第75話 誕生日のプレゼントは私・後編
「気が付いた?」
「ん? レオ……?」
あまりの快感に達しただけではなく、軽く意識を失っていたみたい。
汗で張り付いた前髪を優しく、丁寧に梳いてくれるレオと視線が交差すると自然にくすっと笑い合っていました。
この一時、本当に幸せを感じています。
「そこに腰掛けてくださる?」
「大丈夫? もう少し、休んだ方がよくないかな」
そう言って、私の身体を気遣ってくれるレオは優しくて。
だから、出来ることは何でもしてあげたいと思うのです。
さっきのことを思えば、今からすることなんて、どうということもありません。
そう、どうということないのです。
大丈夫、私は大丈夫ですわ。
「大丈夫ですわ」
出来るはずですもの。
『大丈夫ですわ』は身体ではなく、自分の心へのエール。
ベッドの端に腰掛けているレオの側に四つん這いで近付いて、上目遣いに彼を見上げるとちょっぴり上気した顔に熱のこもった目が見て取れます。
この十三回目の誕生日でこれ以上ないくらい彼を気持ち良くさせて、人生で一番いい日だったと言わせたいのですわ。
自分の胸に手を副えて、レオの男性自身をその谷間で挟み込みました。
「レオのすごい熱いわ」
「うわ、やばいかも。これってリーナの
そういうことを口に出されると恥ずかしいのですけど……。
さっき、気持ち良くさせたいとは思いましたが、それとこれとは話が違いますもの。
レオが無駄にお口を開けないようにすれば、いいのですわ。
「うっ……リーナ、もうちょっと、ゆっくりと……やばいから」
レオのお陰(?)で少しは育った胸ですけど、彼のモノを完全に包めるほどはありません。
おまけに今日はすごい元気が良くて、挟んでいても挟み切れないで顔を覗かせているのよね。
彼のが大きいのかなんて、分かりませんけど、まだ幼さがどことなく残ったレオの顔からは想像出来ないほどに凶悪過ぎるモノってことですわ。
だいたい、レオのしか見たことがないですし、見たくもありませんもの。
大きいのかどうかなんて、判断は出来ませんし、もしもレオのが小指の先くらいしかなくても愛せる自信がありますわ。
「だから、もうちょいゆっくり……うっ」
レオの口数が少なくなってきたようですわね。
触ってもいないのに元気に天井を向いて反り返っている彼のアレはビクビクと軽く脈動しています。
ちょっとかわいい?
あら? おかしいですわね。
グロテスクで気持ち悪いと思っていましたのにかわいいだなんて。
レオのだから、そう思えるだけですのよね?
「んっ……へお、ほおへふの? ひもひいい?(レオ、どうですの? 気持ちいい?)」
「ううっ。喋るのはダメだよっ。もう、やばいんだって」
包みきれなくて、飛び出していたレオの怒張の先っぽを口に含み、舌先をチロチロと割れ目をなぞって這わせるとレオったら、何かを我慢するかのように呻き声を上げて、かわいいですわ。
別にさっきの仕返しという訳ではないのですけど。
咥えたまま『気持ちいい?』って聞いただけですのに必死に堪えているみたい。
「ふぅ……うっ……」
もう言葉にもならないくらいに感じてくれている。
気持ち良く思ってくれている。
そう思うだけで恥ずかしさより、もっとしてあげたいって気持ちの方が強く、私を動かすのです。
谷間に挟んでいるレオの肉槍をもっと刺激するように上下に激しく、擦ってあげると彼の息遣いはさらに激しくなってきます。
もっと感じて、もっと気持ち良くなって。
そして、願いを込めるようになぞるのをやめて、舌先を先っぽの割れ目に差し入れた瞬間でした。
「ホント、もう……あっ。うっ、出るっ」
レオの喘ぎとも呻きとも取れる声を合図に怒張の先から、勢いよく彼の白濁とした精が解き放たれました。
あまりの勢いについ口を離てしまったせいか、解放されて震えるアレの先っぽから、噴水のように白濁が迸ります。
ハァハァという激しい息遣いが静かな室内に響き渡り、脈動が終わりました。
ようやく溢れ出ていた精が止まった時には髪や顔だけではなく、胸にまでちょっと生臭い匂いがするドロッとした白いモノがシャワーのようにかかっていました。
反射的に口の端にかかっていた白濁を舌で舐め取ると『うわ、それエロい』と熱っぽい目のままの彼に言われて、嬉しいような恥ずかしいような良く分からない気持ちになります。
エロいって、誉め言葉ですの?
レオはたまによく分からない俗な言葉を使うのよね。
そういう飾らないところも好きですわ。
ううん、違いますわね。
彼が彼だから、好きなだけでって……どこかのロマンス小説のヒロインみたいなことを考えてしまう自分が別の意味で恥ずかしいですわ。
やりきった達成感に包まれて呆けているとガシッと肩を掴まれました。
あまりの力強さに『え? あら?』と戸惑っている私を他所にそのまま、起き上がらされ、彼の腰の上に乗っけられたのです。
気付いた時には逃げられないように腰をがっちりと掴まれていて、下ろされたところは彼のそそり立ったモノの上でした。
そんな展開、聞いてないのですけど!?
ズブズブと卑猥な水音を立てながら、中へと侵入してくる彼の怒張に一気に貫かれて、息も出来ず、はくはくするしか出来ません。
ただ、まるで甘えるように胸に顔を埋めるレオを見ているだけでとても愛おしくて。
その背に腕を回して、彼に完全に身を委ね、こう言ってしまったのです。
「レオにもっと感じて欲しいのですわ。だから、好きにして欲しいの」
はい、言ってしまいましたわ。
でも、後悔はしていませんのよ?
していませんけど、もう少し、手加減をしてくれても……。
レオの辞書には手加減という単語が載ってないんですもの。
腰に回された手は男らしくて、がっちりとホールドされていて、逃げられそうにありません。
レオの欲求は激しいものでした。
さらに強い快感を求めようと体を激しく、上下に揺さぶられ、下からも思い切り、腰を突き上げてくるのです。
私に出来ることなんて、『あんっ、やぁ、気持ちいい』って啼きながら、涎を垂らすくらいですわ。
意識が薄れかけたところで思い切り、奥に当てられて、熱いモノを吐き出されました。
どうしましょう?
気持ち良くて、このままでは頭がおかしくなりそうですわ。
これではただ、快感を貪るだけの獣みたいですもの。
抱き締め合いながら、愛され続けて、何度出されたのかも分かりません。
分かるのは愛で満たされ過ぎて、溢れているってことかしら?
それでレオが満足したのかですって?
満足してくれたら、幸せな気分のまま、意識を手放したのですけど。
ぐったりとしている私をベッドに優しく寝かせてくれたから、もう終わり…なんて、ないですわね。
分かっていましたわ。
レオは息も絶え絶えで蕩けきった顔をしているだろう私を満足そうに見つめると両足を掴んでくるではありませんか。
『え?あっ、これって』『まだ、許してもらえませんの!?』などと思った時にはもう遅かったのです。
両足を広げて押さえつけられら、彼の眼前に恥ずかしい部分が曝されたということですのよ?
おまけにそこから、彼と私から溢れたモノが滴り落ちているんですもの。
恥ずかしくて、死ねますわね。
レオの力強い手で押さえつけられたまま、怒張が突き立てられ、一気に奥まで貫かれました。
限界ですわ。
もう、それだけで軽く、達します。
本当、矛盾してますわね。
レオは荒い息遣いをしながらもゆっくりと腰を引いて肉槍を抜くものですから、その先端が引っ掛かって、気持ちいいのです。
あっ、ダメぇ……また、きちゃいそうですわ。
私、本当におかしくなったのかも。
「もう許して。もう無理ですからぁ」
否定するのでもなく、また思い切り、怒張を突き入れてから、耳元で『今日は何度でも出来そう』って、囁くのはいけませんわ。
それだけでまた、達しそうになったのを気付かれてないかしら?
優しく胸を揉みしだきながら、私の好きな爽やかで人好きのする笑顔を浮かべてくれるレオにほんわかした気分になって。
それなのにレオったら、意地悪なのです。
優しくしてくれたと思ったら、ただ快感を貪るように腰を激しく振って、私の秘所を激しく攻め立てるんですもの。
さすがにもうないと思っていたのに急に激しいんですのよ?
ただ『え!? やっ、あんっ。ダメぇ』と啼きながら、涎を垂らして、快感の海に沈むだけしか、出来ませんわ。
その体位で何度、出されたのかも分からないくらい、愛されました。
それよりも気付いてしまったのです。
今日、レオに
もう何度、愛を交わしたのか、分からなくなるくらいの回数をこなしたのです。
それなのにレオのレオはまだ、熱を持っていて、硬いままで門を占拠してますのよ?
おかしいですわ。
「レオ。本当、もう無理だからぁ」
もう声も掠れてきて、小声しか出せません。
でも、おかしいですわ。
もう無理だと身体中の筋肉が悲鳴を上げているのにまだ、彼に愛して欲しいと思っているのですから。
「今日は寝かせないよ」
「ふぇっ!?」
そう言うとレオは私の身体をうつ伏せにさせ、後ろ手に両手を掴んだのです。
後ろ手に掴まれているせいで余計に怒張が奥へと押し付けられ、互いの身体がぶつかり合う音と淫靡な水音がまた、室内に響き渡るのでした。
『これ、終わりがあるのかしら?』という疑問が一瞬、脳裏を過りますが、それ以上に与えられる快感に全てを忘れてしまうのでした。
🦁 🦁 🦁
レオは後ろから、獣みたいに交わるのがが好きみたい。
私達の中に獣性が眠っているから、気持ちが分からないでもありません。
でも、動けなくなるまで愛されるのはちょっと辛いですわ。
結局、解放されたのは太陽が昇り、朝日が室内に刺し込み始めた頃でした。
レオも満足したのでしょう。
あんなに元気だったレオのレオが萎んでかわいくなってますもの。
これなら、かわいいのでお口でしても……やめておきましょう。
また、元気になりかねませんものね。
本当に『寝かせない』の宣言通り、夜通し愛されるなんて。
シーツは体液でビチャビチャのドロドロですし、室内に充満している匂いが何だか、卑猥ですわ。
私?
もう起き上がるどころか、動けないのですけど。
レオ?
隣で幸せそうに寝息を立てながら、夢の世界を満喫しているようですわ。
でも、私は幸せですのよ?
それだけは自信を持って、言えますわ!
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