クリスマスイブ。.....因みに道春と栗葉の場合は.....?

アキノリ@pokkey11.1

上 栗葉と道春+???

俺の名前は山本道春。

此処だけの話だが俺は再婚していた。

していたってのはつまり今はしていない。

その再婚相手の方には義妹が居た。


俺のクラスメイトの栗葉だ。

そんな栗葉と俺は義妹と義兄同士だった事もあり、仲が良い。

何時もの日常を過ごしている俺達にも遂に12月24日。

クリスマスイブが来た。


学校は相変わらずあったが俺達は何だか特別な日を過ごしていた。

クリスマスイブだから、だろう。

今日はプレゼントでも貰って過ごしたいものだ。

ゆっくり、だ。


「お兄ちゃん」


放課後、帰宅の為に準備していると。

栗葉に声を掛けられた。

そして栗葉はニコニコしながら俺を見てくる。

何だろうか、と思いながら栗葉に笑む。


「会わせたい人達が居るの。私の知り合いなんだけど.....」


「.....その人達に俺も会うと?それは良いが.....大丈夫なのか?俺も会って」


「当たり前じゃない?だってお兄ちゃんだから」


「.....そうか。なら会おうか」


栗葉は、うん!、と力強く頷く。

それから俺達はそのまま教室を抜けてから。

学校を後にして.....そして近所のファーストフード店にやって来た。

そこに.....テーブル席に学生服を着た後ろ姿の女子と男子が居る。

俺は首を傾げながら栗葉に耳打ちをする。


「おい。あの人達か?」


「そうだよ。えっとね。波瀬大博さんと七水穂高さんだよ」


「大博さんと穂高さんだな?」


「因みに穂高さんは1年生だよ。大博さんは2年生だよ」


「先輩じゃないか」


俺は驚愕しながら居ると栗葉が穂高さんに声を掛けた。

そして穂高さんと大博さんが振り返る。

優しそうな顔立ちをしており。


そして穂高さんは可愛い顔立ちをしている。

いかにも恋人と言う感じの、だ。

俺は目を丸くしながら自己紹介をする。


「初めまして。俺は道春です。山本道春です」


「俺は大博です。波瀬大博です」


黒縁眼鏡の先輩は俺に優しく微笑む。

そして.....穂高さん。

茶髪のロングヘアでまるでアイドルの可愛さだ。

俺は驚きながら早速聞いてみる。


「お二人はお付き合いを?」


「そうだな。俺と穂高は付き合ってるよ」


「へえ.....栗葉。お前凄い知り合いが居るんだな」


「でしょう?ウフフ」


俺は苦笑しながら胸を張る栗葉を見る。

しかしそれは良いが穂高さんは苦労している様な感じの顔をしている。

俺は少しだけ心配げにして聞いてみた。

かなり苦労なさってますね、と、だ。


「そうですね。でも大博さんと一緒だから毎日は楽しいの」


「へえ。羨ましいです。その.....付き合う為の秘訣は」


「お互いに愛し合う事だよ。山本」


「.....そうなんですね」


黒縁眼鏡を上げながら微笑む先輩。

俺は恋とか.....そんな物には興味が無いわけじゃ無いけど。

ただ.....なんというか。

複雑なんだよな、昔の事があって、だ。


「それにしてもいきなり会わせたい理由って何か有るのか?栗葉」


「秘密。アハハ。でもこのまま大博さんと穂高さんと一緒に買い物しようと思って」


「.....教えてくれても良いじゃないか。.....全く」


「秘密だよー。アハハ」


そしてじゃあ行こうか、という結論に達してゴミをゴミ箱に片してからそのまま.....歩き出した。

大博さんと穂高さん、良い人達だなって思う。

俺は安心しながらその人達と一緒に栗葉と共に。

店内を出る為に共に歩き出した。



「それじゃ何所に行こうか」


「そうですね。大博さん」


「イチャイチャですね」


「だな。栗葉」


少しだけ輝いて見える。

このカップルは本当に最高のカップルなんだと思う。

なるべくしてなった様な、だ。

俺は少しだけ眩しさを感じながら共に歩く。


「この辺りの商店街に行きましょう。案内しますよ」


「お?そうなのか。栗葉さん」


「有難う。栗葉ちゃん」


「商店街か.....」


手を振りながら笑顔で歩く栗葉に付いて行く。

それから商店街に入った。

そして周りを見渡すがやはりクリスマスの様な感じだな。


全体的に、だ。

俺は.....その事に少しだけ眩しさを感じながら一歩一歩を噛みしめる様に歩き出す。

そうしていると。


「あれ?兄弟。どしたのお前」


「お前は何をしているんだよ。って言うか何でこの場所に居るんだよ。智明。出張でもしてんのか」


目の前に黒髪の短髪の良い感じの男の人が現れた。

クリスマスの衣装を着てケーキを打っている。

智明というその男の人は俺達を見てから、およ?誰?、と大博さんに聞いてくる。


大博さんは智明さんに説明した。

すると納得した様に、成程な、とニカッとして言う。

そして手を差し出して来た。


「初めまして。俺は飯島智明だ」


「初めまして。俺は山本道春です」


「私は栗葉です。茂木栗葉です」


「おおそうか!可愛い子だな!おい大博。お前浮気して無いよな?」


智明さんは冗談を言いながらジト目で大博さんを見る。

大博さんは、何を言ってんだお前は、とバキッと頭を叩いた。

イッテェな!、と智明さんは苦笑いを浮かべる。

仲が良いんだな、と思う。


「智明。お前はみじめにケーキ売ってろ」


「オイオイそんな事、言うなよ兄弟。寂しいぜ」


「後で来い。なら」


「おう。行くぜ。アハハ」


何だか羨ましく感じる。

こんなに仲が良いと、だ。

俺と栗葉は顔を見合わせてそして笑み合った。

それから.....大博さんが俺と栗葉を見てくる。


「じゃあ行こうか。みんな」


「そうですね。行きましょう」


んじゃな智明。

と手を挙げてから大博さんは挨拶をした。

それから俺と栗葉は智明さんに頭を下げてから。

そのまま改めて歩き出す。

大博さんが俺と栗葉を見てきた。


「.....喧しい友人ですまんな」


「いやいや。愉快そうな方です」


「.....だな。栗葉」


智明さんと俺と意気投合が出来るかどうかは分からないが。

思いながら.....俺は少しだけ自嘲気味に笑う。

そしてクリスマスの飾りの中を潜りながら.....俺達は店を回った。

流石は俺達の街の商店街だな。

色々楽しそうなもんがあるな.....。

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