第94話 第四章 『カノジョ宣言して、なにが悪い!』(12)
「装備?」
俺は、ちょっとだけ声を潜め、
「そうです・・・たぶんレーザー兵器かなにかだと思うんです」
「あの! レーザーというのは、この時代でどういう代物なのですか?」
ここまで、全く沈黙を守っていたセクメトナーメンが、突如会話に割り込んでくる。
「そうね・・・簡単に言うと、物質の波動特性を利用した破壊兵器ってところかしら。ええと、セクメトナーメン? あなたこの時代の技術とか、なにか聞いている?」
「ええ・・・西郷殿に基礎部分のレクチャーをしてもらいました」
「・・・そうなの! それじゃあ簡単に説明したげるわ」
いつのまにか、セクメトナーメンは教授の隣に席を動かしている! 早っ!
「・・・ここでエネルギーを収束させて・・・そう、波の回析特性で・・・増幅率より結果強度が重要・・・」
教授もいつの間にか、バッグからノートPCを取り出して、グラフィカルに説明している。
セクメトナーメンは、パソコン自体じっくり見るのは初めてだ思うが、怯むことなくグラフィック画面に見入ってあれこれ質問をしている。
すげぇなあ。
すっかりふたりして、技術論に夢中になっちまっている。
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