1月30日 07:00

「おはよ!」

「おはよう」

「今日は『甲虫類』の最後のライブがあった日だよ!」

「また懐かしいな『甲虫類』」

「『甲虫類』が作った会社の屋上でライブをやったんだって」

「屋上……まあ、自分たちの会社なら問題ないのか?」

「ロンドンで1969年の今日、いきなりやったんだって」

「そんなに前なのか? 半世紀前だぞ?」

「ね、私もびっくりした。お父さんが生まれるより前なんだもん」

「そうだよな……そんなに前なのに名前が知られてるってすごいよな」

「ね、私も、っていうかお父さんもきっと世代じゃないけど、車で流れてたから聞いたことある。なんてタイトルだったかはわからないけど」

「曲聞けばわかるけど、タイトルわからないみたいな曲って、いざ聞きたいって思った時に困るんだよな」

「ね、私もどのグループが歌ってるとかも覚えてないから、運よく見つけたりしないとダメなんだよね~」

「めぐりあわせと思ってあきらめてるんだよな……」

「あれだよね、たまに店内で流れてる曲とか、あれ、なんだっけーってなるんだよね」

「わかる。でも、最近の曲は結構聞きやすくなったよね」

「簡単に買えたりするからな」

「ちょっと危ないけど、ランニング中の人でイヤホンつけてる人も結構いるよね」

「イヤホンでも周りの音がしっかり聞こえるやつもあるから、そこまで危なくないかもな」

「ま~、音聞こえてなくても、聞こえてても、自転車とかが後ろから来たらあんまり気づかないし、車も静かな車もあるからね~」

「ああいう車ってちょっとビビるよな。音全然気づかなかったのに、いきなりすれ違ったりして」

「改めて気を付けようね」

「特にこの時期はスリップとかするかもしれないしね~」

「周りを見るしか対処法ないもんな」

「だから公園内走ってる人もいるかもね。ほら、さすがに公園の中にまで車は行って来たら確信犯でしょ?」

「そのわりには日々姫は公園内走らないんだな?」

「景色に飽きちゃうからね……いる人も結構同じだったりするし」

「やっぱりそういうの気になるんだな」

「長距離専門の人も同じみたいだよ~」

「だから日々姫は短距離なのか」

「も~、何その言い方。確かに飽きっぽくはあるけど、そんな理由で短距離になったわけじゃないよ~」

「まあ、足速かったもんな~」

「今も速いよ!」

「……それを自信満々に言えるのがすごいわ」

「実際に見ないからそう言うんだよ! 応援来てよ!」

「たまにはな」

「うん! じゃ、今日もがんばろ~!」

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