機械音
whitesalmon
第1話
今日は気分が良い。何故気分が良いのかって?それは今日発売の
「steelwarrior」というゲームの入手に成功したからだ。
実に運が良い。そして予想外だったのは機体が大きすぎる。
ということである。
取り敢えず機体情報を設定してみた。
機体に入ると一言思った。
「なんだこれ?」と。
そう中から外が見えるのだ、それにボタンがなく椅子しかない。
ここに座れとでも言うようだ。取り敢えず座ってみた。
すると空中に透明なホログラムが見える。
ーーーーーーーーーーーーーーー
ゲームを起動しますか?
yes or no
ーーーーーーーーーーーーーーー
と出てくるのだ。
原理は分からないが取り敢えずyesを押してみた。
すると体の意識が遠くなっていた。
気付いたらゲームでお馴染みのエディット画面になっていた。
ここでアバターを作るのだろうか。パーツ一覧を見てみる。
するとどうだろうか、画面一面に広がるロボパーツがこれでもかという程出てきた。取り敢えず見ていこう。色々な種類がある。例えば黒くスラッとしたパーツや、
雷模様のようなパーツ。スタンダードな赤や、ボロボロのパーツ。
色々なパーツがあるがその中でも目を引いたのが
この何ともロボゲーに居そうな黒に金色のパーツであった。
私は即座にそのパーツを選んだ。次に役職の設定である。
このゲームには剣士、弓士、銃士、回復士、の4種類の基本役職に、
盾士、罠士、侍士、闘士、の4種類の特殊職業がある。
私は罠士にした。次に名前の入力である。名前は悩んだが「漁師」にした。
理由だが、漁師のように罠士で取れたらな。と思ったからである。
もうすぐゲームが始まる。steelwarriorを精々楽しむとしよう。
ゲームが始まると始まりの町?のような場所に来た。そして他のプレイヤーも居る。例えば自分自身の姿を見て驚く者や怒るものなどが大勢居る。
自分も体を見ると驚いてしまった。そう、体がエディットした物と違うのだ。
動揺しながらも取り敢えずチュートリアルを進める。
其の一 ステータスを開く
と書かれていた。取り敢えず開いて見る。すると、こう書かれていた。
漁師Lv0(チュートリアル中)
腕力 F
器用 D
防御 F
速度 F
知力 D
精神 E
運気 F
まぁ最初だから妥当なステータスだろうか。
私は罠士を選んだので、器用と知力が一番多い。
ステータスを開くと次のミッションが出てきた。
其の二 Lvを1上げる
狩場へ行くと人が沢山いた。取り敢えずLvを上げたいのだが、
良い狩場が見つからない。そう思いながら、私は森に入って行く。
結論から言うと罠士は森での戦闘は無敵であった。
このゲームはモンスターを倒すことでLvが上がるのだが、
そのモンスター?が勝手に突っ込んでくれるため、非常に楽であった。
しかしここは本来の狩場と比べて経験値の効率が悪いのである。
そして30分後には、Lv5なっていた。その時である。後ろから音が微かに聞こえた。振り向くと赤い帽子を被った、まさにモンスターのような人型の生物が、
大きく手を振りかざし、気付いたら工場のような場所に居た。
何が起こったのか分からない。
取り敢えず冷静に自分のステータスを見てみる。するとこう書かれていた。
漁師Lv5(チュートリアル中)
腕力 F
器用 D
防御 F
速度 F
知力 D
精神 D
運気 F
になっていた。精神がEからDに上がったこと以外は
ほとんど変わってはいないのである。しかし精神が上がったことにより
今まで以上に冷静で居られるだろう。話を戻すが、
あの全体が赤い人型生物は一体何なんだろうか?
新しいモンスター?なのか、
何処かのイベントに関係してるのかが今後重要になると思う。
まぁ気にせずもう少しだけ、狩りをしようか。
ゲームを初めてから数時間たったあることが起こった。それはチュートリアル終了まで遡る必要がある。
最後のミッションが書かれていた。ここに書かれた内容は、今後自分のゲーム人生に深く関係する事だろう。
其の三 プレイヤーをキルしよう
*このミッションは達成しなくても今後の展開に関係ありません*
と書いていた最初見たときは、意味が分からなかったが、
要はプレイヤーを倒せば良いのか。そう思いながら森に罠を張る。
数分経ったら森にプレイヤーが来た。プレイヤーは歩く。
少し歩くと自分の張った罠に掛かった。プレイヤーが死亡したのを確認すると、
自分の足元の色が黒くなった。つまりエディットしたような姿に戻れるということである。
本当は違うとは思うが、戻れるならば戻れる方に力を入れるか。
そうして数時間後、私の体は半分まで色が戻っていた。
今までで分かったのが次の通りである。
・色が戻るに連れて強くなる
・特性?のようなものが出る
・罠に使う道具が強くなっている
・色は纏うことが出来る
・体に変化はない
まとめるとこんな感じである。
これなら全体が赤い人型生物にも勝てそうな雰囲気であった。
早速挑んでみるとする。
結論から言うと負けた。何が起こったのかは理解出来たが。
それには追い付けなかった。最初と同じように大きく手を振りかぶって、
次の瞬間逆の手で攻撃したのだ。やはり足りないのはステータスだろうか。
もう少し速度が欲しいが、私は罠士である。そんなに贅沢は言ってられない。
現在朝8時。私は一応大学生なので学校へ行くとしよう。
やっと終わった。今日は欠席してる人が沢山いたが、何か理由でもあるのだろうか?まぁともかく今日もゲームを起動していくとしよう。
ログインしたら何をしようかと悩んでいる内にゲーム世界に入っていく。
この感覚は慣れるまで時間が掛かるが頑張って慣れるしかないだろう。
ログインすると工場のような場所で目覚めた。
確か負けた後にログアウトしたからか、目覚めるのはここなのか。
今日も森に籠るとしようか。
数時間後。色が全て戻った瞬間に事件は起こった。体が突然割れたのである。
何が起こったのか分からないが冷静になりながら、ステータスを確認してみる
漁師Lv5(1)
腕力 F
器用 C
防御 E
速度 E
知力 D
精神 D
運気 F
となっていた。やはり罠士は器用以外はあまり上がらないのか。
そして気になることが2つ。1つはLvの隣にある(1)という印のことである。
この印が何を意味しているのか分からないため、放置するしか方法はない。
そしてもう1つは私の体のことである。全体的にボロボロだったパーツが、
少しマシなパーツに変わったことで、動ける行動範囲が広がったため、
森の奥へと行けるようになったから早速行ってみようと思う。
森に着いた。今思ったのだが、色を使うことは出来るのではないだろうか。
そう思い色を使うと、色が使えた。何故使えるか分からないが、
今日はこれで頑張って行くとしよう。今まで行けた場所まで来たが、
これ以上行けるかどうかがこのパーツに掛かっていると思うと、
心が気持ちよくなる。森の奥へと一歩踏み出す。パーツに問題なく、
その変わりに体が少し重い。まるで2倍の重力が掛かっているように、
一歩一歩が重く罠を張るにも一苦労であった。数分待つとモンスターか罠に掛かり、Lvが上がると思った時。モンスターか罠を外しこちらに向かって突進してきたのだ。
私は油断していたため二発目を受け、例の工場に来た。
やはり森の奥のモンスターは強敵である。
そういえば他のプレイヤーを見ないが、一体どこに居るのだろうか?
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