第17話 暗闇でとける

「ナニ……?」

 ウリの微かな声が薄青い闇の中に溶けていく。吐息を漏らしながら仰向けになり、軽く片膝を立てて刺激を受けやすい体勢をウリは取った。覚醒し切っていない脳に届いたのは予期していない冷たい刺激だったのだろう。

「あっ! んっ」

 ウリは一際大きな声をあげてのけぞった。逃げる腰を強引に押さえつけて、溶けて行く氷をウリの中に舌で抽送して行く。濡れているのは溶けた氷なのか、ウリの体内から溢れてくるものの所為なのか分からない。

 暗闇の中でもしっとりとした白い肌は微かに光沢を湛えているので、押さえ付けている腰や足先が細かく震えているのが分かる。震えているのは腰や足先だけでは無く、愉悦と共に全身が震えているようだ。押し戻すようにしてボクの頭に置いた手も震えていた。手では押し戻そうとするのに、脚は開いて行く。誘うように揺らめく茂みの奥、ボクはウリの中を暖めるように優しく舌を入れて動かした。冷たさに強張って浮いていた腰は舌の温かさに蕩け、更に強い刺激を求めて下に落ちてくる。ウリがマットに体重を預けたタイミングで、ボクはウリの秘芯に軽く歯を立てた。落ちかけた腰が切ない声と共にまた跳ね上がる。

 一瞬のけ反ったウリだが、その態勢のままでいることは出来ない。ボクは二回、三回、甘噛みを続けて、その都度 溢れてくるものを舌の腹から舌先へと押し付けるように舐めとった。氷は全て溶けてしまっている。


「すごい音」


 雨音の中でウリが淫靡な音を響かせているのを自覚させると、ウリはそれだけで感じてしまうのか、溢れて来る量が明らかに増え、増えた分だけ卑猥な音が大きくなって行く。ウリ自身も分かったのだろう、広げかけていた脚を閉じようとした。

 ボクは普段滅多に触れられる事のないだろう、膝の裏に手をあてがって、何の情もなくウリを乱暴に開く。ウリが羞恥心を感じる前に十分に堅くなったモノを、こちらも十分に濡れた割れ目に押し当てる。


「んっ…」


 ウリの柔らかい膝裏をつかみ体を割った時に、ボクは上半身を起こしている。暗闇に慣れた目がウリの切なげに寄る眉と、届き切らない悦楽にもどかしいように捲れてヒクつく唇をとらえた。

 ボクはまだ入れていない。最初は軽い抵抗を見せ閉じようとした膝の羞恥心は、気持ちの良さに負けてしまったようだ。今は足を広げて、なすがままに擦りつけられている。強く擦られるたびにウリが「んっ、あっ、......んっ」喘ぎとは呼べない声を出す。爪を唇に押し当ててその漏れる声を殺そうとしていた。

 先ほど膝の裏を掴んだのと同じようにして、手首をつかみウリの顔を晒け出す。

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