森の開国宣言と高まる国際緊張

第28話 勧告

早速だが俺は絶賛怒られている。

「聞いてます!?あなたは冒険者ですよね!?魔物の残党を刈る、これが今の冒険者の活動内容でしょ!それがS級という冒険者の代表にもなって『国家間での戦争には不干渉を貫くこと』というかなり重要な項目を破るとか、どういう神経してるんですか!!」

王国の首都にある4大支部の支部長の怒りは収まりきらなかった。

「だいたいあなたはいつもいつも問題を起こす!!毎回あなたの失態をカバーしているのは私だと分かっているんですか!?大体あなたの下半身は節操がなさすぎます。娼館からのクレームや、王家からのクレームにいつもいつも私が対応しているんですよ!!おかげで私は婚期を逃したんですよ!!責任取ってください!!」

「ええ……それは関係ない気が……。」

「うるさいです!!責任取って私と結婚してください、私を養なってください。」

「ええ……それは無理ですよ……。」

「ふふっ……そういうと思っていました。私はもう30歳ですがまだまだ体は食べごろなんですよ?私と結婚したら私のこのわがままボディを手に入れられるんですよ?」

「ぐっ……俺は、俺にはミリアとナミが……もうあのヤンデレお仕置きは嫌だ……。でも……。」

俺が悩んでいると……。

「レイドさん♡ほらココはもう既に決断しているようですよ?ガチガチです♡」



いきなり扉がバンっと勢いよく開き、ミリアとナミが入ってくる。


「支部長~、レイドと結婚とか冗談ですよね~ねっ!ねっ!」

ミリアの目から光が消え支部長に対して威圧をしている。ナミも加わり支部長の首にはよく研がれた刃物が二つ突きつけられていた。


「あはは……冗談ですよぉ、あはは……。」

支部長もかなり強い人なのだが、彼女の座っている椅子に水たまりができていたのは言わないでおこう。


それから俺は厳重注意と1か月の謹慎、そして1年間の強制召集が課されることになったものの、Sランク冒険者としてのライセンスは剥奪されずにすんだ。


なんとか助かった、あのままミリアとナミが来ていなかったら……、というか二人ともいつ見ているか分からない。これからは気を付けながら娼館に行くことにしよう。


いつの間にか二人はいなくなっており、俺は帰路に着こうとも考えたが、一応国王に会いたかったので、会いに行くことにした。



思えばこの時の判断が間違っていたのかもしれない。



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2/4改稿しました。

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