2400字小説『へんへんわかんない!』

ウゴカッタン

そりゃあ変だわ!

 へんへん! わかんないよー?!

一体何が変なんでしょうね? さて私たちの暮らしてる世界というものを考えてみましょう、まず私たちは圧倒的な工業生産物品によって、大きな工場による生産体制によって製品を安価に手に入れる世界になっていますが、しかし、いまだに需要が十分でない分野に関しては、その分野では比較して手芸やハンドメイドと呼ばれるものが残っております。 一度、工業生産のラインにのってしまえば、その需要が尽きるまで、大量に皆の手元に届けられる生産物の量という具合で、この巨大な工業の成り立ちをばして、まさに我々の社会生活といえるのですが、では立派になるとは、偉くなるというのは工業生産されるようなものを作ることにあるのでしょうか?

 しかし同時にこうも言う人がいます、工場では作れない価値を個人は持っている。

 ポテンシャルってやつです、潜在する力のことを指しているのでしょうが、実際、工業生産できるものよりももっと大量に何かを作ってみせることは出来ないまでも、色んな人が自分なら何かやれる成し遂げると工場よりも自家製の何かを手にして、これが自分の中でのアイデンティティー存在意義だと満足しております。

 それこそがへんへん! わかんないよー!? だとかんがえられるところがあります。 工業生産とは基本的に再現性のある手順を何度も繰り返すことですべての人に対しての需要を満たして供給する行為というものなのですが、では工業生産できないような複雑な手順で、再現性の無いものを沢山作り出すということはどういうことなのでしょうか? それは全ての人に機会を均等にするということが出来ていません、誰かとりあえず比較的ニッチなコアな層に対して働きかけるというもので、その価値というのは割と釣り上げられたりもしますし、何故か限界ギリギリの売買でやりとりされて皆が決して余裕があるとは言えない中での見栄の張り合いみたいなところに落ち着きます。 でも考えてほしいのは初めは皆そうじゃなかったはずという具合になります。 それがどこかでひっくり返って転がって、結果として工業生産のラインに全ての人をのせることは出来ないという答えが出力されましたが、まだ機会はあります。 そうですすべてオールオーダーメイドの時代が来るということであります。 全人がいだく、それぞれの最適解というのは、お金を払えば工業生産の大量生産品に囲まれて満足という具合から進歩し成長していきます、要するにすべての人達はやがて自分で作るということから、工作機械を利用して作るという方向にシフトしていきます。 そして、自分自身はデザインや企画に回って全体の調整をこなす方向になるというわけでして、私たちは既にそういう流れの中に組み込まれ始めているのです。

 私たちは最終的に何でも全人が、全ての人がそれぞれのものを得ます、それぞれのロボット、それぞれのモビルスーツ、それぞれのドール、それぞれのキャラクター、それぞれのアバター、それぞれの家、それぞれの車、それぞれの技術を、という具合に全人が論文を執筆して、最終的に審査機関もAIで判定するような速度を得て、全ての人が論文を一瞬で執筆してそれを全ての人に頒布する時代はそこまで来てます。そういう具合で、どんどんと、何でもかんでもぶちまける流れが決まってきている次第でして、私たちはもっと進歩すると考えられるのです。

 まあ、要するに皆が自分の趣味趣向に合わせて論文制作や趣味の存在や一人一つの年アニメを保有するということになり、人工伴侶なども自在に性差なく得ることが出来て、誰もが自分を拡張現実の中で自在に生きる未来がやってまいります、そこでは老いというものに勝利した人類と、今までの歴史に囚われない完全なる自由自在の土壌が存在しており、それこそがフリーダムゾーン! ゾンダムの空間であります!

 さあ皆さんもヴィジョンを装着してみましょう、ヴィジョンはヘッドセット型小型端末です、これを頭部に装着することで皆さんが今、スマートフォンや携帯端末、あるいはパソコンなどで行ってる全ての操作を、自らの視覚情報上で、あるいは自らの思考の中に直接流し込んで作業することが出来ます。 それはフルダイブ型の操作を獲得することです、従来のVRゴーグルとは違って、脳に直接データのやり取りを行うので、その結果として人類の元からあった視覚の限界や、老化によって失われていく五感それぞれの鋭敏さなどは問題ではなくなります。 肉体の限界も飛び越え、時間に縛られた常識も超えた、加速空間で人生を倍に倍にと増やすことが出来るのです。 その結果ヴィジョン下で私たちは格段と加速していき、最終的に私たちは市場を累乗的に年度ごと更新していき、驚異の経済成長率を打ち立て、既存の経済システム、金融システムを陳腐化させるでしょう。 そう私たちは進化する一方です、加速する一方です、電子の海にダイブした人類は肉体を宇宙に放逐してすべての物品を獲得し圧倒的な勝利を遂げて、いずれ惑星開拓の先鋒として、いち早く惑星移住を意識で成し遂げて惑星地球化、テラフォーミングの繰り返しの中に埋没していき、太陽系外惑星へとステップアップを続けていき、天の川銀河を抜けて別銀河へと到達するのも時間の問題でしょう、私たちは加速度的に進化します! 十年後の私たちは今の私たちの比ではありません! 百年後の私たちは完全に過去の自分達を古い人類として認識し骨とう品として今の物品は高値で取引されていることでしょう、それだけ今の技術を軽く塗り替えるチカラがヴィジョンにはあります! ヴィジョンを最終的に我々の主目的として考える時代が来ました。 我々は肉体の限界、精神の限界、能力の限界を乗り越えて、記録をどんどん更新していきます! ヒマラヤより高い高層建築物をあっという間に立てる未来はすぐそこだ! 2400字の先にある未来へ向かってレッツゴー!

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2400字小説『へんへんわかんない!』 ウゴカッタン @kak16kyou

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