攫われた姫を王子が助けに来るとは限らない5

「あっ、見つかったよー☆」

遠くからメリルの声が聞こえた。

「あ、メリルさん」

シオンがメリルに向かって大きく手を振る。

「みんな、無事で良かった☆安心したよ~☆」

軽い足取りで皆の元へと向かうメリル。

皆の元へと来れば、一目散に子音の手を握った。

「んぇ、」

目が覚めたばかりの子音が戸惑った様な顔をする。

「魔法少女になりませんか?☆」

メリルが子音の手を取りにこり、と笑いかける。

「へっ」

思わず素っ頓狂な声を上げた。

「し、子音が……?」

嬉しいようなどうしたらいいか分からないような声を思わず上げた。

「うん!君も魔法少女になる素質ありそうだなって!」

だから魔法少女になって欲しいなとメリルは子音に問いかけた。

「え、と、そう、ですかね……?」

満更でもなさそうに子音が首を傾げる。

「うん!だからなって欲しいな!魔法少女に☆」

わかりました、と子音が頷く。

その瞬間、ぱぁ、と子音が光に包まれた。

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