第10話 共依存

お風呂から上がったら、薫君は私の髪をドライヤーで乾かしてくれた。

お風呂でのぼせてしまった私を気遣ってくれているようである。

2回も入ったんだから、それはすぐのぼせちゃうよね。これは完全に薫君のせいだ。


ビールで乾杯して軽くおつまみをつまむ。

会社の話から、恋愛へと話はシフトする。

薫君は私にとって恋愛アドバイザーみたいなものだ。


満さ、今恋してるでしょ?


まぁ、それなりには。

前と同じじゃなきゃいいけどね。

そっちこそどうなの?今の彼女。

一緒に住んではないのね。


んー…。

まだ結婚はいいし、その彼女とも、もうすぐ…って感じ。

俺の話はいいんだよ笑

それより、どんな感じの人なの?

やっぱり満は面食いだからイケメンだろ?笑


まぁね笑

走ってたら、話しかけられた。


さすがデスネ笑

その感じだとまだあんまり発展してないって感じか。


よくお分かりで。


へー。

じゃあ割と本気ってことね笑

いつもだったらもうしてるでしょ笑


グゥの音も出ません、師匠!笑


いやいや、満がこんなに変態なんて知ったらどう思われるかね笑


さぁね笑

今度は良い恋できるかなぁ、変われるかな私…


彼は過去の私の恋愛歴もひねくれてしまった過程も知っている。


そんな不安そうな顔すんなよ。

今日の縁もあるし、なんかあったらまた聞いてやるから。前みたいに。

そんなこと言うなんて、もう酔っちゃった?笑


そうかもね笑


といいながら私から彼を押し倒す…

唇に軽くキスをして、彼を求める。


ねぇ、続きするでしょ?


当たり前だろ笑


この時間は本当に快楽に溺れてしまう。

だから、やめられない。

いつぞやの沼男より、沼かも笑


あ、薫君、今キスマークつけたでしょ?


バレた?笑

そのイケメンさんと会うの2週間後だろ?

消えるって笑


そうはいっても、また見えるところに…


彼は始まりと終わりに必ず鎖骨にキスをする。

特に意味はないけど、なんか好きとのことらしい。


変な癖。


人のこと言えないくせに笑


なんだかんだ言って、優しい彼とは共依存だ。




朝になった。

美味しそうな匂いがして目が覚める。

時刻は6時。

会社には一回家に帰ってから行きたいから、あと一時間は余裕がある。


満、ご飯食べるだろ?


うん。ありがとう。


はい、どうぞ。

目玉焼き、固めが好きだったよな。


よく覚えてるね笑


いただきます。


手の込んだ料理じゃないけれど、こうして薫君と食べる朝ごはんはいつも1人で食べているものより美味しく感じる。

夫婦ってこんな感じかしら?

自分の発想にちょっと笑えてきた。


何笑ってるんだよ笑

なんかついてる?笑


いや、何も笑


変なの笑






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