第6話 接点
ある日、私は遅刻寸前の登校となった。
♪~
『RUI 今日ギリギリの遅刻寸前、もうマジ最悪ってやつ?どうなるかと思った』
♪~
『寝坊?』
♪~
『そう!本当、最悪だったよ~』
♪~
『朝から大変だったね。じゃあ、今日は早寝だね』
♪~
『そうだよね……』
私達はメールのやり取りする。
~ 留唯 side ~
最近、
智華がメール相手のトモカと
接点が多いような気がしていた。
だけど証拠がなかった。
でも正直もしかして?なんて思う俺がいた。
メール
誰なのか分かりもしない
どんな相手なのか?
どんな顔しているのか?
メールの中に真実はある?
そして最近疑問に思い始めた留唯
クリスマスイブの夜
一通のメールから出逢った二人
二人の恋はゆっくり歩み始める?
だけど真実を知った時
二人の想いはどうなる?
まだ二人の存在は謎で
そしてお互い気付いていなかった
RUIとメールをやり始めてから1年を迎えようとしていた。
いつも疑問に思う。
RUI と 留唯。
同じ名前でも
こんなにも違うものなのだろうか? と……
優しいメールの RUI
意地悪でムカつく留唯
だけど……
RUI は留唯じゃない
顔が見えない分
メールの RUIに会いたくて仕方がなかった
でも
同一人物だったら?
有り得ないけど
考えてしまう
「…か…もか……智華っ!」
「きゃあっ!な、何?」
「ノックしたし呼んだんだけど、反応ねーから死んでんのかと思った」
「生きてます!勝手に殺さないで!」
クスクス笑う留唯。
「…同じ “るい” でも、どうしてこうも違うかな…?」
「同じ “るい” って?」
「あんたは気にしなくて良いから!あっ!ねえ!」
「何?」
「もし、あんた以外に好きな人出来たら?」
「えっ?」
「私達、お互い好きになったらって賭けてるけど、どうなんだろう?と思って」
「別に好きな人がいても、いなくても良いんじゃねーの?」
「そう?」
「離れて気付く想いあるし、相手のものになって気付く想いとかある訳だし。好きな人出来たらそれはそれで良いと思うけど?」
「そっか……」
「何?気になる奴いんの?」
「いや…えっと……」
「良いんじゃ?告れば?ちなみに俺はいないけど、約束は守るから」
「えっ?」
「女連れ込んでHする事も、他の場所でする事も約束は守るから。ルール違反したら、俺また同じ繰り返しになるし」
「…留唯…」
「俺も好きな人出来たら言うし。うまくいくと良いな」
頭をポンとする留唯。
ドキン
「…留唯…うん…。…ねえ留唯…無理してない?」
「えっ?」
「だって…今まで以上に留唯、無理して我慢してる気がする……私よりも…辛い思いしてない?」
「大丈夫だから。今までが今までだし」
「…………」
「…そっか…」
「そんな顔すんなよ。俺も変わりたいって思っていたし。良い機会だと思うから。まあ、お前が相手してくれても良いけど」
ドキッ
「えっ!?」
「なーんて、嘘だよ!」
「わ、分かってます!もう用事ないなら出て行って!」
「いきなり逆ギレかよ!」
「じゃあ他に用事あるわけ?」
「ない!」
「だったら出て……」
グイッと引き寄せる留唯。
ドキッ
キスされた。
「ちょ…」
「うまくいくおまじないかけてやったんだよ!」
「えっ?」
「好きな男と」
「嘘だ!自分の欲求満たしただけじゃん」
「キスだけじゃ欲求満たされるわけねーだろ!Hしなきゃ意味ねーの!なあ、智華相手して♪」
「初めてだから駄目!」
「じゃあ初めてじゃないなら良いんだ」
「あのねーっ!」
クスクス笑う留唯。
「部屋に行きまーす」
「行け!行け!」
本当ムカつく嫌な奴だけど
やり取りが嫌いな訳じゃない
だけど…
もし私が RUI とうまくいった時
留唯との関係はどうなるのだろう?
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