第21話 爆発オチは最低
その頃、闇が円盤を貫いた直後、あれだけ多くいたロボットが全て消え去った。
「やはり、本体を潰すと全部消滅するタイプでしたか」
「おーい、小夜子」
みると、円盤を貫いた闇がこちらに戻ってきた。
「あぁ、そっちにいたロボットは全部・・・・消えたっぽいな」そう言いながら闇は辺りをキョロキョロ見回した。
「あの円盤、見覚えがあります。あれは、たしか、私を運んできた円盤と同じのような」
「それは本当か?、じゃあ、お前を生み出した研究者もいるってことか?」
「いえ、彼らは元々私を拾ってきた輩ですから、研究者とは、関係ないものです。」
「そう、ところで・・」そう言うと闇は小夜子の後ろ辺りを再びキョロキョロ見回した。
「どうしたんですか?」
「いや、お前の近くにいた。掃除員の服着た奴はどこにいったんだ?さっきは完全にする―してたけど」
「ああ、彼女ですか、まぁ、あれなら、どこかに身を隠したんでしょう」
10分前
「変な奴らに邪魔されたせいでなんだか興覚めしちゃったわ。」
「どこにいくんですか?」
「貴方に言う必要ある?」
そう言うと、彼女は、小夜子に対して背を向けた。そして、最後に、「あの女についていくなら気をつけることね。」と言った。
「どういう意味ですか?」
「そんなのあなただってわかるでしょう? ゴッドハザードの一部が混ざっている、いつゴッドハザード本来の姿に目覚めるか分からないものよ」
「・・・・・・・・」
「まぁ、せいぜい私に殺される前に死なないことを祈ることね」
そう言ってNO・1は立ち去った。
そして現在
「まぁ。彼女のことは全面的に無視しておくのが一番ですね。」
「ふーん、ま、お前がそう言うならいいけどさ。それより、この円盤、何なんだ?お前たしか、これに乗せられてここに来たんだろ?」
「はい、そうです・・・・・・・あ」
そこで小夜子は、思い出した。たしか、あの円盤の中には、白衣の男と小さなロボットがいたような。
「そういえば、あの円盤には、一人の人間とロボットがいたような。」
そういった直後、闇が、白衣を着た男と小さなロボット、そして、ワニを掴んでいた。
「こいつら、お前の知り合い?」
「いいえ、知りません」
「うう、ワシの世界征服計画が・・・・計画が・・・・・」白衣の男はそう言いながらうなされている。
「おーい、起きろ、こらー」と闇は淡々とした口調で、白衣の男を殴り始めた。
「グベラッ ガノタッ ゴメラッ・・・・・ぶは、なん、ブゴッ」
「闇さん、意識取り戻しましたよ。」
それでも、闇はよほど腹が立っていたのか、何回も殴りつけていた。
そして、ある程度殴って男の顔面がこぶだらけになった所で闇は質問した。他のロボットやゴリラも目が覚めている。ついでにいうと、全員小夜子に縛られている。
「おい、なんのために、こんなことやった」
「世界を征服するため」
「お前、ふざけてんのか?」
と闇が拳をふりあげた所で、男はあわてて、「せ、世界征服は、男のロマンじゃろうが、貴様は女だからわからないようだが、ナビロボ!アリゲーダイル!そうだろう!?」
あ、名前、わに、と、わにで組み合わせているんだ、と小夜子は思った。
すると、ナビは、呆れたような態度で「いや、こんなところで格好・・・・つけられても・・・」
アリゲーダイルの方は、はなくそをほじくっていた。
「こら!!貴様ら、それでもこの私の部下か!!」
「とりあえず、警察に連絡しておくか」
そういうと、男は、闇に向かって、「待ってください、それだけは、やめてください」と先ほどのエラそうな態度はどこに行ったのか、急にへりくだった。
「うるさいなぁ、それだけのことをしたってことが分からないのか?」
「よしわかった、お前にワシの情報をやろう」
「情報?」そう言って闇は訝し気に男を見る。
「ワシは、ワームハザードと言う男から、お前の殺害の依頼をされた」
「ワームハザード?」闇はその名前に聞き覚えがあった。
「ゴッドハザードの一人です」小夜子が答える。
闇はその言葉を聞き、すぐに自分の黒腕を見る。
それを見て男が「そうだ、お前の腕が目的だ」と言った。
そして続けた「奴の腕を取り戻し、あの方、ワールドアパートを蘇らせると」闇と小夜子は目を見開く。
「な、それってどういう……!!」
と言い闇は男を見ると言葉を失った。
は?とおもいながら見ると、なんと白衣の中から大量のダイナマイトがでてきた。
「ちょ・・・・おま・・・・」
「爆発オチは男のロマンじゃ!!!!!!」その直後、ドン!!!!!!!!!と爆発音が起きると男、そして、ロボットとアリゲーダイルはいなくなっていた。
「なんだったんだあいつら」
「さぁ、でも二度と関わりたくないですね」
そのころ、「博士、ダイナマイトなんてどこから持っていたんですか!!??」
「いいか、ナビよ、ワシの心はいつでもダイナマイトじゃ!!!」
「そんなこと聞いているんじゃありませんよ、もう、やだこの人~」
そして、アリゲーダイルは「めんどくさ」と言いながらはなくそをほじっていた。
3人はそのまま空中を飛んで行った
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