夜の祭りにはカボチャを添えて2
ガヤガヤと賑やかな学校はとても穏やかなひとときを醸し出している。
昴は賑やかな会場とは裏腹に、文化祭のみ立ち入り禁止の屋上で、雲を見つめつつ寝転がっていた。
「どいつもこいつも文化祭、文化祭って楽しくしやがって……」
思わず舌打ちをする。
こういう時は他校の一般生徒も来るから魔法少女にはなれない。メリルとの約束だった。
それが昴にとってはもどかしかしい。
早く終わって欲しい……
三日間も我慢だなんて昴には耐えられなかった。
そう思いながらごろん、と横向きに転がる。
ガヤガヤと賑やかな音が耳障りな音に聞こえてきた。
首に掛けていたヘッドホンで耳を塞ぐ。
やっと静かになった……
そのままそっと目を閉じる。
優しく涼しい風が昴の身体を吹き抜けた。
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