ver12/27 修正ぜんぜん終わらない助けてくれ

生姜湯のゆげのむこうにうちのかべ

愛よりも愛に似かよえこたつ布団

音無しのテレビにうつる寒昴

天狼の見えない窓に手を添える

まどろみに霜喰むような名をつけて

道しずか凍蝶となる夕まぐれ

朝起きるだけでつかれた夜の雑煮

ねこ丸しみかんをのせて鏡餅

白鳥に梅おにぎりをうばわれる

雪うさぎ目はみどりでもかまわぬか

葉牡丹が食べられるかをかんがえる

まどろみを抜けてしまえば結氷期

檸檬忌にだれもころさずいきること

花の露やさしくなれる排卵日

霞む目の奥も霞ます菜花道

花篝かおを知らない句の師匠

花曇り月を探してから帰る

眠る間によいこととして桜散る

ぬばたまとよべない髪にからむ蝶

水ぬるむおたまじゃくしの尾にふれる

桜桃忌わたしは水に浮きますか

けだるさに垂らすミルクは梅雨曇り

五月雨や電池のきれた腕時計

ねこ長しレモンの皮とマドレーヌ

慈雨の日の夢の水面の辺のみどり

マクガフィンその朝顔は何色か

病院の火災としての大もみじ

台風の目のなかプリン買いにゆく

吊り下げを落ちたおたまも秋果かな

秋晴れの引き鉄として栗を焼く

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