良くある転生物のパターンですが、関係者の人物がしっかり描かれてて、ストーリーの展開が楽しみです。書籍にする場合はどうやって畳むのかは悩ましいですが、人物展開が広がっていくと楽しいと思います。勢い良く読んだので、続きが無茶苦茶読みたいです。
悪辣奔放な振る舞いを行ってきた王女が、前世の記憶(現代の一般女性)の記憶を取り戻したことで物語がスタートする、まさに王道。振る舞いが一変したことによる周囲の驚き、リアクションを楽しめるし、主人公が身分を隠して下町に降りて、元経営コンサルの手腕でもって国の問題を解決していく様も王道かつ新鮮だ。これまで商家の令嬢として付き合ってきた仲間達が王女の身分だと知ったときのリアクションや、主人公がどのような行動をつっていくのか、続きがキニナル作品。
今まで読んできた悪役令嬢物だと、展開的に護衛役の人と恋愛に発展しそうなんだけど……。出来れば従兄弟とくっついて欲しいと思うのは私だけだろうか…。
コミカライズを読んだあとで小説の方も読みたい!とやってきたわけだが、コミカライズでは見られなかった細やかな設定や表情、読み飛ばしてしまいがちな台詞群などが楽しめてとてもよかった。主人公周りのキャラクターの献身や心変わりの理由もライトに、かつ繊細に描かれていると思う。小説を読んでいない方にはコミカライズを勧めたいし、その逆もしかり、という素敵な作品。今後の流れにも期待したい。
頑張って破滅を回避して行く過程で、出会いや主人公の成長が感じられ、読んでて先がとても気になる作品です。