第11話

スカーレットは町に遊びに行きたいようだった。

ミモレはスカーレットの服装が許せなかった。

というか、一緒に出歩くのが怖かった。

スカーレットはサキュバス界でも有名な美人だった。

ミモレはというと、めがねをかけいつも猫背で、あまりよい印象を持たれることは少なかった。

ミモレはスカーレットに言った。

「コンビニくらいまでなら、行ってもよいですよ」

スカーレットは嬉しそうに口笛を吹いた。

「コンビニか、便利だって言うものな」

「食料品を買うなら、スーパーの方が良いんですけど」

ミモレはめがねをくいっと上げて言った。

「スカーレット姉さんの格好じゃ、スーパーは無理だし、今夜の食事も買わなきゃだし」

ミモレはため息をついて、制服のままでかけることにした。

「スカーレット姉さん、お金はどうしたんですか?」

「町を歩いてたら親切な男の人にもらった。ちょっと足をなめられたけど」

「姉さん、それは犯罪です!」

ミモレはスカーレットをじっとりとにらみつけた。

「まあ、でもそれだけだよ。フェチとか言うの?踏んだら喜んでたし」

「姉さん!」

ミモレはスカーレットの悪びれもしない様子に、ため息をついた。

とりあえず、二人はコンビニに行くことにした。

ドアを閉めて、外へと歩き出す、

コンビニへは5分ほどの好立地だった。

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