第85話 第四章 『カノジョ宣言して、なにが悪い!』(3)

 そこでランチプレートを注文、三人であれこれ話していると・・・

 とても聞き覚えのある声が!


「ハチ~、どうしたの? こんな綺麗な娘を連れて」


 コンマ一秒かからず、声の主が分かった俺は、その場で凍り付いてしまった。

 我が師、キャサリン・ホワイト教授だ。

 考古学のエキスパートであると共に、各種科学分野にも精通したスーパーレディ。

 しかも裏では、魔術研究の第一人者であり、その延長でラングレー(CIA)など各界の裏組織にもコネを持つ(!)という謎の人物だ。

 その教授は重々しいキャリアとは裏腹に、相変わらずTシャツにジーンズというラフな格好だ(教授のユニフォームみたいなモン)。

 そして、年のころは四十代半ばなのだが・・・背が高い痩せ形の麗人。

 日本流に言うと美魔女ってやつかな。

 その彼女が、これ以上面白いオモチャはないぞ? って顔でにやにやしている!

 よりによって、こんな人出の多い場所で、ふたりと一緒のところを見つかるとは。

 運がいいんだか、悪いんだか・・・悪いんだろうな。

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