プリンセスエイト~聖なる聖戦になるかどうかは勇者の剣エクスカリバー次第なんだからね!~』


訳のわからない長いタイトルはラノベだけにした方がいいんじゃないかと思う。

よくこのタイトルで企画が通ったもんだ・・・監督は「駄作王」「駄作制作機」の異名を持つあの「お方」だしなぁ・・・・

頭の中では・・そこそこいい曲なのに道端で拾ってきた新人のような歌手のせいで台無しなOPが流れている。

聞き続けると案外この歌い方が癖になるとか、某動画サイトで耐久動画が作られていたっけ・・・

流れる文字は「ムリ」「ギブ」「拷問」「この歌い手の親族でも恥ずかしい」がほとんどだった。



「もし、そこの原田・・・原田蒼仁様・・・」

「え?」


目を開けるとそこには・・・・足のつま先まで流れるブロンドに、前髪を突き破る程の睫に青い瞳・・

よくギリシャ神話の女神が着ているような白くい・・大事な所は強い光で隠れている・・ドレスを着た女の人が立っていた。


「原田様よくぞこの世界にいらっしゃいました。わたくし、この世界の神」「すみません、そういうの間に合ってるんで」


俺は体育座りのまま膝に頭をのせて、出来るだけ何も考えないよう目を閉じた。


「困ります困ります原田様、どうかお話だけでも・・どうか・・」

「いや、うちテレビないんで」

「原田様」

「なんで俺の名前知ってるんですか?帰って下さい警察呼びますよ?」

「仕方がありません・・多少強引ですが・・・」


自称神が両手をそれらしく広げると・・・俺の体は宙に浮き、そして・・・、次に目を開くとそこは

女神の神殿・・・・・・の


「なんじゃこりゃ?!下書き?!鉛筆書きじゃん!ここ!!」

「・・はい・・何しろ放送に間に合わず・・このような場所で申し訳ないのですが・・・」

「え?!打ち切りじゃなくて間に合わなかったの?!」

「ええ・・大分突貫工事でしたもので・・・わたくしの色まではOPでそこそこ出ていたのでついているのですが・・」

「・・・確かに・・・・・、そういえばOPに居たな、って・・」


一気に冷や汗が出る。

え?何ここ・・この世界・・って本当に・・・あのアニメの世界??

何だこれ、俺頭おかしくなったのか?!


「落ち着いてくださいまし、原田様・・・わたくし、「女神」としかキャラ名がないので「女神」とお呼びください」

「はぁ?!落ち着いてられる訳・・・」


女神が・・泣いてる。


「申し訳ございません・・・、でも、もうこれしか残された手が無くて・・・、原田様だけなのです・・

あれほど熱心にこのクソアニメを見て下さった方は・・・原田様だけが最後の望みなのです・・」

「クソアニメって・・・」

「ええ・・」鉛筆で書かれた背景・・・、そこにはテーブルもイスも無く・・・・・女神は地べたに座り、俺も・・

仕方ないのでその場に座った。


「この作品は「クソアニメ」と呼ばれ、散々批判されて最後を迎えました。

それには色々と事情があったのでしょう。

本当は違う会社が作る、別のアニメ枠だったとか、外画発注の手違いで季節が夏になってしまったとか、

局との兼ね合いで放送時間が深夜4時になってしまったとか。

キャラデザの方と脚本家がモメて、結局脚本家がアニメーターを連れて全員辞めてしまったとか、本来なら監督も違う方が

担当するはずだったのですが、クソアニメ製造機と異名をもつ方が監督になってしまったとか・・・・・・・天上人から漏れ伝わってきました。」


天上人って制作スタッフの事か・・

詳しいなこの女神・・・・


「でも原田様、この作品「みせスプ8エクスカリバー」は」「略すならエクスカリバー失くそうよ」

「はい、では「みせスプ8」はこの世界では真実の物語「ザ・ノンフィクション」なのです」「へぇ・・・」


「この街の住人はブラックスノウという怪人によって生死をも脅かされているのです」

「最初はそんな設定だったけど、段々日常系になって行ったような・・、あと無意味なパンチラとか、眩しい光のシャワーシーンとか

多くなってて、3週続けて冒頭が同じシャワーシーンだったのにはウケたな、炎上もしたなぁ放送事故レベルって意味で。

最後は百合カップルも誕生したりとか・・完全に恋愛ものになってたよなぁ」

「それもこれもすべてブラックスノウの仕業なのです!」

「え?」

「わたくしはブラックスノウの総帥、黒井幸雄に騙され、女神の力を使ってしまったのです・・そして、この世界を歪める為

ブラックスノウは現実世界に赴き、この作品をクソアニメに貶めてしまったのです・・・」


泣き崩れる女神を前に、俺は何も言えず


「その黒井ってのは、正義の力でどうにかすればいいんじゃ・・」

「彼女達はその力を持ちません・・、彼女たちに与えられた力は、より際どいアングルで下着や胸の谷間を見せたり、

何もない所で転んでは大股開きになって男主人公に「今!見たでしょ!!!」と罵倒し暴力を振るい、

見えそうで見えないシャワーシーンを繰り返す力に変えられてしまったのです!!

あぁ!なんて事でしょう!!!」


確かに俺でも引くわ、そんな力。

そういえば・・


「主人公は?ヒロインたちと一つ屋根の下暮らしてる設定の男いたよな、あいつをヒーローにすれば」

「あの方・・・目が無いんです・・・、名前も「主人公男」なんです・・・」

「あー・・・・・・・、そうね・・確かにそうだったわ・・・」


目がね・・・なかったよね・・・OPでも後ろ姿だけだったし・・

主人公男君の声優さんは、若手で他の作品でも主人公を演じていた人だったから「ツイてないよな」と

同情したもんだ・・・・


「でも女神の力も無いんだろ?俺だってただの人間だし・・・・、その黒井ってのをどうやって倒せば・・・」

「この世界を少しづつ変えては頂けないでしょうか!」


女神が両手を祈るように組んで迫ってくる・・・


「ダメ出ししていただければ、わたくしが少しづつこの世界を変えてゆきます・・・クソアニメを改変するのです!

そうする事でわたくしの力も戻り、彼女たちは真の使命に気づくでしょう!毎日遅刻ばかりではいけないのです!」

「女神だって色んな事に気づいてるよな・・?じゃ女神が自分で」

「祈って頂かないと女神の力は発揮されないのです・・・うぅうう・・・

こんな駄女神でごめんなさい・・・・・それにオバサンだし・・・うぅうう・・伝説の青い紐さえあれば・・・・」


青い紐って・・・・・。

調子いいなぁ・・・と思いながら・・・・。

俺はすっかり女神の言葉に乗せられている事に気付いた。


「いやでも俺、会社もあるし」「現実逃避こそ異世界もののお約束ですわ」

「え?そこはシビアなの?じゃあアニメの外の俺ってどうな・・・」


女神はゆっくりと頷いた・・。

こいつ・・・しれっと誤魔化す気だな・・・。


「ダメ出しだな・・えぇと・・・」俺はここに来る直前に書いていた台本の内容を思いだす。


「監督と脚本家の交代」「天上人に直接働きかける力はございません、まずはヒロイン1からどうでしょう?」


地道に一人づつ関わって行けって事か?そんな暇あるかよ!!


「じゃあ、第1話、ヒロイン1は朝シャワーを止めて、学校に遅刻しないようになる」

「そうそれですとも、そんな感じで!」

「1話で学校の寮にもなっているアパートに入居するだろ?

ヒロイン1と2は同じ時間に通学する、挨拶の棒読みと、どうせ死んだ目の一枚画だけなんだそれくらいの改変は簡単だろ。

ヒロイン3・4は描き分け出来てないから双子設定にする。これで棒読み声優が一人減る。

ヒロイン5.6は影で主人公を助ける役目にして1話目は影だけの登場。

それに初っ端からヒロインのシャワーシーンに遭遇する主人公男の画は要らない、余った尺でブラックスノウが悪さしてる所に遭遇

して、変身ヒロインになるよう女神が変身アイテムを渡す話をもっとメインに置く」

「はい!」

「ヒロイン7.8は女神を守護する戦士に設定変更。勿論登場シーンもOP意外無い。これで少しは1話の朝ぐらいはすっきりするだろう。」

「はい!それではさっそく!」


女神が神々しく光り・・思わず目を閉じると・・



俺は主人公やヒロインが暮らす寮兼アパートの前にいた。


背景は相変わらずの一枚絵で、南国風だ・・・・建物のパースはそこそこ保たれているな・・・ここは上手い人が描いたんだろう・・・

扉が開く音がして、主人公男が出て来た。


どうやら俺の姿は見えないらしい・・・そうだよな・・お前目がないんだもんな・・・・・。同情するぜ・・・

次に出てくるのは・・本当は主人公に入浴シーンをみられたと勘違いしてタオル姿で怒りながら出てくるヒロイン1・・・

けれど、女神の力が働いたのか普通に制服姿で出て来た。後ろにはヒロイン2も続く。


「昨日のテレビ面白かったねー」「うん!ついつい夜ふかししちゃったね!」

「ちゃんと起きられてよかったぁ!起こしてくれてありがと!」「そんなの全然平気だよー」


笑いながら歩く二人・・・・あれ?なんか・・・・



「お気づきになられましたか?」


俺はまたあの下書きの神殿に居た。


「ヒロイン1はともかく2は棒声優だったはずだけど・・、なんか自然に演技してたな・・」

「はい、これが原田様の願い・・そして女神の力でございます。」


そして女神の後ろにはヒロイン7.8が、片膝を立てて控えている・・・・

下を向いてセリフもなければ、出番もないんだから・・少し可哀想だけど、お前たちも毎回顔が崩れるより

綺麗な横顔の静止画一枚キャラになれたんだ・・良かったな!

これで


第一話「え?!私達がスノウ・プリンセスエイトに?

     エイトって8人は多いんじゃな~い?!無理無理むしろ無理よりの無理だよ~!」

改め


第一話「え?!私達がスノウ・プリンセスに?!・・この力皆の為に!」


終了!



「こんな感じでどうだ女神!」

「お見事でございます!原田様!!!ではさっそく次の話へ」


結構ぐいぐい来るなぁ・・女神・・・、一週間は考えさせろよ。

でも俺は内心困惑していた。



確かにこのアニメはクソだ。クソアニメの中でも殿堂入りのクソアニメだった。

それでも少数は「面白い」「好きだ」とコメントした奴もいた。

円盤も一応初回68枚は売れたらしい・・・


一定数は求めてるんだ、このチープさを。

他人が面白いという意見を否定する事は俺には出来ない。しちゃいけない事だ。

このまま・・変えてしまっていいのか。

でも、もう打ち切られて誰の目にも触れる事のない作品だ・・・でも・・。

誰かにとっては大切な作品だ。


「そんなセンチにならなくてもよろしいのでは・・」

「でも」

「どうか引き続きこの世界をお救い下さい原田様」


それでもなかなか踏ん切りのつかない俺に女神が何か言いかけた時、

グラリと地面が揺れた。

バリバリッと紙が破れるような音がする。


「あれがブラックスノウです!」


女神が指さす先、鉛筆書きの神殿の端に何かが蠢いている。

小さな黒い雪のような・・黴のようなそれが鉛筆書きの神殿を壊そうとしてるのか・・。


「ここはまだ色のない世界、とても脆いのです・・しかし私たちには「色」がついています」


女神の指先から真っ白な光が放たれると、黒い塊はそれに怯えたようにして居なくなってしまった。

そして神殿の端は元に戻り、俺はとりあえず息をついた。


「あれはブラックスノウの一端に過ぎません、いつあれ以上の力を持つものが現れ、

色のある世界を侵食するかわからないのです。


パンツ描写や、乳首の影、おっぱいの型取りデザインの雑な制服、露出狂並みのスカートの短さ!

でも雑!スカートのデザインが雑!プリーツの描き方が下手!!

色が一色なんてあり得ます?!今どきのアニメで紺一色のスカート!せめてテクスチャーでもいいからチェック柄くらい!!

そして謎の光に力を入れている場合ではありません。

円盤で丸見えなんて!!人気作でも円盤が売れない昨今、それくらいでは売り上げも伸びないのです!!!

伸びないのですぅうう・・・!!」


女神は地面を割らんばかりの勢いで拳を叩き付ける。


「もうやめてやれよ!!描いた人が可愛そうだろ!どんだけ制服が・・スカートが好きなんだよ!!」

「わたくしも、もっと横乳ありの際どいドレスでも可でしたのに!履いてるか履いてないか論争されたかったのでございます!!」

「わかったわかった・・・、わかったから。でもあんた女神だろ?そういう神々しいドレスで良かったんだよ、イメージって大事だろ?」

「うぅうう・・・・原田様がそうおっしゃるのなら・・」


女神は泣いて喚いて暴れて・・・少しは落ち着いたのか・・・


「では第2話、お願いいたします」


とにっこり微笑んだ。

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