バ・ラシーヌに咲く花々 百年後の王国物語3

合間 妹子

キャロリン編

--キャロリン編 登場人物--


年齢、称号、肩書は物語の始まる王国歴1117年のものです。架空の設定なので、混乱を避けるため貴族は姓と名のみに統一しました。ネタバレを大いに含みます。ご注意ください。



キャロリン・ジルベール(39)

嫁いだジルベール男爵家の財政が傾き、二人の娘を抱えて王都に出てきた。それからお針子として苦労しながら女手一つで娘二人を育てた。酒と女に溺れた頼りない彼女の夫ジルベール男爵は既に他界しており、既に爵位も領地も王国に返還されている。


クリスチャン・ゴティエ(33)

不動産屋に勤めている彼は、ある売り家の前でキャロリンと出会って一目惚れした。田舎の農家の三男で穏やかな気性の彼だが、キャロリンに対しては情熱的で甘えん坊な一面も時々見せる。


クロエ・ジルベール(18)

キャロリンの長女。一応貴族出身でも経済的な理由で貴族学院には通えず、一般侍臣養成学院で好成績を修め、高級文官として王宮に就職している。家計を助けるために就職した今も副業として近所のよろず屋で働いている。


ダフネ・ジルベール(17)

キャロリンの次女。将来は調理師になるために一般侍臣養成学院で学んでいる。忙しく働く母親と姉の代わりに料理を始め、家事をほとんど受け持っている。クリスチャンとはすぐに仲良くなり、彼と母親の恋を成就させるために協力を惜しまない。


フランソワ・テネーブル(21)

次期公爵で、王宮財政院に勤める高級文官。容姿端麗で公爵家の跡取りの超セレブな彼だが、実は何気にクロエに振り回されているのである。


クリスチャンの友人達

年末の食事会に出席していて、その後の二次会にクリスチャンの家に転がり込んできた人々。皆さん事前にクリスチャンに言い含められていたのだろう、一杯飲んだらさっさと帰って行った。


クリスチャンの同僚の女

不動産屋の事務として働いている若い女。クリスチャンに片想いしている彼女はキャロリンを目の敵にして絡んでくるのだが……


喫茶店の給仕の男の子

彼はキャロリンと若い女の会話をほぼ聞いていた。颯爽と去るキャロリンに「カッコいい!」と声を掛けた。


クリスチャンの家族

彼には両親と兄が二人居て、王都から少し離れた地域で農業を営んでいる。兄二人はもう結婚して家庭を持っているため、家族は中々結婚しない三男坊のことを心配している。

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