それはショートケーキの中にある3

ドゴォン

大きな音が空間にこだまする。

シモンとユアはドリームイーターと交戦していた。

「ユア、来たぞ!」

シモンがコインに電気を纏わせドリームイーターへと目掛けて投げつける。

「オケ、マカセテ!」

ユアがラジコンカーを風で飛ばせば再び爆発を起こす。

ドゴォン、ドゴォン

沢山の爆音が空間に響き渡った。

「やったか!」

シモンがドリームイーターの方を見つめた。

『キュゥシュルルルル……』

みるみると塵になってドリームイーターが消え去った。

「ヤッタ!シモン!ハジメテフタリデカッタ!」

ユアがシモンにハイタッチ!と叫ぶ。

「おう!やったな!強くなったぜ!」

嬉しそうにシモンがユアにハイタッチをした。

「ユア、ツヨクナッタ!シモン、トテモツヨクナッタ!」

ヤッタ!と二人で手を繋いで飛び跳ねた。

ふと、シモンが何かを見つける。

「おい、ユア。あれ……」

「ナニ?」

ユアがこてん、と首を傾げる。

シモンの視線の先を見た。

キラ、と青い石が光っている。

「ア!コノアイダノトイッショ!」

ユアがドリームイーターの残骸の中へと足を踏み入れれば、中から青い石を取り出した。

「コレ、キレイ……」

思わずユアうっとりする。

「ユア、綺麗なもの好きだよな」

「ウン!スキ!」

こくこく、と大きくユアが頷く。

「とりあえず、終わったらメリルさんに持っていこうぜ」

「ウン!」

エイエイオー!とユアが天高く拳を振り上げた。

空感の空が赤から紫色へと色が優しく変わっていく。


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