第179話 もしかして、この部屋にいたら、ずっと抱かれ続けるのではないかしら?

 レオにも弱いところはあるのです。

 この頼りなさそうでちょっと力を入れるだけで、潰れてしまいそうなモノを優しく、撫でてあげればいいのです。

 そうするとたくさん、出るのですわ。


 押したら、たくさん出るのかしら? と疑問に思ったのですけど、レオに考えが筒抜けだったのを忘れてましたわ。

 逆に弱いところを思い切り、指でされたので危うく、意識を失うところでしたもの。


 元気に天を向く竿の部分に左手を副え、上下にゆっくりと扱いてあげながら、鈴口を舌でされるのが好きなのでしょう?

 敢えて、利き手でない方で扱いているのには理由があります。

 右手では彼のかわいらしい玉っぽいものを弄んでいるんですもの。

 もし、利き手ではない方で弄んでいて、間違いがあってはいけないですわ。

 だって、レオの赤ちゃんの素がなくなるのは嫌ですもの。


 ただ、快感を貪り合うように互いのモノを舐める淫らな水音と荒い息遣い。

 時折、混じる甘い吐息が私達の脳をおかしくさせるみたい。

 高まっていく瞬間も一緒。

 果てるのも一緒。


 私はレオの激しい責めに堪え切れなくて、達すると彼の身体の上に力無く、もたれかかってしまいました。

 それとほぼ同時にレオのモノから、白濁が噴水のように噴き出したのです。

 本当は全部、飲み干したかったのですけど、達したせいで脱力していたこともあり、あまりの勢いの良さに口から放してしまったのです。

 さっき出したばかりなのに濃くて、白く濁った物がたっぷりと頭の上から顔までかかりました。


「レオ……?」

「うん?」


 お互いに見合わせて、固まってしまいました。

 私は彼の白いモノできれいにドロドロになっていますし、レオもお風呂にでも入ったみたいにびしょ濡れになっています。

 私のせいかしら?


「シャワーを浴びようか」

「はい」


 普通にシャワーを浴びるだけで終わるとは思っていませんでしたけど、全力で攻められるとは予想していませんでした。

 最初は軽い感じに向き合って、お互いの顔を洗いっこする程度だったのです。

 向き合いながらなのがちょっと恥ずかしいのですけど、レオが優しく洗ってくれるのがとても嬉しくて、今日はこれで終わりと思っていたのが甘かったのかもしれません。


「んっ……ちゅっ……ん? んんん?」


 気が付いたら、求めあうように舌を絡め合っている深い口付けを交わしていました。

 唾液を交換して、舌を激しく絡め合う。

 二人の間には銀色の橋がかかって、折角きれいにしたのにまた、汚れてしまいました。

 でも、もっとしたい。

 ええ、キスをですのよ?

 それとは違うのですけど!?

 何か、熱くて固いモノが当たっていますわ。


 そこから、意識が飛んで記憶がありませんの。

 密着している状態でいきなり挿入れられた気がするのよね。

 それで完全に抱っこされる格好になって……そこから、どうなったのかしら?


 まさか、シャワーを浴びながら、何度もされるなんて思ってなかったですわ。

 私も悪いとは思いますのよ?

 イヤ! ダメ! と言いながら、足を絡めて放さなかったのですから。

 でも、突かれすぎて、疲れたわ。


「それ、好きだね」

「ひぃ」


 ベッドの上にうつ伏せになって、まさにぐったりなのです。

 ですが、耳元で耳朶を噛まれながら、そんなことを囁かれて、飛び起きないはずがありません。

 服は着ていません。

 シャワーを浴びて、そのままですもの!

 

 これはまずいですわ。

 レオも着ていません。

 あそこも元気ですわね。

 むしろ元気でないとどこか、悪いのかと心配になりますけど。

 でも、今、元気なのはまずいですわ。


「思ったよりも元気みたいだね。よかった」

「そ、そんなことないですわ。あぁ、眩暈がしていけませんわ」

「本当に? それは大変だ。なんてね」

「ふぁ!?」


 胸の蕾と秘所をいきなり指でしてくるのはいけません。

 卑怯ですわ。

 何度も達して敏感になっていたところで不意打ちですから、思った以上にオーバーなアクションで反応しちゃったのです。


「やっぱり、元気だね。そんな声出して、飛び退けるなら、大丈夫だよ」

「い、いえ。無理ですけど」


 彼の笑顔が怖いですわ。

 目が笑っていませんわ。

 いつもの捕食者の目をしていますもの。


「三回戦は何がいいかな?」


 白い歯を覗かせて、まるで眩い陽光が煌めくような笑顔。

 その無邪気な笑顔が逆に怖いですわね。

 三回戦って言うけど、回数としてはとうに両手の指でも足りませんけど?

 衣装もさすがにないのではなくって?


「リーナはまだ元気みたいだし。僕がもっと愛したいんだ」


 そこでどうして仰向けに寝ますの?

 ちょいちょいって、レオが指で指し示すのは……ええ、分かりましたわ。


騎乗れば、いいのでしょ。騎乗れば!」


 彼の胸板に爪痕を残してやろうかしら? と思い、当然のように向き合う形で上に乗ろうとしました。

 あら? くるっと向きを変えられたのですけど。


「そっちだと抜けやすいみたいなんだ。だから、こっちで試してみようよ」

「え、えぇ……」


 レオの顔が見えないのに彼のモノを受け入れるのは何とも言えない心の中での葛藤があるのです。

 だから、肉体的にも抵抗があるものだと思っていました。

 ええ、ないんですのね。

 気のせいでしたのね。


 腰を落とし、彼のを受け入れようと膨らんで大きな頭を咥えるまでがきついのです。

 だって、レオのが大きいんですもの。

 ううん、違いましたわ。

 レオのしか、知らないから、比べられませんもの。

 発言としておかしいですわね。

 私が受け入れるのには彼のが大きくて、太すぎるのですわ。

 改めて、言うと恥ずかしいのですけど……。


 でも、全てを呑み込んでしまって、気付きましたの。

 私はもうレオのしか、受け入れないんだって。

 もうレオの形になっていて、彼のモノだけを欲しているということに……。

 だから、顔が見えなくてもお互いの心が分かっている。

 高まるタイミングも一緒だし、果てる時も一緒。

 まさか、溢れるくらい出されるとは思っていませんでしたけど!


 レオも感じてくれて、私も気持ち良くて、これで安心して眠れるわ。

 そう考えていた私が甘かったですわ。

 彼の中で何かに火が付いちゃったみたい……。


「リーナ!」

「ひゃい!?」


 上になっていたはずなのに結局、押し倒されました。

 さっき、溢れるくらい出したのにまだ、元気な彼のモノを奥深くまで突き刺されてます。

 盛った獣みたいに腰を振っているのに赤ちゃんみたいに私の胸を優しく揉んで、蕾を吸う姿はとても愛らしくて、何でも許せる……だから、抱き潰されるんですのね?


 それにあれだけ、後ろからではないと抜けやすいと言っていたのは何処の何方でしたかしら?

 結局、レオが満足するまで抱き合ったまま、中に注がれるだけ、注がれました。

 その後、シャワーできれいにしてくれましたけれど、洗うついでにまた、求めあうから、永遠に終わらない気がしますわ。

 もしかして、この部屋にいたら、ずっと抱かれ続けるのではないかしら?

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