封印された祖の封印の解き方
確認し終わると私は今一番疑問に思っていた事を聞く事にした。
「1つ疑問に思っている事を聞きたいのだけれど大丈夫かな?」
「ああ、なんだい?」
「私の封印の解き方の事なのだけれど、、、何故封印が解けたのか分かるかな?」
私が疑問に思ったのは心が癒えたら封印が解けるみたいな事を言っていた兄様の事だった。
実際は私の封印は心が癒えても解けなかったのだ。
(なにか他に必要なものがあったのかな?)
「いや、オレ達は祖の封印は祖の心が癒えたら解けるとしか聞いていない」
「うん、そうだよね?私のうっすらとある記憶でもそう言っていたからね。けれど私の封印は直ぐには解けなかった、、、いつもと違う事はあったかな?」
「いや、あの時はいきなり祖の居る岩に植物が生えたのくらいしか、、、あ!」
「何かあった?」
氷くんは何かを思い出したみたいで聞くと言葉を続けてくれた。
(あの時の私は精神が違う場所に居たから何時もと違う事があったかは分からないんだよね)
「少し慌てて輪が怪我した」
「あの時はちょっと慌てただけなのだぞ!ドジで怪我をしたわけじゃないのだからな!」
「まぁ確かに俺らも慌ててたからな」
「輪がドジをして怪我をしたわけじゃないのは私達も分かっているよ」
その話を聞いて確かに輪くんが怪我をしていたのを私も思い出した。
(血も出てたし痛そうだったな、、、ん?血も出てた?、、、)
「もしかしたら血かな?」
「祖?」
「ああ、ごめん。もしかしたら私の一族の血が封印を解くのに必要だったのかも知れないと思ってね?」
「あ!確かにクリスタルがいきなり光ってボクが慌てて祖のクリスタルに触ったらクリスタルが無くなっていたんだぞ!あの時は傷を押さえていた後だから手にも血が付いてたと思う」
確かにあの時血が付いた手で輪くんがクリスタルを触ったら私の意識が体に引っ張られる感覚がして意識を失った。
「最初に光ったのは一族の血に反応したのかもね?一族の血が必要だから私の封印は直ぐに解けなかったのか、、、」
「オレ達が居なかったらどうなってたんだ?」
「封印は解けなかったかもしれないね」
「輪には悪いけど怪我して良かったよな」
「ボクも怪我して良かったと思ったから別に良いぞ」
子供達が色々話しているが私は一族の血が必要だと分かってから考えた事は過保護な兄様達の事だから私を誰も守れる状況でなかったら私の安全のために封印が解けないようにしていたんだろうなと思っていた。
(兄様達は本当に本当に私には過保護で甘々だったからね)
「私の封印を解くのに一族の血を必要にしたのも兄達に何か(ほとんど過保護からきた心配だろうけど)考えがあったんだろうね」
「確かにもし血が必要でなく封印が解けたらその時にオレ達が側にいたとは限らないしな」
「もしも祖を狙っている者達だったら危ないだろうね」
「あ~、、、確かにそう思うと危ねぇよな」
「危ないめに合わなくて良かった」
私の事を心配する言葉に本当の事を知っている私は少し罪悪感を抱えながらも微笑んだ。
(絶対に本当の事は言えない)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます