大胸筋タピオカチャレンジしてたら迷子の幼女にママって言われた

スライム道

第1話

北海道のどっか


「うわ〜〜〜んお゛が〜ざ〜ん」


近所の大型商業施設を訪れていた俺は迷子の幼女に居合わせた。


「どうした?お母さんと逸れちゃったのか?」


「ぐすっ…ひっく!」


彼女は泣きながらもコクリと頷いた。


「じゃあ探してるお母さんを呼びに行こうか」


「う゛ん゛」


サービスエリアに行く途中彼女は何か飲み物が飲みたいと言ってきた。


「何か飲みたいのがあるか?」


「アレ」


彼女が指さしたのはタピオカだった。値段はお高めなので自分からは飲もうとはしないが幼女が飲みたいというのだ飲ませてやろう


「何がいい?」


「ミルクティー」


「あいわかった。ミルクティー二つ」


「はい、合計千円になります」


財布の野口英夫を無言で差し出す


「ほれ」


幼女にタピオカミルクティーを渡すと黙々と飲み始めた。


しかし顔に笑顔は宿っていない。悲しい表情をしたままだ。


「そうだ面白いことしてやるよ」


俺は着ていた服を一枚脱ぎタンクトップになる。

そして…


ビキビキ


大胸筋を盛り上がらせた


幼女はポカーンと見ている


そしてその大胸筋にタピオカミルクティーを乗せ飲む。即ちタピオカチャレンジって奴だ


タピオカチャレンジ

それは胸にタピオカドリンクを乗せてストローで飲むという巨乳にしか許されない神業、それをした者はSNSで叩かれようが彼らはこんな風にしか思わないだろう

「戦闘力…たったの3か、ゴミめ!」

「私の戦闘力は530000です」

などのセリフが吐ける特権である


俺のに違いがあるとすれば脂肪から筋肉変わったことくらいだろう


「ふ、俺にかかればこんなもんだ」


自慢気に見せてやると幼女はキラキラと目を輝かせた。


「ママ!」


俺の方を見てママと言ってきた。一応後ろを確認するが誰もいない。


「ママ、もう一度やって!」


俺氏、幼女のママになる




___________完___________

































にはならず

とりあえずサービスカウンターに向かった。

タピオカミルクティーを持って


「すみません店員さんこの子迷子みたいなんですけど」


譲葉ゆずりは!」


胸の平らな大学生くらいの女性がいた


「お姉ちゃん!」


「もう、母さんが出て行ってから探しに行くっていた勝手に出て行っちゃうんだから心配させないの!」


どうやら俺は幼女にとって酷なことを聞いていたらしい


「ママ?ママならここに居るよ!」


そう言って俺を指さす。


「ママ?って大学の熱苦しいことで有名なボディビルダーサークルの筋道きんどう 真城むき先輩じゃありませんか!」


「ママ、もう一回アレやって」


幼女よ混沌に満ちた状況でマイペースよのう

少し歳を経ってしまったがとりあえず再度タンクトップになり大胸筋タピオカチャレンジをする。


「た、タピオカチャレンジ!?」


「これができるのはママだよ」


「えっと後輩さん。これやったらそう言われてさ、とりあえず事情を説明してくれないか?」


「あーすみません。私は裏麗花うららか 仙花せんかと言います。それで事情なんですが……」


聞くところによるとどうやら裏麗花姉妹の母親は父親の方が浮気をしたせいで怒って出て行ってしてしまったらしい。しかも余程怒っていたのか子どもや携帯すら持たずに出て行ってしまったためどこにいるかわからないという。一応共働きらしく家事はほとんど仙花がやっていたため特に支障はなかったが譲花は母がいないと叫び、飛び出してしまったらしい。とりあえず幼女の行動範囲など限られているので近場でよく遊びに行く場所をしらみつぶしに探して今に至ると言うところだ。


「それで浮気相手の方がどうも地元の方だったらしくて……そのなんと言いますか母のようにそこまで大きくない方でして……父がプロポーズに使った言葉が胸が好きだからだとか……」


「……北の住民は一説によると身体の表面積を多くしない為、もしくは冬における体脂肪の消費が大きいため慎ましやかな身体に成る人が多いと考えられているが……なんというかこの子の母親は南の人かな?」


「まあそんなところですが何故先輩はそこまで詳しいのですか?」


「一応体育教師を目指しているからな」


「答えになっていませんよ……は、まさか保険体育の勉強ですか!?」


「ちがうちがう俺の夢はどんな子どもにもいじめが無くなるような教育をする教師だからな。もし転校生だったり両親が転勤族だったりして身体つきの成長具合だったり方言なんかでいじめられたりしたらどうする。だから一通りの地方の特色は学んでおきたかったんだよ」


「普通の教師はそこまで考えますか?」


「でもそれが海外の子どもだったら贔屓することはよくあるだろ。よく言うじゃないか沖縄と北海道は本州とは別の国だと思えって」


「そんなこと習ってませんよ!」


「まあいいじゃないかほらこの子……確か名前は譲葉っていうんだっけかこの子に笑ってほしいと思ってこの北海道じゃあまり見られないタピオカチャレンジをやろうって気になったんだから」


「それ、タピオカチャレンジって言っていいんですか?」


「何言ってるんだタピオカチャレンジは胸にタピオカドリンクを乗せて飲むことだろ。これだって立派なタピオカチャレンジだ!」


「ママ!」


ぱちぱちと拍手をくれる幼女こと譲葉


「譲葉、このお兄ちゃんはママじゃないの。帰りましょうお家へ」


「やだママと一緒に帰る~ママしかそれできないって言ってたもん!」


まだ見ぬママさんよ貴方はどれだけ男心を擽れば気が済むんですか


「はあ女性ならまだしも男性、しかもゴリマッチョ……うーん仕方ありません。筋道先輩一緒に家に来てくれませんか?」


その一言から譲葉のママになる日は始まったのだった。



ママになるのはタピオカチャレンジするよりも難しかったぜ

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