23区! 荒川区2 

渋谷かな

第1話 製作中

「いいでしょう?」

 アップルは星のリングを見せびらかす。

「どこでそんなものを!?」

「いいでしょ?」

「ちゃんと設定通り遊んでくれ!?」

 元荒川区長と開成賢者は喜んでいる様な、悔しがっている様な。

「おじさんたちじゃ絵面が汚いから、マスコットキャラクターみたいのはいないの?」

「ガーン!? 絵面が汚い・・・・・・。」

「おじさんで悪かったな!?」

 落ち込むおじさんたち。

「ガオー!」

 そこにアザラシが現れた。

「アザラシのアラちゃんをお供に授けよう!」

「無理。だって荒川区に荒川は流れてないもの。」

「ガーン!?」

 事実。荒川区に流れているのは墨田川。

「犬か猫ならいいのか?」

「いいえ! 私が欲しいのは・・・・・・星の精霊!」

「星の精霊!?」

 一同はアップルの発言に驚く。

「だって、星のリングの使い方が分からないんだもの。」

 時を戻そう。


 昨夜の夜。

「お星さまに願い事をした純粋なお嬢様には星のリングを与えましょう。」

「あなたは?」

「私は星の精霊キラキラです。」

 星のリングと共に星の精霊が現れた。

「あなたは星のリングに選ばれたのです。」

「さすが私! だてに救世主をやってないわ!」

 アップルは運だけは良かった。


 再びお城。

「救世主アップル参上!」

「初めまして! 星の精霊キラキラちゃんです!」

 時を戻したら二人で登場した。

「おお! よくぞ来た! 救世主アップルよ!」

 元荒川区長は笑顔でテイク2に応じる。

「じゃあ、そういうことで。」

「こらー! 元区長を無視するな!」

 アップルは区長を無視して去ろうと思った。

「要らんのか? 最初の軍資金1万円。」

「何!? 1万円!?」

 立ち止まりお金に食いつくアップル。

「王様! 大臣! 失礼しました! 私は荒川王様の忠実な僕です。私の救世主としての活躍は王様と大臣のご指導の賜物です! きっと区民も王様を称えるでしょう!」

「尻尾の振り方が半端ない!? それでも救世主か!?」

 星の精霊も人間不信に陥りそうだった。

「やったー! 軍資金ゲットだぜー!」

 アップルは旅の準備を始めることにした。

 つづく。

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