第100話 バカンス



「・・・・・・・ヤバいな。」



僕は思わず独り言の様に呟く。




「ああ。・・・・・・・・こりゃヤバい。」



へーリックが合わせる。




「ヤバい、ヤバい、ヤバい、ヤバい、ヤバい、ヤバい、ヤバいぃぃぃぃぃぃぃぃぃゴフッ!!!!!」



サイクスが派手に鼻血を噴射する。




ここは南の大国『ナイージャ』にある

リゾート地【サンマルクス】。



アルク帝国にある家に帰った僕は、暫く体を休めた後、今まで僕と共に冒険をしてくれた仲間達。担当のシェリーさん。家を管理してくれている人達。

そして妹のカザミや友達など、僕がこの世界に来て仲良くなった人達に感謝の意味を込めて、

三泊四日のリゾートの旅へ招待したのだ。





リゾート初日。





真っ青な空、透き通った海を、水着を着た白雪やラフィン、キリア、アイリ、カザミ達がはしゃいでいる。



そして黒く美しい羽を海水につけながら、

初めての海に喜んでいる【黒の一族】の人達。



このサンマルクスに着いて、すぐにシャインさんを召喚して、1万人の全ての【黒の一族】を呼んでもらった。



海辺の先には、魚の様に飛び跳ねているミーシャやサリュウ、人魚達が楽しそうに泳いでいる。





大勢の水着を着た、美しい女性達が目の前にいる。

・・・・・・・・ちょぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!

圧巻だった。





僕達四人は、あまりの光景に、砂浜に立ち尽くしていた。




「こっっっっっ!ここはぁぁぁぁぁぁぁ!

 天国かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」



僕の横で、うずくまりながらヒッキが叫んでいる。





うん。分かるよ。健全な男の子ならそうなるよね。おっさんだった僕でもヤバいもの。





いきなり一万人以上をリゾート地に招待したいと相談した大商人のイーサさんにはホント助けられたな。



泊る所から、水着の用意まで、全て手配してくれたのだ。



お礼を言ったら、逆にこんなに依頼をくれた事に感謝をしていた。



でも、イーサさん。ありがとうございます。



この間の報酬は棚ぼたみたいな物だったから、仲間の了解を得て、ここで使う事にしたのだ。





「ハハハ。でもヒッキが王子様だったなんてなぁ。しかも、へーリックとサイクスは将軍ときたもんだ。・・・・・ビックリしたわ。」



うずくまっているヒッキの隣に座ると僕は言う。




「それを言うなら、レイが【ホワイトフォックス】のリーダーの方がビックリだわ!」



「だよなぁ~。」



「この普通顔がぁぁぁぁぁ!」




おい、サイクス。さりげなくディスったろ。




「つ~か、何でレイの周りにはこんなに美人で可愛い女の子が集まるんだ?

・・・・・意味が分かんねぇよ。」



「だな。何かコツでもあるのか?」



「・・・・・普通顔で普通オーラ。

 普通トークがポイントなのかなぁぁぁぁぁ?」




おいおいおいサイクス。なんでもありか?




「たまたまだよ。たまたま。

 ・・・・・出会いに恵まれただけさ。」



地球の時には考えられない光景だ。



女性と話す事なんて、妹か仕事の仲間しか機会がなかったからな。



おさまったのか、うずくまっていたヒッキが急に立ち上がると言う。




「まぁ~俺はお前と出会えてホント良かったよ。・・・・・・さて!諸君!そろそろあの天国の場所へ行こうではないか!!!・・・・・カザミちゅわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」



ヒッキが海へと駆けていった。



すると、へーリックとサイクスが僕の肩に腕をまわす。



「レイ。俺も同意見だ。俺達はいつまでも親友だ。困った事があったら遠慮なく相談しろよ。」



「レイ。おみゃ~は!妹を助けてくれた大恩人で親友だ!俺は国の為に命を捧げているが、お前の為なら話は別だ!いつでも頼れよ!普通顔!!!」



「あぁ。そんな時があったらな。・・・・・さて!僕達も行くか!」




「よぉぉぉぉぉし!!!!隊長!!!!あそこが本陣と思われます!!!!!!」



へーリックが、白雪やアイリ達がいる場所を指さす。




「負けるな。負けるな。負けるな。負けるな。負けるな。負けるな。・・・・・はぁぁぁぁ。戦闘より緊張するぜ!」



サイクスが深呼吸している。




僕は一歩前に出ると、片手をあげて言う。





「突撃ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!」





僕達は海で楽しいんでいる女性達の元へと駆けていった。










☆☆☆










ここ【サンマルクス】は世界屈指のリゾート地だけあって、様々な店が建ち並んでいる。



その日の夜、さすがに全員で宴会は出来ないので、皆バラバラで夕食は楽しむ事になった。黒の一族や人に変身した人魚達にはそれぞれ4日間遊べる位のお金を渡している。




「・・・・・何でここにいるんですか?」



僕は一緒に歩いているガイルズ皇帝に言う。



「ハッハッハ!まぁ~かたいことを言うな!私もたまには休暇が必要なのだよ。」



僕の肩をバンバン叩く。



見ると所々に汗を流しながら兵士達が陰で見守っている。




・・・・・こんな所まで。・・・・・ご苦労様です。




僕が歩いている集団には、皇帝含む皇族達や仲間、友達が一緒に料理屋に向かって歩いていた。



前にはアイリが楽しそうに腕を組んでシャーリー皇妃と一緒に談笑している。・・・・・久しぶりの親との会話だろう。皇妃も折角だからゆっくりしていってもらいたいな。



「そういえば、ガイルズ皇帝。オロプスの国王に聞きましたけど、貿易を止めたんですって?」



「うん?あぁ。それか。レイ殿の侮辱はアルク帝国の侮辱と同じ。これでも我慢した方だがな。」



「アルク帝国の侮辱って。・・・・・でも、ありがとうございます。僕の事なのに怒ってくれて。・・・・・この間、オロプス側から謝罪を受けました。だからもう大丈夫ですので許してやってくれませんか?」



「ふむ・・・・・。そなたがそれでいいと言うのなら、私が意固地になってもしょうがないな。・・・・・分かった、元に戻そう。」



「おいレイ!!シェリーさんがお目当ての料理屋にもうすぐ着くってよ!」



一番先頭でシェリーさんやカザミ達と一緒にいるヒッキが声を上げて言う。



「ふっ。・・・・・しかし、レイ殿の周りは凄いな。天界や魔界、海国の者。そしてアルメリア国の第一王子や将軍までいるのだからな。」



「ハハハ。そうですね。出会いに本当に感謝です。・・・・・さて、皇帝!折角来てくれたんですから今日はトコトン飲みましょう!」



僕達はシェリーおすすめの料理屋に入っていった。





「あら美味しい!モグモグ・・・・・これも、これも・・・・素晴らしいわ!ほらラフィン!貴方も食べなさい。」



ラフィンの叔母、シャーベットは南国の海の料理に感動している。



シャーベットはよほど居心地が良かったのか、僕達の家にずっと住んでいた。ただ飯は申し訳ないからと言われたので、家の用心棒という形で雇っている。



シャーベットさんがいれば、どんな魔物や敵に襲われようが蹴散らしてくれるだろう。天竜の中で2番目に強い人だ。僕達の家は世界で一番安全な場所になった。



「うん!・・・・・良かった~。叔母さん、楽しそうで!」



「もちろんよ!この世界の食べ物は本当に美味しいわ!まずはアルク帝国の料理店を全て制覇しようと思っているのよ♪・・・・・所で、レイとはどうなの?・・・・・好きなんでしょ?」



シャーベットは悪戯っぽい顔でラフィンに聞く。



「レイ?・・・・・うん。何かね、レイと一緒にいればいる程、どんどん胸が苦しくなっていくし、ずっとくっついていたいと思うんだ。・・・・・変かな?」



「アッハッハッハ!そう!それは完全に恋ね。良かったわ~。ちょっと不安だったのよ。貴方は子供の頃から、好きとか恋とか、まるで興味なかったし、天真爛漫で強さと旅に憧れてたもんね。」



ラフィンは少し離れた所で、ヒッキ達と飲んでいるレイの姿を見ながら思う。




・・・・・最近は君といると本当に苦しいんだ。だから、冒険の時以外は、なるべく自分の時間を作ろと思っているんだ。一緒にいると、君の声、君の顔、君の手、君の体・・・・・ずっとくっついていたくなる。

・・・・・思った事はすぐに言葉にするのに、これだけはずっと言えない。




レイを見つめるラフィンを見ながらシャーベットは言う。



「ラフィン。その気持ちを大切にしなさい。彼を独占したい気持ちはしょうがない事よ。いつか貴方の気持ちがはじけて、その時が来たら、ちゃんと言葉にして彼に伝えるのよ。・・・・・大丈夫。

彼の事だから、どんな結果であろうと、貴方が納得する答えをくれるわ。」



「・・・・・うん。」



「さっ!まだまだ料理を頼むわよ~!どんどん食べましょう!」










☆☆☆










「ふぅ~・・・・・。」



僕は料理店の2階にあるバルコニーの椅子に座って夜空を眺めながら休憩していた。



もう皆ベロンベロンだ。

少し休まないと飲みすぎで、もたないわ。




「レイ。どうしたの?」



見ると、白雪が立っている。




「うん。ちょっと飲みすぎてね。」



「そう。」



白雪は黙って僕の隣に座る。




暫く二人の間に静寂がひろがった。




白雪はレイの横顔を見ながら思う。



・・・・・私は最初からずっと人見知りだった。同性だろうが異性だろうが緊張する。仲良くなった仲間達でさえ、少し緊張する。今でもそうだ。


でもレイ。貴方だけは違った。貴方が生み出したからなのかは分からない。一緒にいると心が落ち着くし、安心する。そして、貴方に触れるとドキドキしてとてもいい気持になる。


ずっと。


・・・・・これからもずっと貴方と一緒にいたい。そして貴方とつり合うようになったら、いつか・・・・・。




するとレイはふと思い出した様に言う。



「そういえば白雪。今日の水着、とても良く似合っていたよ。・・・・・ごちそうさまでした!」



白雪が頬を赤らめて僕の肩を軽く叩きながら言う。



「もう。・・・・・でも良かった。」




僕は夜空を見上げる。



・・・・・白雪。君もいつかは好きな人ができて、僕の前からいなくなるんだろうか。その時僕はどういう気持ちになるんだろう。・・・・・でも仲間達は幸せになってほしいな。





僕達は少し酔いがさめるまで二人で談笑した。










☆☆☆










「レイ。呼んでくれてありがとう。とても楽しかったわ。」



「ありがとうございました!!!主様!!!!!!!」



【黒の一族】の女王シャインと後ろにいる娘達1万人が僕に言う。




ハハハ。壮観だな。




バカンス最終日、皆、帰宅の途について、

最後は僕達と召喚したシャインだけとなっていた。



「いえ。皆さんは僕を助けてくれましたので、少しでも楽しんでくれたなら良かったです。これからもよろしくお願いしますね。」



「ハイ!!!!!!!!!!!!」



そう言うと、【黒の一族】は消えていった。



最後にシャインが僕に言う。



「レイ。今度魔界に来るときは、変装しなくて堂々と来ていいわ。・・・・・待ってるわね。」



シャインが消えていく。




・・・・・変装しなくてすむなら、それに越したことはないが、何かあったのかな?・・・・・




僕は全員を見送ると、振り返り、仲間に言う。




「さぁ!ゆっくりバカンスを楽しんだし。帰って次の冒険の計画でもたてようか!」



「オ~!!!!」




ラフィンやキリアが僕に飛びついてくる。・・・・・・だから君達、そんなにくっつくと歩けなくなるでしょ?当たってるよ。胸が!!!!




僕達は帰還紙を使って家へと帰った。










☆☆☆










「!!!・・・・・貴方は!ちょっと待ってください!今は会談中で・・・・・。」



大きな扉が開くと、【黒の一族】の女王シャイン=ブラックが入ってきた。




ここは魔界。その中枢。

8国を統べる王、サタンのいる城。




今日は8国全ての魔将と、3大魔神、そしてサタンを入れた会談日だった。



そこに突如、シャインが現れたのだ。



サタンが言う。



「・・・・・珍客だな。」



「ええ。久しぶりね。今日は貴方に言っておきたいことがあって来たの。」



「・・・・・言っておきたい事とはなんですか?」



3大魔神の一人、ジェラレリアが口を挟む。



すると、シャインの魔力が一気に広がる。



「・・・・・貴方に話していないわ?弱き魔物よ。」



「何だと?!!!!」



ジェラレリアが立とうとするのを、サタンが手で止める。



「争いに来たのではないのだろう?・・・・・で、なんだ?」



「貴方に忠告しにきたの。今後、私達【黒の一族】に関わらない様に魔界の者達に指示をだしてほしいの。もちろん、こちらからも手を出さないわ。・・・・・そして、この者達がこの魔界へきたら手を出さない様に。」



シャインは、ホワイトフォックスが写っている写真の様な物をサタンに渡す。



「この者は?」



「・・・・・私の主よ。・・・・・以上よ。それじゃ。」



そう言うと、シャインは踵を返し、出ようとすると、ジェラレリアが言う。



「そんな勝手が許されるとでも思っているのか?」



「・・・・・許される?違うわ。これは忠告よ。・・・・・貴方なら分かるでしょ?」



シャインはサタンを見る。



「・・・・ああ。分かった。」



「サタン様!!!」



ジェラレリアが驚きの顔をサタンに向ける。



「・・・・・貴方は私を生かした。

 だからこれはお礼よ。」



そう言うと、シャインは出ていった。




・・・・・シャイン=ブラック。昔、我と同じ位の力を持った者。しかし・・・・・今は、あの頃よりも強大な力を持っている。

・・・・・人間の主?・・・・・何があったのだ?


今、【黒の一族】と戦ったら、間違いなく敗れる・・・・・か。

シャイン・・・・・あの弱った時に殺しておけば・・・・・。




サタンは全員を見渡して言う。




「今は【黒の一族】にはかかわるな。そして言っていた人間達もだ。どうするかは、様子を見てからだ。・・・・・よいな?」




そう言うと、サタンは席を立った。










☆☆☆










「全員揃った様ね。」



メガネをかけた小柄の女性が言う。



大きな円形のテーブルには、女性を中心に21名の男女が集まっていた。



ここはある国の地下にある、

【スマイルスケルトン】の拠点の一つ。



今日は、月に一度、20ある各支部のリーダーが集まり、状況を報告する会議だ。




「レンカさんよぉ。うちらのボスは来ないのかい?」



メガネをかけた小柄な女性レンカに、第11支部の頭、ブルトンが言う。



するとレンカはため息をつきながらブルトンに答える。



「はぁ~。ブルトン。私達のボスに会いたいのなら、もっと成果を出す事ね。3大幹部になれれば貴方も会う事が出来るわよ。」




・・・・・【スマイルスケルトン】の支部は世界に20ある。その頭になれるのは、実力と実績を兼ね揃えた者のみだ。そして、更にその上には3人の3大幹部がいる。


その者の顔と名前は、支部の上位3名、第三支部までの頭しか知らない。

そして、この【スマイルスケルトン】のトップと会えるのは3大幹部のみだ。




「そう言う事だ。こっちは暇じゃないんでね。さっさと報告会を始めるぞ。」



第2支部の頭、ウーネが言う。




「チッ!分かったよ。」



ブルトンが舌打ちをすると、レンカが話を遮る様に言う。




「申し訳ないけど、今日は報告会は後回しよ。私達のボスから命令が来ました。・・・・・・【ストームブラッド(血の嵐)】を殺ります。」






ザワッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!






レンカが口にしたのは、【スマイルスケルトン】と同格の3大犯罪ギルドの一つだった。










☆☆☆










「久しぶりですね。ミッシェル。バルバッサ。」



世界一の殺し屋、ジョアン=キングが言う。




「そうね。いつも会うのはこの会合だけだから1年ぶりね。・・・・・そういえば、ごめんなさいね。貴方の弟さんを助けられなくて。」



「いいんですよ。ミッシェル。貴方が弟に色々として頂いたのは知っています。これは彼が望んだ事ですから。」



「そう?そう言ってもらえると助かるわ。」



すると、バルバッサ=ミールが言う。



「でも、ミッシェル。惜しかったわねぇ。もう少しでアルク帝国を手に入れられると思ったのに。」



「そうね。・・・・・でも面白かったわ。

 それが大事よ。ねぇジョアン?」



「フフフ。そうですね。結果はどうあれ、中身が良ければそれだけで満足する物です。まぁ結果がついてくればもっと良かったでしょうけどね。」





「・・・・・レイ=フォックス。」



ミッシェル=スピーチが呟く。




するとそれに二人が反応しバルバッサが言う。




「彼がいなければ間違いなく『ギリア国』が勝って、エッジも死ななかったでしょうね。」



・・・・・皇女アイリ=レンベルも暗殺できましたしね。・・・・・



ジョアンが思う。





すると、個室の扉が開き、一人の男が入ってきた。





一つだけ席が空いている3人の3大幹部が座っている円テーブルに座ると3人を見て言う。



「やぁ。皆、久しぶりですね。」



「そうね。年に一回しかこうやって顔を合わさないものね。」



バルバッサが入ってきた男に言う。



「・・・・・あぁ。そうそう。ミッシェル。君が作ってくれたこの指輪。大いに役立ってますよ。」



ミッシェルにその男は付けている指輪を見せながら言う。




すると、他の3人も同様に指に付けている指輪を見る。




「良かった。貴方に頼まれたこの指輪を創造するのは大変だったのよ。何せ、レベルの表示の改ざんじゃなくて、設定するとそのレベルになる指輪ですもの。」




そう。ミッシェル=スピーチが創造したこの指輪は、自身のレベルを上限に、その下のレベルに設定すると完全にそのレベルまで身体能力やステータスが落ちるという指輪だった。




「・・・・・これで我々はレベル270になってますからね。」



ジョアンが言う。




ここにいる4人全員、レベルを270に設定していた。ある少数の人物を除けばこの世界で一番高いからだ。




ジョアンは思う。



・・・・・まぁ、我々3人もそうですが、貴方はもっと上にいますけどねぇ。・・・・・






「・・・・ジョアン。ミッシェル。バルバッサ。

 三人とも今は落ち着いているかな?」



「そうですね。殺しの依頼は沢山ありますが、面白いのはないので受けてないですね。」



「私とバルバッサは、大きな計画が終わったばかりで今は何もないわよ。」



「珍しいわね。ボスがわざわざ聞いてくるなんて。」



「・・・・・そうか。それは良かった。三人とも悪いが、少し手伝ってもらいたくてね。・・・・・【ストームブラッド】を潰そうと思ってるんだ。」



「ほう。」



「あら。」



「そう。」



「あちらの兵隊たちは【スマイルスケルトン】の構成員がやる。君達は【ストームブラッド】のボスと幹部を殺ってほしい。

・・・・・その家族も全て・・・・・一人残らずね。時期やタイミングは君達に任せる。自由にやってくれ。」





・・・・・年に一回、3大幹部はボスとの会合がある。そこで情報交換をするだけで、あとはそれぞれ個人の自由だった。


もちろん、3大幹部だ。各支部の頭と違って、構成員が何十万人もいる【スマイルスケルトン】を一言で自由に動かす事も出来る。






ただ一つだけ。






ボスがその時に依頼がある時はそれに従う。






それが決まりだった。






「それで終わり?・・・・・なら、注文しましょうか。ここの料理は格別にうまいわよ。」



ミッシェルは笑顔でそう言うと、呼び鈴をならして、店員を呼んだ。












3人はボスを見る。














長身で長髪。

・・・・・・・過去、

地球では【博士】と呼ばれた男。


















シュバインがそこにはいた。


















☆☆☆


これにて、第五章は終了です!ここまで読んで頂き、ありがとうございます。

100話ピッタリで五章を終わりにしたかったので、100話だけ少し文字数が多くなってしまった(>_<)


まだ続きますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします!






















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