流れ星は夢をみるか?11

目が覚めるとゆうきは図書館に居た。

それほど時間が経っていないのか、窓から夕日が差し込んでいる。

「夢………?」

ゆうきが凄い夢だったなぁとぼんやりとした頭で考えた。

「夢じゃない」

聞き覚えのある可愛らしい声がした。

寝転がったまま首だけ振り向くとシモンがいる。

シモンがゆうきの前へと回り込んだ。

その場に片膝を着けばそっ、と手を差し伸べる。

一瞬彼女の手が光った気がしたが、多分夕日の光だろう。

「無事に帰って来れてよかったよ。今回はキミのお陰だ」

ありがとう、ゆうき

嬉しいよ、と瞳を細めて微笑んだ。

ゆうきは照れくさそうに微笑めば、シモンが居たからだよ、と嬉しそうに彼女の手を取った。

「でもね、」

シモンが笑顔でゆうきに笑いかける。

「本当のボクは誰よりも強くて、一番かっこいいんだからね!」

高らかに宣言するシモンの言葉にゆうきは笑う。 


夕日が落ちてきて、夜を迎えようとしていた。 

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