第61話 魂の隷属
勘違いされがちだが、俺の本質はSだ。頭にドや極が付くほどのSだと自負している。肉体は痛みを快感に変換されてしまうのでMに間違われるが、Sじゃなきゃ暗殺者なんてやってられないのだ。
「お前の主は誰だ?」
「ウルルスです」
「俺の名前を呼べるほどお前は偉いのか?」
「主様です、私の主は主様です」
「愚問だったな……。犯し抜いた甲斐があったよ」
カリアはドロドロだった。精神も肉体も快楽に溶けてしまっている。
「俺はお前の姉妹に同じ事はしない、嬉しいか?」
「はい、主様は私の主様です」
「では、魂の隷属を誓って貰えるか?」
「勿論です。私カリアは主様に魂から隷属いたします」
「よし、いい子だ」
カリアの頭を優しく撫でてやる。手に頭を擦り付けてくるカリア。とりあえず、金貨十枚はカリアの魂を服従させる代金だったと考えれば安かったかも知れない。
「カリアは自己犠牲が大好きだもんな?」
「くじ運が悪いだけですが、もう気にしません」
「ほう、その根拠は?」
「主様に尽くす事がこれからの私の生きがいだからです」
「変われば、変わるものだ。ならば自信を持つことだ。今日からお前がギルド長だ」
「承りました」
「懐妊したたら姉妹をあごで使うんだ、いいな」
「はい、上手く当たってると良いのですが……」
「当たるまでしてやるから安心するといい」
「嬉しいです、主様」
さあ、ギルドも壊れた事だし、俺が再生させてやろう。それには金が要る。久しぶりにカジノでも行くか……。この国では出禁になっているから他国に行くとしよう。
「カリア、この関係を秘密に出来るな?」
「町中に宣伝したい気持ちもありますが、主様が言われるのであれば……」
「なに、生まれ変わったお前を見れば、皆気付くだろうよ」
「生まれ変わった?」
「鏡を見るといい」
「はぁ……」
カリアは言われるままに手鏡を見て驚いた。そこにはギルド長の自信の満ちた自分が居た。
「主様これは?」
「自信のないカリアは死んだ。俺のカリアはもう姉妹の誰より魅力的になったんだよ」
「なんでしょう、とても誇らしいです」
「それでいい。俺はこれから他国に行って金を稼いでくる」
「それは寂しいです……」
「なに、すぐ戻るさ。まあ幾つかカジノが潰れるかもしれが、気にしなくていい」
「この国ではダメなのですか?」
「ああ、この国のカジノ王に目を付けられていてな。どこも出禁なんだ」
「帰ってきたら一番に可愛がって欲しいです」
「まあ、稼いだ金を渡すときに可愛がってやるさ」
さて、家出も本格的になって来たな、隣国のカジノまで行くとなるとを一週間は掛かる。その前に……。
「あっ」
「景気づけに抱かせて貰う」
「御心のままに」
「どれだけ乱れてもいいぞ?」
「その、恥ずかしいです」
「その恥じらいは捨てるなよ? つまらんからな」
「はい……」
その後カリアを滅茶滅茶抱いた。寝室を隠れ見てる姉妹にはしてやらん。絶対にだ。
家には他国のカジノで稼ぎに行ってくると手紙を書き、ギルドの鷹を使わせてもらった。帰った時の覚悟だけはしておこう。
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