設定資料(第二部)
登場人物紹介
お久しぶりです、レインボウ・ネットワーク接続者専用のサポートAIメイド・レインでございます。
ここへいらしたということは、第一部を完走していただけたということでしょうか? ありがとうございます。
それでは、皆様にはご不要かもしれませんが、第一部と同様に「わかりにくい、覚えられない」といったお声をいただく可能性もございますので、今回もまた第一部終了時点までに本編で出た情報を盛り込んだ登場人物紹介と世界観・用語の解説を行って参りたいと思います。こちら人物紹介では第二部から登場の新たなお歴々に関してもご紹介させていただきます。また、若干ながら第三部のネタバレも含みますので、あらかじめご了承ください。
すぐに本編の続きを、という方は「第二部 序章・鳥籠」までお進みください。
・アサヒ/男性/生後三ヶ月
精神年齢的には一七歳なのですが、ご存知の通り伊東 旭様の模倣体として誕生してからはまだ三ヶ月弱しか経過しておりませんので、年齢は上記のように設定させていただきました。
本編でも早い段階で朱璃様により突き止められてしまっていましたが、魔素が伊東 旭様の一七歳時点の肉体と能力を再現した存在です。何故か旧時代が終焉を迎えた“崩界の日”以前までの記憶しか持っておらず、そのため英雄として戦い続けたオリジナルの戦闘経験も引き継いでおりません。これにはれっきとした理由があるのですが、もちろんここでは秘密といたします。
戦闘経験こそ無いものの、伊東 旭様から受け継いだ“渦巻くもの”という名の由来である絶大な魔素吸収能力。さらには吸い込んだ魔素によって瞬時に人知を超えたパワーを発揮できる肉体の特異性。そして体内の高密度魔素結晶体をゲート化して無尽蔵に魔素を放出できるなど、スペックそのものはやりたい放題の仕様となっております。ある程度の経験を積んでご自分の能力を理解し上手に活用できるようになったなら、かつて私が見た
伊東 旭様を再現する際、赤い巨竜シルバーホーンの体内の高密度魔素結晶体“竜の心臓”を核として用いたためか、赤い巨竜ことシルバーホーン様の人格とも同居している状態です。これはサルベージを行ったオリジナルの旭様と南日本の桜花様達にとっても誤算でした。
ただ、福島で戦った彼は凶暴で好戦的でしたが、アサヒ様の中に宿っている方の彼はずっと理性的なようで、今は人類に対し敵意を抱いていません。もう一方の自分を“紛い物”と呼んでおり、その背後に存在している謎の敵“白い大蛇”を強く敵視しているようです。もしかすると、おとなしくしているのは人間との共闘を望んでいるからかもしれません。
人の姿をしているとはいえ“
さらに、どういうわけか朱璃様との婚約が本人の意志を無視して一方的に成立してしまいました。これからどうなるのでしょう? 続きが気になる方は第二部へどうぞ。今回の登場人物紹介はまだ続きますが。
・
一二歳の時から特異災害対策局で働いている稀有な才能の持ち主です。第一部の終盤では北日本王国の第一王位継承者・王太女であることも明らかになりましたね。
性格は苛烈。必要とあらばアサヒ様の肩を撃ち抜くことくらい全く躊躇いたしません。でも、不思議とお互いに少しずつ歩み寄って打ち解けていっているようにも見えますね。
だからなのか、突然アサヒ様の婚約者として名乗りを上げ、唇まで奪ってしまいました。このような展開は私としても久しぶりのことなので先が楽しみです。普段は自殺志願者の方をサポートすることが多いため、あまり心の浮き立つような場面には出会えませんから。
秋谷さんからの情報によると、第二部では第一部より活躍する場面が多いとのこと。また、今回は彼女の家族にまつわる問題がストーリーの主軸となっているようです。
はたして本当にアサヒ様と結婚されるのでしょうか? 私もそろそろ続きに進みたくなってきましたが、登場人物紹介はまだまだ続きます。
・シルバーホーン/男性/???
アサヒ様の体内で同居している、もう一つの人格。赤い巨竜。人類最大の天敵などとも呼ばれています。全身を赤い鱗で覆われており、その下の皮膚も赤銅色。ただし鼻先からそびえ立つ鋭角で太い角だけは銀色なので、そのワンポイントを由来に“シルバーホーン”と名付けられました。南日本では“紅銀”と呼ぶそうです。金魚の名前みたいで少し可愛らしいですね。
背中には大きな翼があるのですが、これはあくまで補助的なもので、実のところ“魔法”を使って飛んでいます。知能は人間並かそれ以上に高く、鱗は戦艦大和の主砲でも貫通できないほど強靭。体内で生成される特殊な燃料と魔法を組み合わせて強力な火球を吐き出すことができる他、角からは“記憶災害”を発生させずに魔素を消滅させてしまうほどの超高電圧の雷撃を放つこともできます。この攻撃は電圧を調整することも可能なようです。また、この手の生物の定番として長い尾を使った打撃も得意としています。
ふふ、思い出します。私、実のところこの方とは過去に数回遭遇しているのです。自殺志願者か有色者にしか私は認識できませんから、向こうは全く覚えていないでしょうが。
これまではずっと人類と敵対する側でしたが、今回は初めて味方として戦ってくれるようです。永く囚われた続けた呪いを解かれ、ようやく自由を取り戻した彼の選択の結果についても、どうなるのか気になります。
・マーカス/男性/四四歳
アサヒ様に色々な意味で敵愾心を抱くドレッドヘアの黒人男性。多少は気を許してくれたかと思えば、また敵意を剥き出しにして睨みつけてきたりするので、どうやら情緒が不安定なようです。どうしてでしょうね?
もちろん朱璃様の婚約には反対の立場。とはいえ、女王陛下がお許しになったことなので声高に異を唱えることもできず悶々としておられます。
第一部では二体の竜との戦いで渋い活躍を見せておられましたが、今回の精神状態で同じように見せ場を作ることができるのでしょうか? 要注目です。
・カトリーヌ/女性/二六歳
終盤で意外な正体が明らかとなりました。え? 意外ではありませんでしたか? クルクマ様という前例が……なるほど、言われてみればそうですね。
では全く意外なことはない正体を明らかにしたカトリーヌ様の今回のご活躍にご期待ください。彼女の場合、第一部より遥かに多く見せ場が増えているそうです。
・
こちらも第一部同様、星海班のムードメーカーとしての活躍が期待されています。
秋谷さん曰く「申し訳ないけれど今回はそれだけです。カトリーヌとの恋の進展もありません。というか相手にされていません」だそうです。
身近に別の良縁が隠れていることを、早く察してくれるといいですね。
また、第二部では意外な才能の持ち主であることが明らかになります。
・
友之様の幼馴染で才能が無いことにコンプレックスを抱いておられる女性の特異災害調査官。星海班は班長の朱璃様のため班員の女性比率を増やしていることから半々の人数になっていますが、本来、特異災害調査官や兵士は男社会。女性の身で試験に合格したこと自体が優秀な才能の持ち主だという証なのですが、なかなか自覚は持てずにいるようですね。
第一部中盤の戦闘で重傷を負い、そのまま戦線を離脱。それからしばらく秋田の病院で入院していたのですが、第二部では復帰いたします。なんらかの心境の変化が起きたのか、これまで頑なに変えようとしなかった髪型を若干変えてみたとのこと。アサヒ様と朱璃様の婚約の報せが良い方向に働いてくれたのでしょうか? 私も応援していますので頑張ってください。
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その大きな体から“ウォール”とアダ名され、さらに無口なことが災いし、あまり目立った活躍をしていないように見えてしまう岩倉様。
でも実は第一部の時から要所要所で渋いお仕事をなさっています。今回もいぶし銀の活躍が期待されるとのことです。
とても私のマスターより年下だとは思えません。
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第一部終盤、突然登場して朱璃様の実母であることを速やかにカミングアウトなされた女性。容姿は朱璃様をそのまま大きくしたようなお方です。
どういうわけか実の娘への愛情を否定なさっておいでです。複雑な家庭の事情があるのでしょうか? それとも彼女自身の内面が複雑なのでしょうか? 朱璃様は母親についてどう思っているのでしょう?
今回その謎が解き明かされるかは、秘密です。
・女王陛下/女性/六三歳
北日本王国を統べるお方です。残念ながら第二部でも名前は明かされません。必要性を感じないからと秋谷さんが書くのを忘れてしまったためです。もしも知りたいという方がいらしたら、第三部公開までお待ちください。
突然、孫娘である朱璃様と祖先の模倣体であるアサヒ様の婚約を発表し、その場で許可も与えてしまいました。何を考えておられるのでしょうね。やはりお顔立ちは朱璃様と似ているのですが、お髪はすでに白くなっておられます。
なお、第一部から第二部の間に誕生日を迎えられたので年齢の表記が一歳上がっています。
◆ここからは第二部より新しく登場される方々です。
・
アサヒ様の監視役として王室護衛隊から選ばれた方です。護衛隊は精兵揃いのエリート集団。その中でも期待の若手として認識されています。
鋭い眼差しに、やや茶色がかった髪。童顔とクセッ毛であることが悩みなのですが、あまり短く切りすぎると赤ちゃんみたいだと言われてしまうため、少し長めにしてあります。
アサヒ様に対しては、少しばかり猜疑的な感情を抱いているとのこと。ただし実直な方なので、誤解さえ解けたなら強い味方になってくれるはずです。
余談ですが、初期設定では作中一の残念な頭脳を持つ豪放磊落な人物になる予定でした。しかしエリート集団の一員がそんな感じでは才能によって進路が強制的に決められてしまう北日本のシステムに矛盾していると判断されたため、大胆に設定を変更した結果、逆に一番真面目な性格に。なのに秋谷さんの中には旧大谷様のイメージがまだ残っているため、時々混乱するそうです。
・
可愛らしいお名前で清楚な雰囲気を纏う艶やかな黒髪が特徴的な女性。秋田でも一・二を争う美女だと言われているそうです。職業は侍女。つまりメイドですね。私としては親近感が湧きます。
アサヒ様のお世話係として、秋田に来て以来、お側に仕えておられます。とても優秀で職務に忠実な方だと評判。アサヒ様は内心お姉さんのように慕っているようです。
なお、彼女と大谷さんが帰った後、アサヒ様を監視する仕事は王室護衛隊の“
・
朱璃様のはとこにあたる人物で現在王位継承権を放棄した神木様を除くと四人しか残っていない王族のお一人です。男性なのですが容姿は非常に女性的で、赤い髪に青い瞳という珍しい特徴までも一致しているせいか、よく朱璃様に間違われてしまうようです。
性格は飄々として掴みどころが無く、王位に対する興味もゼロ。勉学が得意だったので高校に進みましたが、将来何をするかもまだ決めかねているようです。そのため周囲からは放蕩息子と見なされています。
ただし頭脳は朱璃様に負けず劣らず明晰だと言われており、ご学友などは時々困りごとを相談しているようです。
朱璃様のことは気に入っておられるようで、見かけると必ず絡んで来ます。アサヒ様にも好意的です。しかしお父様との関係は良好とは言えず、また朱璃様の母親である神木様に対しても辛辣な態度を取りがちです。
三年前に”お母様を亡くしており、それからいっそうやる気が無くなったと言われています。
・
現陛下の甥にあたる方で、開明様のお父上です。極めて優秀な武人であり、過去の都市防衛戦において数々の武勲を立て、多くの兵士達から慕われているカリスマ軍人。その人気から陸軍と海軍の双方を統べる元帥にも選ばれ、実力至上主義の北日本において八年間その座を守り続けています。
精悍な顔つきで、右の頬には大きな刀傷があり、髪は半分ほど白くなっています。齢を重ねた今でも個人としての武力でなら北日本最強の実力者と呼ばれており、特に剣術に優れているとのこと。
ご子息との関係は上手くいっておらず、それが最も大きな悩みの種。また、叔母の女王陛下に対しても何かと思うところがあるようです。
朱璃様に対しては優秀な頭脳に大いに期待をかけておられます。
・人斬り燕/???/???
第二部最大の強敵です。まるで旧時代の神職のような服装で無貌の仮面を被り、正体不明の辻斬りとして三年前にも北日本国内で凶行を重ね、多くの犠牲を生み出し人々を震撼させました。今回の狙いはどうやら朱璃様のようです。
人外の力を持つアサヒ様すら翻弄する恐るべき力の持ち主。果たして北日本の皆様はこの強敵をどのようにして撃退するのでしょうか?
・
とある場面で登場される女性。オリジナルの“伊東 旭”様のご息女で北日本王国の二代目国王だった方です。外見はお母様に、内面はお父上に似ていました。お父上が北日本王国から姿を消してしまった後、若くして次の王となり、残された人々をしっかりとまとめ上げて記憶災害に対する様々な対策案を打ち出しました。ご両親の代で記憶災害の仕組みについておおむね解明されていたことも大きかったのですが、それを差し引いても初代王に次ぐ偉大な功績を残した王だと語り継がれています。
なお、姓が旭様と異なっているのはお父上に頼らず自分の足で歩んでいく決意を示すため、あえて変えたからです。この当時すでに他界されていたお母様が天体観測の好きな方だったので、星見と星の海をかけて「
また、お父上ほどではないにせよかなり強力な魔素吸収能力を有しており、身体能力の面でも当時の王国におけるトップでした。彼女が剣の達人に弟子入りして学んだ剣術は人間ではなく怪物と戦うための様々なアレンジを加えた上で現在も王国の人々に受け継がれており、現女王陛下も若かりし頃から優れた剣士として名を馳せていたようです。
余談ですが、彼女が王だった時代にこの世界では“空白の一時間”と呼ばれる奇妙な事件が起きました。何故か全ての人間が同時に意識を失い、次に目を覚ました時には一時間が経過していたのです。北日本だけでなく南日本でも同様の事態が起きていたことが確認されており、嘘か真か偶然地上にいた方の「空が割れて黒い何かが流れ込んできた。その黒いものが頭上を全て覆い尽くした後、目が覚めたら一時間経っていた」という証言も記録されています。
・
やはりとある場面で登場するアサヒ様のオリジナルにして北日本王国の初代王。人類を救った英雄でもあるお方です。自分の力の使い方をいまだによくわかっていないアサヒ様とは違い、この当時の彼は歴戦の勇士。単に魔素を吸収・放出するだけでなく、他にも様々な利用法を見つけ出していたと言います。この世界の文献に残されている記録を参照した限りでは
しかし、そんな彼でも単独では成し遂げられないと考えるほど困難な何かに挑み、そして敗北しました。その時に南日本の人々に協力を求めたことが第一部でのアサヒ様のサルベージ、そして第二部で起きる事件と、第三部での新たな展開に繋がるようです。
どうなるのでしょうか? AIメイドにとっても非常に気になるところです。
さあ、それでは第二部の登場人物紹介は以上となります。次は世界観・用語の解説に移行いたしましょう。
そんなことより本編をという方は、どうぞお先にお進みください。私はサポートAIとしての使命を全うしてから参りますので。
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